【特集】2018年大予測!不動産売却価格はどうなる?専門家が占う売却相場「今が売り時」

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2018年の住宅売却価格はどうなる?専門家による不動産市況予想

都心部は売却と購入のバランスが取れており、特に駅前や再開発エリアは売り時が続きそうです。逆に郊外は地方含め売却価格にが下がるリスクが高くなる可能性があります。また2018年以降は消費税増税が予定されており増税前の駆け込みで買い手が増える可能性があるため、売却する一つの目安にもなりそうです。

PROFILE

スタイルアクト株式会社 沖有人さん
慶應義塾大学経済学部卒業後、アトラクターズ・ラボ株式会社(現在のスタイルアクト株式会社)を設立、代表取締役に就任。住宅分野において、マーケティング・統計・ITの3分野を統合し、日本最大級の不動産ビッグデータを駆使した調査・コンサルティング・事業構築を得意としている。マンションの無料会員制情報サイト「住まいサーフィン」を運営。
沖有人
みずほ証券上級研究員 石澤 卓志さん
慶応義塾大学卒業後、1981年日本長期信用銀行に入行。第一勧銀総合研究所上席主任研究員を経て、みずほ証券チーフ不動産アナリストを経て、2014年より現職。
石澤卓志
東京カンテイ上席主任研究員 井出 武さん
全国のマンションや土地価格をデータベース化した不動産専門の情報サービス会社。不動産市況レポートなども提供。不動産鑑定や土壌汚染調査なども手掛けている。
井出武

郊外・地方の不動産売却は価格が下落する恐れあり

沖さん:
不動産価格は天井についたという認識でいいと思います。2018年は、マンション価格は軟調、戸建てはマンションと比べて割安感があるため、堅調に推移すると思われます。価格上昇が終わるのは、都心・郊外・地方で同時のため、下げ幅としては、郊外・地方の方が大きくなるリスクが高いです。

石澤さん:
価格水準は高くなっているので、売り時として悪くないでしょう。ただ、都心部は買い手が付きやすいものの、郊外は難しくなってくる可能性があります。都心部にしても、依然として価格の上昇は続くと見込まれるものの、2017年既に上限に近づいてきたため、やはり売り時と考えていいと思います。

井出さん:
2017年は次に住む物件を買うには中古価格が高くなり過ぎているため、17年は買い替えがしにくい年だった一方で、価格が天井を突いた都心3区・6区を中心に、少しずつ価格調整を進めてきた年になりました。「上昇一辺倒」だった流れが変わったとみていいでしょう。まだ価格調整が進んでいない23区の周辺部も、これ以上価格は上がらないと思われます。

ポイント
中古住宅価格は、2017年末時点で既に上限に達したものと見られる。とくに、都心部のマンション価格に価格調整の動向が見られたものの、今後は郊外・地方の方がより大きな幅での下落が予想される。なお、戸建ての価格はこれまで大きく上昇しなかったため、比較的堅調だろう。

低金利が続く住宅ローンで売却待ち多し?

沖さん:
金融緩和されているので、お金が不動産に流れていますが、分量に制限が掛かり始めました。2012年の政権再交代から続いた不動産価格上昇トレンドは、一段落したと見られます。ただし、今回は総量規制が導入されるわけではないため、バブル崩壊やリーマンショックのような急速な冷え込みは、発生しないでしょう。価格はゆっくりと下がると思われます。

石澤さん:
短期的には北朝鮮問題で金利が下がったものの、危機感が薄れるとやや上昇するなど、短期的な動向はありますが、歴史的な低金利続いているので、気にする必要はありません。一部メガバンクが地方の住宅ローンを手じまいするようですが、貸し手が地方金融機関に変わるだけで、借りる側の利便性は変わらないでしょう。住宅ローン環境は良好な状態が続くはずです。

井出さん:
大手銀行による住宅ローンの撤退・縮小が続いています。低金利ゆえに、住宅ローンはリスクが高いと銀行が認識し始めたのではないでしょうか。そうなると、地方ばかりでなく、価格が下がっている郊外での住宅ローン融資も、審査が厳しくなることもあり得ます。ホームインスペクションの説明が義務化されますが条件が横並びになるだけで、あまり影響はないでしょう。

ポイント
住宅金利は低水準が続くものの、政府日銀による分量制限が始まったため、状況としては若干の弱含みがある。しかし、バブルの頃のような総量規制ではないため、急速な冷え込みの心配はないだろう。2018年度から導入されるホームインスペクション義務化は、条件が横並びのため、売り手にとって大きな影響はないだろう。

利便性の高い立地は売却に有利!2018年の需給バランス

沖さん:
原則として、供給量は一定数以上そんなに増えないため、「供給過剰」という概念はないと思います。とはいえ、価格は上昇せずに供給だけが増え続ける状況であり、少し軟調です。ただ、重要なポイントして、価格を決める要因は金融緩和が第一、需給はその次なので、需給バランスよりも金融動向に注意を払うべきでしょう。

石澤さん:
供給量は相当増えました。利便性の高い立地は需要の方が強いですが、郊外は価格上がり過ぎたため、だぶつき気味となるでしょう。貸家はワンルームの比率が高く、需要は通勤通学の利便性が高いところに集中しています。郊外では、最大1割から2割弱の価格下落が発生するところもあるのではないでしょうか。

井出さん:
2018年の見通しは、あまりポジティブではありません。売り手が買い手を上回るマーケットになるのではないでしょうか。首都圏、関西と比べれば名古屋は中古価格の上昇が続いてはいますが、基本的な状況は同じです。

ポイント
中古住宅の供給は増加を続けている一方、需要は都心や、通勤通学の利便性が高い好立地に偏在している。消費増税での駆け込み需要が一定程度は見込めるものの、全体として売り手が買い手よりも多い市場となるだろう。とくに、郊外では物件のだぶつきが目立つと見られる。

強みがない物件は売却して資産価値のある物件を

沖さん:
駅ができる、再開発がある、京都市街のような観光地といった、資産価値の上昇が見込めるような特筆すべき強みがない物件は、見切って売却したほうがいいでしょう。これらの条件を一つでも満たしているところは、日本全国1%もないため、基本的には売り時です。とくに、戸建てで子供が巣立ち部屋が余る場合は、売ってマンションを買った方が資産価値は落ちにくいので、ダウンサイズして比較的安く買うのがいいでしょう。

石澤さん:
これから先も価格は上がってくるでしょうが、伸び率は下がってくるので、売り時としていいでしょう。とくに東京都心の商業地は価格の伸び率が鈍ってきています。賃貸の利回りは3.5%以上ないと採算がとれませんが、大手町が3.2%と、バブル的な状況になっています。日本橋も3.6%とバブルではないものの、危険水域です。価格はそんなに上がらないので、今急いで売っても損はしないでしょう。

井出さん:
中古は都心に近い立地の方が有利ですが、価格が高くなりすぎているので流動性が低下、価格面でどれだけ妥協できるかが成約のカギとなります。1億円の物件を5%下げただけでもインパクトが大きいため、そんなに大きく下げなくても決まるのではないでしょうか。東京五輪後について悲観的な人が多いですが、再開発やリニア新幹線などのイベントも今後控えているので。容易には大きく下がらないと思います。

ポイント
都心の一部地域では価格が上昇する可能性もあるが、いずれにせよ大きな上げ幅は見込めないため、消費増税前の駆け込み需要が見込める今が「売り時」と考えていいだろう。既に価格が相当高くなっているため、現状の価格にこだわると売却が難しくなる可能性がある。子供が独り立ちするなどして、部屋が余っている場合は、より好立地でダウンサイズした物件への買い替えを検討するのもいいだろう。

ライター/岡崎綾修
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