【特集】2018年大予測!中古マンションの買い時はいつ?専門家が予想する傾向と対策

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中古マンションの買い時はいつ?2018年専門家が予想する傾向と対策

新築住宅は価格と供給の横ばいが続いてるが、中古市場も大きな波はなく横ばいが続いた2017年。
近年は首都圏の中古マンションの価格も3000万円台で推移しており、新築とくらべるとまだ割安感がある。さらに住宅ローンの超低金利も続いてる。その中で迎える2018年の中古市場について、3人の識者に展望を聞いた。

2017年の中古マンションの成約件数は、2017年4月から減少傾向が目立ってきた。これは中古マンション価格が高騰した時点から横ばいになっており、新築マンションとの価格差が縮小したため、2017年4月頃から売れ行きが鈍化してきたものとみられる。また、成約価格の上昇も見られた2017年だった。

首都圏中古マンション在庫数の推移

首都圏中古マンション成約数の推移

首都圏中古マンション価格の推移

2018年はどうなる?みんなの不安に専門家が答える

PROFILE

みずほ証券上級研究員 石澤 卓志さん
慶応義塾大学卒業後、1981年日本長期信用銀行に入行。第一勧銀総合研究所上席主任研究員を経て、みずほ証券チーフ不動産アナリストを経て、2014年より現職。
石澤卓志
東京カンテイ上席主任研究員 井出 武さん
全国のマンションや土地価格をデータベース化した不動産専門の情報サービス会社。不動産市況レポートなども提供。不動産鑑定や土壌汚染調査なども手掛けている。
井出武
マンション評価ナビ代表 大久保 恭子さん
住生活評論中心に、東京23区の中古マンションの評価サイト「マンション評価ナビ」を運営。住まいに関する雑誌・WEBサイトのプロデュースやマーケティングなども手がける。
大久保恭子

2018年も価格は横ばい!値下げする可能性は低い

石澤さん:
2016年は新築価格高騰により、中古マンション供給量が初めて新築を上回りましたが、中古も価格が上がったため、2017年初頭には元に戻りました。東京都心部では新築価格がまた上がってきたため、中古との価格差が開いてきました。2018年は、「中古は東京都心、新築は都心周辺・郊外」という棲み分けが発生してくると思われます。

井出さん:
2017年のマーケットは、価格が天井を突いた都心3区(千代田区、中央区、港区)・6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、文京区)を中心に、少しずつ価格調整を進めてきた年になりました。「上昇一辺倒」だった流れが変わったとみていいでしょう。まだ価格調整が進んでいない23区の周辺部も、これ以上価格は上がらないと思われます。中央線直通の中野や、都心まで遠いことから敬遠される傾向にある世田谷などで、掘り出し物の物件が出て来るのではないでしょうか。

大久保さん:
2017年の中古マンション市場価格は、対前年同時期比で1桁パーセントの価格上昇となりました。ここ2年間、急激な上昇はなく、高値で安定しています。成約件数で見れば、東京都内・都下と埼玉県で増加していますが、それ以外では減少しており、需要が落ちているように見られます。中古在庫は3年前より5割増えており、価格調整が進む可能性があります。

ポイント
一時は新築を上回る供給量を見せた中古マンション市場だが、中古の価格上昇が進んだため、勢いは鈍化した。都心部・郊外ともに、中古マンション価格は既に最高点に達したと見られる。価格調整が進むだろう。ただし、需要は依然として堅調なため、急激に価格が下落する要因が発生するとは考えにくい。

住宅ローンの超低金利は続く中で審査が厳しくなる懸念も

石澤さん:
短期的には北朝鮮問題などで金利が下がったものの、危機感が薄れるとやや上昇するなど、短期的な動向はありますが、歴史的な低金利続いているので、気にする必要はありません。一部メガバンクが地方の住宅ローンを手じまいするようですが、貸し手が地方金融機関に変わるだけで、借りる側の利便性は変わらないでしょう。住宅ローン環境は良好な状態が続くはずです。

井出さん:
三菱UFJ信託銀行が新規住宅ローンから撤退、みずほ銀行も地方の住宅ローンから撤退する方針を発表するなど、大手銀行による住宅ローンの撤退・縮小が続いています。低金利ゆえに、住宅ローンはリスクが高いと銀行が認識し始めたのではないでしょうか。そうなると、地方ばかりでなく、価格が下がっている郊外での住宅ローン融資も、審査が厳しくなることもあり得ます。

大久保さん:
日本銀行の黒田総裁も、インフレ目標2%を達成するまで「強力な金融緩和」を継続すると発表しています、国内に金利を上げる要因はないため、よほど大きな外的な要因が発生しない限り、来年も低金利が継続するでしょう。住宅ローンの利用には、有利な条件が続くと思われます。

ポイント
マイナス金利こそ終わったものの、2017年も歴史的な低金利が続いた。日銀は「強力な金融緩和」を継続する方針を表明しており、短期的な上昇下落が発生する可能性はあるが、金利が低い状況は依然として続くと見られる。ただし、大手各行が住宅ローン事業を縮小あるいは撤退に向けて動き始めていることから、地域によっては必ずしも購入環境を楽観視できない。今後の動向に注視する必要がある。

利便性がいいエリアの供給数に期待

石澤さん:
利便性のいいところは需要の方が強いですが、郊外はだぶつき気味です。郊外はこれまで価格が上がり過ぎたので、最大2割弱の価格調整が発生するのではないでしょうか。

井出さん:
2017年は、価格が高止まりしていたため、マンション・戸建ての「売り」は盛んでした。2000~2005年に購入した物件なら、キャピタルゲインが2割や3割出ても不思議ではなく、利益確定売りが目立ちました。ただし、価格を下げないと買い手が決まらない状況でもあり、陰りが見え始めたところもあります。2018年は首都圏・関西ともに、売り手が買い手を上回るマーケットになると思われます。

大久保さん:
高くて手が出ない新築、住みたい地域には中古しかない場合もあり、基礎的な中古需要は拡大基調にあります。東京圏は、大幅な価格下落がない限りは、都心、郊外を問わず、流通数は増えるでしょう。関西は東京よりも少し弱含みです。価格高による需要減少が価格下落を招き、ひいては売り控え、流通数の減少という流れに転じる可能性があります。

ポイント
選択肢が豊富な中古マンションは、需要の多い状況が続くだろう。一方で、首都圏・関西ともに、価格が既に上がり過ぎてしまったため、売り手が現状の価格で突っ張っても成約に至らないケースが増え、所謂「買い手市場」となる。とくに、関西の方がその傾向が強くなると見られる。

資産価値・利便性が後悔しない物件選びのポイント

石澤さん:
立地点は最も妥協すべきではありませんが、無理をしない価格帯のものを買えばいいと思います。将来的な資産性を考慮するならば東京都の北東部(北区、足立区、荒川区など)をオススメしますが、住む目的ならば満足度が一番なので、利便性がいいところで住みたいところで購入するのがいいでしょう。自分の好きなところを妥協しないのが第一です。

井出さん:
エリア選定が第一です。好立地だと、どうしても価格が高くなりますが、資産性から考えれば、エリアをはずさないほうがいいでしょう。「駅前徒歩一分で築浅」のような物件があれば、躊躇するべきではありません。しばらく賃貸に住んで、「価格が2020年以降下がれば……」と考えている方もいますが、待っている期間に支払う賃料分だけ物件が安くなれば採算が取れるが、そうでなければ失敗になります。

大久保さん:
多様な人が集まるスポットで選ぶのがいいと思います。例えば「住みたいまちランキング」で不動の首位を誇る吉祥寺のような、住む人ばかりでなく、働く人、学生、遊ぶ人、老若男女みんなが支持しているようなスポットがいいでしょう。大規模な再開発に乗っかって購入するのも一つの手です。

ポイント
予算に見合う範囲で、立地を重視して購入するのが、資産価値・利便性ともに担保できるため、最も無難な選択だろう。将来的に買い替えを視野に入れているのならば、東京都内では北東部が伸びしろが期待できる。現状の価格は全体的に高くはあるが、「待ち」の間の家賃出費も算盤に入れて検討すべき。

2018年の不動産市況天気図

識者3人に2018年の不動産市況を天気図で表してもらった。

2017年の不動産市況

ポイント
価格の停滞と住宅ローンの低金利が続く中、2017年は値上げも値下げもできない膠着の年となった。今後もこの状況は続くとみられる。低金利が続く住宅ローンと供給数は増え続けるので、取得と物件探しは引き続き好材料となりそうだ。

ライター/岡崎綾修
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