暮らしのゲーテくん

アジアを旅して考えたこと

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シンガポールの対岸ジョホールバルの開発

最近、「マレーシアの不動産を買う」話をよく聞く。定年退職後に移住する層、これからセミリタイヤを計画する40~50代、投資目的などいろいろな人がいる。いったい向こうではどんな暮らしが広がっているのか。

そこで5月、マレーシア、シンガポールを中心に東南アジア各国を10日間ほど視察してきた。

マレーシアで日本人が多く集まる場所はペナン島で、何千人もの日本人が住宅を購入し、移り住んでいる。もちろん、投資で購入する層も少なくない。

リゾート地のペナンを選ぶのは概ね平均的サラリーマン層だが、富裕層には、首都クアラルンプールのコンドミニアムが好まれている。こちらは150平方メートルで7000万円くらいするから、決して安くはない。

これらの土地には昔からある程度、移り住む人がいたが、最近新たに注目を集めているのが、マレー半島の最南端、ジョホール州の州都ジョホールバルだ。ここから隣国シンガポールの中心街へは、橋を渡って車で30分程度。地価も物価も“超”がつくほど高いシンガポールに比べ、対岸のジョホールは不動産価格も安くて暮らしやすい。

この一帯を開発する巨大プロジェクト「イスカンダル計画」が、現在マレーシア、シンガポールの2国間で進められている。現地では介護や医療の先進技術が、安価で提供されている。有名なインターナショナルスクールも進出し、そこに子どもを入れたいと望んで日本から移住する若い家族も多いと聞いた。

日本での子育てに外国人メイドを活用!?

問題はこうした移住をどう考えるかだが、私は日本の財政や社会保障が破たんするかもしれないとしたら、国を「出ていく」選択肢もあっていいと考える。

さらに、現地を訪れ、古い街から新しい街までいろいろ歩いて、ずいぶん考えさせられた。

例えばシンガポールでは多くの家庭に住みこみメイドがいる。たいてい英語の話せるフィリピン人女性だ。充実した保育施設もさることながら、メイドが世話をするから、日本のような待機児童問題がほとんどない。

雇い主はメイド税を払わねばならないが、後で税額の2倍相当が戻ってくる優遇税制もある。その他、子ども1人当たり課税所得の15%を控除する「子どもを持つワーキングマザー控除」もある。シンガポールでメイドを雇うワーキングマザーの課税所得はほぼゼロに近い、という話もあながち嘘ではない。

日本では、保育園の待機児童をゼロにした「横浜方式」が話題だが、施設を増強するだけでなく、低コストな外国人メイドを活用するという選択肢もある。子どもを日本で育てながらバイリンガルにできるし、安倍首相の「女性労働力活用」にも弾みがつくのではないか。

アジアの活力導入で日本の住宅も伸びる

ジョホールバルには主にシンガポールで働く多様な国籍の人々が移り住んでいた。シンガポールの猛烈な建設ラッシュがこの地の広い海岸線一帯に溢れてきた感じで、そのエネルギーに圧倒された。ちなみに、ジョホール一帯で話されている言葉はシングリッシュ(シンガポール英語)であり、クアラルンプールあたりのマングリッシュ(マレーシア英語)ではない。

いまや、日本もシンガポールもマレーシアも、建てられているマンションの質や機能自体に大きな差はない。違っているのは暮らしを支える社会の仕組みであり、多様な人々が流動して生まれる活気である。

2050年にはASEAN+日中韓の東アジアが、世界のGDPの約半分を占めるようになると予測されている。

この活力を積極的に取り入れたら、日本もまだまだ伸びるはずだと確信して帰国した。

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