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資産価値が物件選びのポイントに!2016年、新築住宅“買い”の条件

住宅購入時の優遇税制や過去最低水準を保つ住宅ローン金利など、前年から引き続いて好条件がそろう半面、都市部での地価や物件価格の上昇が鮮明化した2015年。はたして2016年の新築住宅市場の見通しは? 展望や今後注目すべき物件について3人の識者に聞いた。

2015年の新築住宅市場の振り返り

地価の回復基調や建築費の高止まりなどの影響により、2015年の新築住宅は上昇傾向へ。首都圏の新築マンションの価格もじわじわと上がり、供給戸数は伸び悩んだが、一方で70%を超える好調な成約率が底堅いニーズをうかがわせる。2017年春の消費再増税を見据えた手厚い住宅購入支援策も、“買い時”ムードを演出しているといえるだろう。

首都圏新築マンション成約率・供給戸数の推移

首都圏新築マンションの価格の推移

2016年はどうなる!? みんなの不安に専門家が答える。

PROFILE

みずほ証券上級研究員 石澤卓志さん
慶応義塾大学卒業後、1981年日本長期信用銀行に入行。第一勧銀総合研究所上席主任研究員を経て、みずほ証券チーフ不動産アナリストを経て、2014年より現職
財営コンサルティング株式会社代表取締役 山崎隆さん
1960年東京生まれ。学習院大学経済学部経営学科卒。著書に「資産価値を守る! 大災害に強い町、弱い町」(朝日新書)などがある。 →財営コンサルティング株式会社のHPはコチラ
一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会 代表 小島ひろ美さん
1957年福岡県生まれ。関西学院大学商学部卒。著書に「不況こそチャンス! シングル女性のマル得マンション選び」(講談社)などがある。 →一般社団法人 女性のための快適住まいづくり研究会のHPはコチラ

Q.2015年は都心を中心に新築マンションの価格上昇も見られましたが、現在の新築市場はどのような状況にあるのでしょうか?

石澤さん:首都圏の新築価格は高騰が続き、11月には平均価格が24年振りに6,000万円を超えた。各ディベロッパーとも価格上昇の動向や消費再増税前の駆け込み需要をうかがっており、結果として供給戸数が減少しました。特に千葉市・さいたま市などの郊外では売れにくいため供給が絞られ、逆に需要が見込める東京・神奈川では用地が足りていません。

山崎さん:2014年から2015年にかけて、中国人が不動産市場において大きな存在感を示すようになり、都心のマンション価格がつり上がりました。他にも、2020年の東京オリンピック開催の影響や円安による建築資材の価格上昇など、不動産価格が上がる要因が目白押し。良い物件も良くない物件も値上がりするという、わかりにくい状況でした。

小島さん:地価や建築費が上がり、ディベロッパーが採算の合う仕入れをしにくいことが供給減の一因に。販売価格が高くなりすぎると売れないことに加えて、東京オリンピックに向けて景気が上向く期待もあり、新規発売の様子見をしているのでしょう。円安で外国人の投資も増えていますが、人気が集中している湾岸エリアは2020年以降、値崩れする可能性も。

人気だけに惑わされず、価格に見合った物件を見極めよう!

    人件費や資材価格の高騰を反映した物件価格の上昇はもちろん、都心では今後さらなる値上がりを期待する投機的な思惑が価格の押し上げ要因に。そのため高くても売れるエリアに供給が集中しがち。バブル的に高い値がついている物件は価格の下落リスクも高いので、人気だけに惑わされず、価格に見合った物件の見極めが求められる。

Q.価格上昇や供給減少の状況はまだ続く? 2016年の新築購入の環境をどのように予想しますか。

石澤さん:2016年は春商戦に向けて供給が増えそうですが、交通の利便性に優れた売れ筋エリアに集中し、坪単価の高い物件が多くなると予想しています。ただし、歴史的な超低金利水準は当面変わらないと考えられ、住宅ローン減税や住宅取得資金の贈与税非課税制度なども充実。これらをうまく活用できるなら買いやすい状況ともいえるでしょう。

山崎さん:住宅を購入するサラリーマンの給与水準が上がっていないので、物件価格だけがこれ以上上がるとは考えられません。都心の価格高騰が収まれば郊外の物件価格も下がり、物件によっては価格の大幅な下落が出てくるかもしれません。2016年は好条件の物件の価格は上がり、そうでない物件の価格は下がるという、本来の姿に戻ると思います。

小島さん:コスト高の状況は変わらず、2016年も高値を維持しそうです。そのため郊外のファミリー向けマンションの供給は厳しく、シングル女性やディンクス向けの面積をコンパクトにして価格を抑えた好立地の物件が増えてくるでしょう。住宅ローン金利が大きく上がる要素はないものの、2016年4月以降は各金融機関が実施しているキャンペーン金利の優遇幅や期間が縮小されるかもしれませんので早めの検討を。

ライフプランに合った物件があるなら早めに決断!

    2016年も物件の供給は交通便の良い都心周辺が充実し、価格もしばらくは高止まりしそうというのが多くの見解。その一方で、超低金利を維持している住宅ローンや行き届いた住宅購入支援制度など、物件価格の上昇分を打ち消して余りある要素も今なら数多い。ライフプランに合った物件があるなら早めに決断するのが賢明だろう。

Q.2016年に新築住宅の購入を考えるにあたり、注目すべき物件選びのポイントはありますか。

石澤さん:資産価値が落ちにくいのはターミナル駅から概ね20km圏内。東京駅を起点とすれば、東は船橋市、西は立川市、南は藤沢市、北は開発密度を考慮して大宮市まで。発展が期待できるエリアは、今後インフラ整備が進む湾岸エリアや下町エリアなど。共用施設に力を入れた物件は管理費が高いものの、保育施設の併設などは子育て世帯にメリットもあるはず。

山崎さん:マイホームも不動産投資のつもりで購入を。売却時に譲渡益が得られる、あるいは70㎡程度の3LDKなら家賃15万円以上など、賃貸時に高い賃料を得られるエリアが絶対条件。具体的には都心の主要オフィス街から45分圏内で、地方ならインバウンド需要が伸びている観光都市周辺などです。強い地盤のエリアに立地し、リフォームしやすい間取りであることもポイントでしょう。

小島さん:すでに相場が高い人気駅よりも、都心まで30分以内の“セカンド立地”の駅近物件が狙い目。例えば自由が丘ではなく都立大学、武蔵小杉ではなく新丸子、駒込でなく西ケ原など。2路線以上使える駅や近々新たな路線の乗り入れ予定がある駅もおすすめです。首都圏では1人・2人世帯が全体の60%を超え、70㎡以上のファミリータイプより1LDK~2LDKの将来売りやすく、資産運用として貸せる物件を選びましょう。広さ(専有面積)だけにこだわらず、ワイドスパンでデッドスペースが少ない有効スペースが広いものを選ぶこと。

利便性とプラスαの価値を備え、価格バランスも良い物件を見つけよう!

    再開発でますます注目が高まるエリアがあるのに対し、一過性の人気に終わるエリアも今後出てきそうなご時世。明暗を分けるカギが「資産性」といえるだろう。たとえ永住するつもりでも、引っ越しをしなければならない事態がいつ生じるかわからないから。利便性とプラスαの価値を備え、価格バランスも良い物件を見つけることがポイントだ。

2016年の新築住宅購入は将来性を見据えた物件選びが重要!

東京オリンピック開催前までは不動産需要が高まり、建築費の高止まりなども相まってすぐに物件価格の大幅な下落は考えにくい。一方で超低金利と充実した住宅購入支援制度という追い風も吹き、その意味では買い時ともいえる。今後はエリアごとに勝ち組・負け組に二極化される可能性もあるので、将来性を見据えた物件選びが欠かせない。

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