液状化が発生するメカニズムと対策

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東日本大震災をきっかけに「液状化」が注目を集めるようになりました。以前は「流砂現象」という名称を用いられていたことからも、砂地で多く発生する現象であることが分かっています。少なくとも、自分が住んでいるところでは起こってほしくないもの。液状化の基礎情報や、土地を購入する際のチェック方法などについて、お話します。

液状化のメカニズムとは

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、最大震度7、死傷者2万人以上の、未曽有の被害をもたらしました。甚大な被害をもたらした大津波と並んで報道されたのが、液状化現象。1都6県96市町村、計23,000軒を超える規模の被害は、世界最大規模の液状化被害と言われています。液状化とは、地上付近の砂地が、地震などの振動によって揺さぶられることにより、水と砂の高さが混じって液体状になる現象です。地面が液体状になることにより、その上にある建築物の基礎部分が比重の関係から沈んでしまい、土台が崩れて住宅が倒壊したり、道路が割れたりします。液状化現象は、水田を埋め立てた新興住宅地や、海沿いの埋め立て地などで発生しやすいとされています。東京湾岸と江戸川の三角州を埋め立てて造られた市である千葉県浦安市では、市内の約8割、約9,000棟の住宅が、液状化現象により深刻な被害を受けました。地面から砂混じりの水が噴き出したり、住宅が傾いたりした映像をご覧になった人も多いことでしょう。特に東京都心部は、東京湾の埋立地が多いことから、大地震の際に液状化が起こりやすいと考えられています。関東大震災級の地震が首都圏で起こった場合は、湾岸の高層住宅に多大な被害が起こるおそれもあります。近年の研究では、河川を埋め立てた跡地や、池があったところ、水田を埋め立てて開発した住宅地なども発生しやすいことが分かってきました。水田地帯に砂を敷き詰めて造られた住宅地である埼玉県久喜市は、東日本大震災のときには内陸部であるにもかかわらず大きな被害に遭っています。

土地を購入する際の液状化対策

液状化の被害が広く知られてから、住宅購入の際には「地盤のかたさ」もチェックポイントに挙げられるようになりました。水田の埋立地ではないか、河川が流れていた跡はないか、など、液状化になりそうな土地の経歴を調べるのです。一戸建て住宅を建築する際は、地盤調査は不可欠なものになりました。また、液状化地域にありながら被害を受けなかった住宅には、天然砕石などにより地盤改良が行われていたことが分かっており、購入した土地が液状化地域にあった場合は地盤改良工事も施すことになります。地盤改良の必要性が高まったことに伴い、液状化関連サービスを行う企業も現れました。「地盤調査の結果、地盤改良工事が必要」と判定された地盤データを第三者の立場から再判定する「地盤セカンドオピニオン」を主力商品として事業展開している「地盤ネット」では、建築士資格を有する専属の「地盤インスペクター」が、住宅地盤に関する体系的な知識をもとに、地盤対策工事が適正に施工されているか検査します。また、2014年からは、地盤情報の「見える化」を促進することを目的として、地盤の強弱や災害履歴、土砂災害危険箇所など、様々な地盤情報をひとつの地図上で閲覧できる「地盤安心マップ」の無料提供を開始しました。住所を入力すれば、その土地の状態を目で見て知ることができます。液状化はいわば土台部分に関わる自然現象であり、中途半端な対策では被害を繰り返すおそれもあります。土地の購入前に土地の履歴や状態などを十分に知った上で、住宅を建てるのであれば、プロの手も借りて地盤改良・強化工事を確実に行うなど、しっかりと対策を取りたいものです。

ライター/井上
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