建築家選びで注意すべき『チェックリスト』
日本に1万人以上いるといわれる建築家。その中から、自分の理想の家を叶えてくれる建築家に出会うにはそれなりのノウハウを必要とします。
そこで今回は、建築家選びで注意すべき点をチェックリストとしてまとめてみました。
建築家に頼む意義とは?
まずご自身で確認していただきたいのは「なぜ建築家に頼むのか?」ということ。多くの方は「優れたデザイン」を求めて建築家に設計を依頼するのですが、現在ではハウスメーカーの「既製品」でもデザイン性に優れた家は数多くあります。特に近年ではオプションも充実しているおり、「セミオーダー」な感覚で自分にあった家を手に入れることができます。
それでも建築家に依頼する意味とは?それは「自分だけの一点モノ」を手に入れるためでしょう。優れたデザインはもちろんのこと、お客様の思想や人生を表現し、そしてお客様にフィットした使いやすさと快適さを極限まで追求した、お客様ならではの住まいを叶えることが建築家の役割となります。
建築家が作る家とは「オーダーメイドの一点モノ」。建築家には、お客様の考えや好み、さらにはライフスタイル・体格などあらゆる要素を汲み上げて、作品として具現化する能力を必要とされます。
一番チェックすべき項目は「コミュニケーション能力」
それでは、建築家選びでチェックすべき項目を挙げていきましょう。
(1)建築家のコミュニケーション能力
まず最初にチェックすべき点は建築家の「コミュニケーション能力」です。コミュニケーション能力が乏しい建築家では、いくらデザイン能力が高くてもお客様の希望を汲み上げることはできず、「理想の住まい」に近づくことはできません。
こだわりの住まいを作り上げるためには1年近い時間を必要とします。その間にお客様と建築家とは「じっくりと話し合い、なんでも言い合える」ような関係を結ぶことが理想です。そういう関係になれば、お客様の意見や想いが建築家により明確に伝わることでしょう。建築家も人間ですので、どうしても性格が合わない、人間として好きになれない、と思うようでしたら他の建築家を探すことをオススメします。
また建築家のコミュニケーション能力は、実際の工事段階でも活きてきます。家を建てる時、建築家自身がカンナを持つことはありません。実際の施工は工務店・大工などが行い、建築家は出来をチェックする「監理」を行います。実際に施工する人と建築家の間にも信頼関係が重要になることは言うまでもありません。
(2)信頼できる建築家かどうか
「コミュニケーション能力」と関連する部分ですが、その建築家を信頼できるかどうか、という点もチェックすべき項目です。建築家としての能力はもちろんのことですが、お金のやりとりやスケジュール管理などで信頼感をもてる人を選びたいところです。
信頼感を量る指標のひとつになるのが、「見積りが明朗である」ことです。見積りが出たときに注意したいのが、「内訳明細」が付いているかどうか。職人技ゆえに不明瞭な料金体系になりがちですが、信頼に足る建築家であれば内訳についても明確にしてくれるはずです。「なぜこれだけのお金が掛かるのか」という点を明確に説明できる建築家は信頼できると言えます。
施主・建築家間でのトラブルの多くはコミュニケーション不足が原因となっています。理想の住まいを実現するためには「コミュニケーション」を最も重視しましょう。
その他の重要なチェック項目は?
(3) 現場を知っている建築家か
残念なことに「現場を知らない」建築家も少なからずいます。デザインに走り過ぎて、実際の使いやすさや素材の意味合いを無視してしまう、さらには構造についての「無知」により住宅の強度を確保できていない、という「現場を無視」した設計をする建築家は避けるべきです。
優れた建築家は「現場」を熟知しているものです。現場を知れば、安全な構造とデザインのバランスを量ることができ、お客様にあった最適な動線や配置を提案することができます。また施工段階での「監理」も、現場を知らなければおそろかになってしまいます。
「現場度の高さ」をチェックするには、その建築家の過去の作品を見学させてもらうことがベストです。デザインに目を奪われるだけではなく、使いやすさや住みやすさなど「家」としての機能をしっかりと確認しましょう。可能であれば施主にも満足度を聞いてみたいところです。
(4)美的価値観が合致しているか
「理想の住まい」とはお客様の人生や思想を現すものであり、建築家はその理想を具現化するナビゲーター、といっていいでしょう。その意味合いで言えば、「理想の住まい」とはお客様と建築家によるコラボレート作品と言えます。
「コラボレート」で重要なのは、お客様と建築家の美的価値観が合致していること。いくら著名で優れたデザイン能力を持つ建築家でも、好みに合わないならば選ぶべきではありません。
(5)得意分野は何か。地域での実績はあるか
建築家にも得意・不得意があります。例えば素材選びでも、金属やコンクリートといった無機質な素材を好む建築家がいたり、自然素材を得意とする建築家がいたり、と様々です。ご自分の好みと建築家の得意分野が合致しているかどうかもチェックすべき点です。
また、その建築家が、お客様がお住まいの地域・地方で実績があるかどうかもチェックしておきましょう。例えば、畳のサイズは西日本で一般的な「京間」と、東日本の「江戸間」では異なるなど、地方地方で建築習慣の差があります。さらに地域ごとに気候が大きく異なるため、札幌と東京と那覇とでは建築の仕様も大きく変わります。これらの地域差を熟知していない建築家では不安が残ります。
以上、5点のチェック項目をご紹介しましたが、これらは基本的なもの。他にも建築家選びに注意すべき項目はたくさんあります。今後も「建築家オウチーノ」では注意すべき項目を掲載していきますので、ぜひ御覧ください。


