中古住宅購入時の「住宅ローン」について

マイホームを購入する方の多くが利用する「住宅ローン」。多額な返済金を払うだけあって、住宅ローン選びには失敗はできません。今回はそんな「住宅ローン」に注目、中古住宅購入時の注意点を確認しましょう。

2010年8月 ホームアドバイザー編集部

新築を買うときとで住宅ローンに違いはあるの?

数多くの商品が用意されている住宅ローンですが、中古住宅専用の特別な住宅ローンというものはあまりありません。新築住宅購入時と同じく、銀行・金融機関が提供する住宅ローンを利用することが一般的です。

基本的には、中古住宅ローンの選び方は、新築と同じと考えていいのですが、中古ならではの注意点があります。

まず、中古不動産を取得するときには、仲介業者の手数料など、新築購入時には発生しない諸費用に注意が必要です。また購入時に合わせてリフォームもしたい!とお考えでしたら、リフォーム費用も含めての借入を検討しましょう。

メリットたくさんの「フラット35」を活用しよう!

タイプさまざまな住宅ローンですが、最近特に注目を集めているのが「フラット35」です。

「フラット35」とは住宅金融支援機構と金融機関が提携することで実現した、最長35年長期固定金利の住宅ローンのこと。一般的な住宅ローンよりも借りやすく比較的低金利に抑えられているなど、メリットがたくさんあります。「フラット35」の特徴をカンタンにまとめると以下のようになります。

・最長35年の長期固定金利
・年収下限が設けられていない
(総返済負担率基準による)
・保証料、繰上返済手数料が必要ない
・建設費または購入価格の100%まで借入可能
・住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅

多くのメリットを持つ「フラット35」ですが、「適合証明書」を取得できるかどうか、というハードルが設けられているわけです。

なかでも「フラット35S(優良住宅取得支援制度)」の場合だと、借入金利を始めの10年の間、年1.0%引き下げてくれる(平成22年12月30日までに申込の場合)ため、とてもオトクです。しかし、その分ハードルも高くなり、住宅金融支援機構の定める「省エネルギー性」「耐震性」「バリアフリー性」「耐久性・可変性」の4つの基準の内どれか一つをクリアする必要があります。中古住宅を購入する場合には、これにプラスして「屋内の段差解消」「浴室及び階段に手すり設置」など4つの基準が加わります(「フラット35S(中古タイプ)」の技術基準 )。上記と合わせてひとつを満たせば良いので、新築住宅よりもハードルは低くなると言っていいでしょう。中古住宅・マンションを購入する際には「フラット35S」を検討してみましょう。

詳しい技術基準に関してはこちらをご確認ください。
http://www.flat35.com/loan/flat35s/tech.html

【関連記事】「フラット35S」と「リフォーム」の意外な関係!?
http://www.o-uccino.jp/reform/special/article/flat35s.html

住宅ローン選びで一番重要なのは「金利」

住宅ローン選びで一番重要なのは、当然「金利」。金融機関ごとに金利の設定が異なることに加えて、金利タイプによっても総返済額は大きく変わります。1%違うだけでも返済額が数百万円単位で変動する住宅ローンなので、金利については特に注意して検討する必要があります。

金利タイプは大きく3つに分けられます。

・金利の変動がない「全期間固定金利型」

「全期間固定金利型」は借入れから完済までの間、金利が固定されるタイプです。「フラット35」はこれに当てはまります。

全期間固定金利型の大きなメリットは、好景気やインフレの影響で金利が上昇した場合でも、最初に設定した金利のままで済むという点です。景気動向によって総返済額が変わらないため、将来的なマネープラン設計をしやすくなります。

デメリットとしては、「変動金利型」よりも金利が高く設定されていること。金利の下降トレンドが続いた場合では「変動金利型」よりも結果的に総返済額が多く可能性もあるのです。

・金利が比較的低い「変動金利型」

「変動金利型」では文字通り、金利の変動によって返済額も上下します。メリットは「全期間固定金利型」よりも金利が低く設定されていること。ただ、金利が大きく上昇した場合には「全期間固定金利型」よりも総返済額が大きくなります。

・「全期間固定金利型」と「変動金利型」の特徴を合わせた「固定金利期間選択型」

「固定金利期間選択型」は、「全期間固定金利型」と「変動金利型」の特徴を合わせた金利タイプです。一定期間の金利は固定され、期間終了時点で金利が変更されます。固定期間は2~10年程度が一般的であり、固定期間が短いほど低金利となる傾向にあります。

金利タイプを選択する際には、現在の収入はもちろんのこと、お子さんの教育費や老後の資金などといった生涯設計に関わる蓄え、さらには経済動向との兼ね合いから見極める必要があります。

【関連記事】お金で失敗しない、住宅ローン徹底講座
http://www.o-uccino.jp/sp/manual/index01.html

住宅ローンの返済方法で返済額は大きく変わる

借入額と金利タイプを決めたら、今度は「返済方法」を検討しましょう。返済方法を決めるにあたって注意したいのが、「返済期間」と「元利均等返済か元金均等返済か」の2つです。

・返済期間は総返済額に大きな影響を与える

住宅ローンは返済年数が長ければ長いほど、利息支払いが多くなるため、総返済額は大きくなります。総返済額を低く抑えたいなら、返済年数を短くすることが一番の近道ですが、その分毎月の負担は大きくなります。

ご自身の収入やライフプランを冷静に見据えた上で、余裕のある返済プランを決めることがリスク低減につながります。

・元利均等返済と元金均等返済

住宅ローンの返済では、「元利均等返済」と「元金均等返済」のどちらかを選択できます。

「元利均等返済」とは、金利が変動しない場合、毎月の返済額が同額となる返済方法です。返済期間の初期は利息を多く払い、最後の方では元金返済の割合が増えることで、返済額が同額となるのです。

「元金均等返済」は元金部分の返済額を同額にする返済方法です。利息分は別途払うため初期の返済額は大きく、元金部分の残高が減っていくに従い毎月の返済額は少なくなります。

一般的には「元金均等返済」の方が総返済額は低く抑えられますが、返済初期の負担は大きくなります。返済初期に経済的に余裕がある場合は「元金均等返済」を、余裕が無い場合は「元利均等返済」を選択する、ということが多いようです。