例えば築年数1年違いで数百万円の差が? 中古物件、資産価値UPの条件

本当に魅力的な条件を備えた物件であれば、たとえ築は古くなっても資産価値は保たれるもの。住み心地の良さはもちろん、誇りを持って暮らせる高付加価値住宅を見つけよう。

平賀功一先生 http://www.e-sumaisagashi.com/
不動産コンサルタント。住宅に関するノウハウやネット上で住宅相談などを行う「e住まい探しドットコム」の代表を務める。

中古物件に資産価値がないなんて大間違いステイタスとブランドのある物件は価値大

年月とともに価値を失う住まいは多いものの、条件しだいでは必ずしも経年劣化のみをたどるとは限らない。「資産価値が落ちない第一の条件は、何といっても立地。とくにステイタス性、ブランド価値のある立地は希少です。また、大型複合開発の一環として建てられたマンションも評価が高いですね。逆に、管理が行き届かない物件はスラム化していきます」と平賀さん。経営安定性に優れた施工主の物件かどうかも、ときには明暗を分ける。

ヴィンテージマンションとは?
定義はないが、あえていうなら「名作」と呼ばれ、マンション史に残るもの。ブランド立地、しっかりとした造りと管理、街並みとの調和などの条件を備え、時間が経つほど資産価値の上がる“経年優化”が特徴だ。

資産価値が落ちにくい条件はここにあります!

最寄り駅が近い
交通の利便性に優れ、多彩な施設が揃う駅近立地の人気は根強く、働き盛りの若い世代だけでなく高齢者からの需要も集中。そのため買い手・借り手がつきやすい。一般的に徒歩10分圏内、できれば5分圏内が理想的だ。
管理が行き届いている
きちんと管理がなされていない物件は、見た目が悪くなることに加え、建物の劣化も早くなる。さらに住人のモラル低下など悪循環を生む可能性は否めない。しっかりとしたセキュリティや長期修繕計画の有無もポイント。
希少性がある
例えば都内でも青山・表参道・麻布などのブランド立地は 、物件相場が高くなるものの、その場所でしか得られない大きな魅力を持つ。“地域一番のマンション”も同様で、他に代えがたい希少性は価値を維持する必須条件。

資産価値の分かれ目!?耐震基準が1981年に変更

1981年6月以降に建築確認を受けた建物は、震度6程度の地震でも大きな被害が出ない新耐震基準が採用された。安全性を重視するユーザーにはひとつの目安となるが、資産価値に直結するとは考えづらい。ちなみに、阪神淡路大震災の発生後、80年代以降の建物には、それ以前のものと比べて、大きな被害が少なかったといわれている。

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