四大都市別「高齢者の幸福度」調査~最も高齢者の幸福度が高かったのは、「東京」。~

  • 2018年03月05日更新

郊外の一戸建てから、駅や病院、買い物に行きやすく、管理も楽な都心のマンションへ。そんな高齢者の都心回帰の話をよく聞きます。アクティブな高齢者が多い現代、利便性の高い都心こそ、終の棲家として相応しいのかもしれません。では、東京、大阪、名古屋、福岡という日本の四大都市のうち、高齢者たちが最も幸せに暮らす都市は、どこなのでしょうか。
今回、オウチーノ総研(株式会社オウチーノ/本社:東京都港区/代表:井端純一)は、東京都、大阪府、愛知県、福岡県に住む60歳以上の男女1,108名に「『幸福』に関するアンケート調査」を行いました。なお今回の調査においては東京都全域を「東京都市圏」、大阪府全域を「大阪都市圏」、愛知県全域を「名古屋都市圏」、福岡県全域を「福岡都市圏」と定義し、それぞれ「東京」「大阪」「名古屋」「福岡」と記載します。
本調査で、「あなたは今、幸せですか?」と聞いたところ、「幸せ」と答えたのは、東京95.7%、大阪89.3%、名古屋84.0%、福岡88.8%でした。「20代の時のあなたの幸福度は?」と聞いたところ、約半数が「20代の時より今の方が幸せ」と回答しました。最後に「あなたは、何が満たされていると幸せを感じますか?」と聞いたところ、東京では「生活水準」「貯蓄・資産」「収入」といった項目が他都市と比べて上位に来るという結果となりました。

「あなたは今、幸せですか?」…「幸せ」と答えたのは、東京95.7%、名古屋84.0%。

「あなたは今、幸せですか?」はじめに、「あなたは今、幸せですか?」という質問をしました。結果、「幸せ」と答えたのは、東京で95.7%、大阪で89.3%、名古屋で84.0%、福岡で88.8%でした。四大都市のなかで最も高齢者の幸福度が高かったのが東京で、名古屋とは11.7%の差が生じました。「幸せ」と感じる理由として、東京、大阪、名古屋で最も多く、福岡でも二番目に多かったのが、「健康でいられているから」(男性/名古屋)でした。健康を損なってしまうと、家族と楽しい時間を過ごすことも、趣味に夢中になることも、好きな場所に行くこともままならなくなります。時には家族や周りの人の手を借りて生活せざるをえなくなります。そういったことから、やはり自分自身が健康な状態であることこそが幸せだという人が多かったのでしょう。次に、福岡で最も多く、東京、大阪で二番目、名古屋で三番目に多かったのが、「夫も子供も健康で、全員幸せな状況にあるから」(女性/福岡)、「家族が皆健康で、仕事も順調で経済的にも恵まれて、幸せに暮らしているから」(女性/東京)といった、「配偶者や家族の健康、幸せがあってこそ」という回答でした。そして名古屋で二番目に多く、東京、大阪、福岡で三番目に多かったのが、「家族関係が良好で幸せを感じているから」(男性/名古屋)といった、配偶者・家族との関係性の良さを挙げる声でした。以上のように「幸せ」の要因として、自身や家族の健康、家庭内の人間関係について挙げた人が多かった一方、経済面に関する理由を挙げた人はごく僅かでした。これだけを見ると、「幸せはお金では買えない」という結論に至りそうに思えますが、どうやらそうではないようです。「幸せじゃない」と回答した人にその理由を聞くと、四大都市すべてで最も多く挙がったのが「経済的に大変で、今後のことを考えると不安でいっぱいで心が潰れそうになるから」(女性/名古屋)、「収入が十分でないし、老後の蓄えもないから」(男性/福岡)といった経済的理由でした。必要最低限の収入や蓄えがあってこそ、自身や家族が健康でいること、家庭内が円満でいることに幸せを感じられるのだということに、気づかされます。

約半数が、「若い時より今の方が幸せ」!

約半数が、「若い時より今の方が幸せ!」次に、「20代の時のあなたの幸福度は?」という質問をしました。今現在の幸福度を100とした時の、20代の時の幸福度を50以下、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150以上のなかから選んでもらいました。100の場合「20代の時と今は同じくらい幸せ」、100より下の場合「20代の時より今の方が幸せ」、100より上の場合「20代の時の方が今より幸せだった」ということになります。
その結果どの都市においても、約2人に1人が「20代の時より今の方が幸せ」と、約4人に1人が「20代の時の方が今より幸せだった」と、残りの約4人に1人が「20代の時と今は同じくらい幸せ」と回答しました。
約半数が、20代の時より、60歳を過ぎた今の方が「幸せ」だと回答しました。その理由として最も多かったのが、「経済的に今より苦しかったから」(女性/大阪)という経済的理由。その次に多かったのが、「仕事が自分に合っていなかったから」(男性/大阪)、「仕事が忙しく、ストレスが大きかったから」(男性/名古屋)といった仕事に関する理由。そして「生きがいが見い出せず、何となく生活を送っていたから」(男性/名古屋)、「将来に対して不安があったから」(女性/大阪)といった、先が見えないことや、それに対する不安を挙げる声が多く挙がりました。

「何が満たされていると幸せを感じますか?」…第1位は「配偶者との良好な関係」

「何が満たされていると幸せを感じますか?」

最後に、「あなたは、何が満たされていると幸せを感じますか?」という質問をし、30の項目のなかから最も当てはまるものを最大3つ選んでもらいました。結果、最も多く選ばれた項目TOP3はどの都市も同じで、第1位は「配偶者との良好な関係」、第2位は「子どもとの良好な関係」、そして第3位は「自分の健康」となりました。さらに東京、大阪、名古屋で第4位にランクインしたのは「趣味・プライベートの充実」でした。高齢者にとって、配偶者・家族との関係性や自分自身の健康に次いで幸福を感じさせるものは、満足いく生活水準や収入、貯蓄、資産といった経済面の充実以上に、「生きがい」だということが分かりました。
結果の分かれた第4位以下では、いくつか都市別の特徴が見えます。まず東京においては、「生活水準への満足度」や「貯蓄・資産の額への満足度」、「収入の額への満足度」が他都市と比べて上位に来ています。東京は地価や家賃、物価が高く、生活のためにかかるお金は四大都市のなかでも特に多く、その東京で幸せな老後を過ごすためには、やはり他都市と比べて経済面での充実が必要であることが、この結果からも見てとれます。
名古屋は「孫との良好な関係」「孫の幸せ」が他都市と比べて上位にランクインしており、名古屋の高齢者は「孫との良好な関係や孫の幸せが、自分の幸せ」という人が特に多いことが分かりました。その背景の一つとして考えられるのが、名古屋の三世代同居世帯の多さです。国勢調査(※)によると、愛知県は四大都市のなかで最も三世代同居世帯が多く、それゆえ祖父母と孫との関わりが深いことが考えられます。そういった背景が今回の調査結果に影響したのではないでしょうか。

※総務省統計局 平成22年国勢調査

※調査概要
有効回答 東京都、大阪府、愛知県、福岡県に住む60歳以上の男女1,108名
    (東京都:278名 大阪府:277名 愛知県:277名 福岡圏:276名)
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2014年3月17日(月)~3月24日(月)

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