マンションの寿命がきたらどうすれば良いの?

  • 2021年03月22日更新

ものは古くなると壊れて使えなくなる日がやってきます。それは、マンションにしても同じこと。それでは、マンションの寿命がきてしまったらどうすればよいのでしょうか。マンションの耐用年数と、その日がやってきたときの対処法をご紹介していきます。

マンションの耐用年数

マンションの耐用年数は、一般的に60年ほどといわれていますが、実はこの数字に根拠はほとんどありません。財務省が資産価値として鉄筋コンクリート造の建物を計算する際、便宜上定めた法定耐用年数に由来しています。この法定耐用年数は、1998年の税制改正で47年に短縮されました。実際の耐久性テストなどから算出されていないことでもわかるように、法定耐用年数はマンションの耐用年数とほぼ関連がないといってもいいでしょう。コンクリートのかたまりであるマンションは、一見するととても頑丈で、新築時には年数が経っても傷むように思われないかもしれません。しかし、コンクリートはいわば砂を固めたもの。酸性雨や紫外線、温度変化などの影響で経年劣化するとヒビが入り、内部の鉄筋や鉄骨にサビが生じて、徐々に強度が下がっていきます。それを防ぐには、定期的な塗装や補修が必要です。この管理を怠ると耐用年数を迎える前に住めなくなってしまうため、「マンションは管理を買う」という言葉もあるほど、管理が重要になってきます。この管理によっては、法定耐用年数よりも実際の耐用年数が短くなる可能性も十分にあるのです。中古マンションを購入する前にはマンションの周囲を確認し、掃除などの管理が行き届いているか確認しましょう。大規模修繕工事が定期的に行われているか、修繕積立金が適正に貯まっているかなどのチェックも大切です。

耐用年数を迎えたらどうすべき?

国土交通省の報告書(2002年)によると、マンションが取り壊される平均築年数は46年です。建て替えの着工時期はそれよりも早く、37年となっています。法定耐用年数と比較すると短く感じられるでしょうが、もちろん取り壊されることなく、使用され続けているマンションも存在します。取り壊されたマンションの多くは、配管設備に問題が出たものです。以前はコンクリートの内部に配管が埋め込まれていたため、交換ができずに建物も取り壊されることとなりました。最近のマンションは配管を埋め込むパイプスペース(PS)が確保されており、傷んだ設備を取り替えるのも容易なので、間取り図に「PS」の記載があるものは、躯体の耐用年数まで使用できると思ってよいでしょう。コンクリートに厚みがあり、構造的に堅牢につくられているものとそうでないものも存在しますが、それを素人が判断するのは難しいことです。耐用年数を迎えたマンションは、建て替えもしくは取り壊して更地にして売却という選択を迫られることになります。マンションの建て替えを管理組合で決議するには、区分所有者の5分の4の同意が必要です。壊して土地を売却する場合は売却益を区分所有の持ち分比率で分配することになります。自治体によっては建て替え費用をいくらか支援してくれるケースもあるようです。建て替え後の建物は容積が増えるため、旧建物の持ち主に新建物の面積を配分するというケースもあるようですが、これは一部の人にだけ起こるラッキーケースだと考えたほうが安全。ただ、いくらかでも土地の持ち分比率がある以上、その価値がゼロになることはありません。中古マンションに安心して住むために、居住中に耐用年数を迎えてしまった場合、その後どうするかをイメージしておくことをお勧めします。

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