キッチンリフォームの費用と工事内容の基礎知識

  • 2015/12/17

キッチンのリフォームは20年に1度くらいが実施の目安と言われています。これはキッチン設備の老朽化による使い勝手の悪さや、水漏れなどの不具合、壁や床などの汚れなどいろいろと問題が出てくるからです。20年に1度ですから、初めてキッチンのリフォームを検討する人も多いと思います。どのメーカーのキッチンを選べば良いのか、リフォーム費用はどれくらいかかるのか、会社選びはどうしたらいいのかなど、不安に思うことも多いはずです。

そこで、今回はキッチンリフォームの費用や相場感、具体的な工事内容にはどのようなものがあるのかなど、実際にリフォーム会社が作成している見積もり書をもとに説明していきます。

キッチンのリフォームにかかる費用・相場について

ひとくちにキッチンのリフォームといっても、その内容は様々で、かかる費用もばらばらです。リフォームO-uccinoの調査でもシステムキッチンの交換工事で安いものでは50万円程度~ですが、交換工事に加えレイアウト変更や床面や壁材などをシステムキッチンにあわせたりすると、100万円台も後半くらいにはなってきます。キッチン工事はまず、どこまで行なうのかをプランニングすることがポイントになります。

● キッチンの形状とグレードで費用に差が出る

まずはリフォーム後のキッチンの形状を決めるところからです。キッチンの形状には大きく分けて、I型、L型、対面型の3種類があります。面積の大きい順に、対面型>L型>I型となるのが一般的で、費用も概ねその順番になります。

キッチンのグレードは、そもそもの商品の違いと、同じ商品でもオプションをどこまで付けるかによって変わってきます。各メーカーの商品はシンプルなもの、スタンダードなもの、ハイグレードなものと、概ね3種類は用意されています。オプションはワークトップと呼ばれる作業台の材質や、水洗金具(蛇口など)、食洗機の有無などがあります。

キッチンの形状とグレードを掛け合わせたときの工事費用の目安が次の表です。これはシステムキッチンの交換工事のみで算出しています。

● I型キッチンの特徴

シンプルなキッチンの形状です。商品数も多いので選択肢が広がります。あらゆる間取りに対応しやすく、特にスペースがあまりないキッチンに最適です。

<メリット>

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  • ・費用(システムキッチン代)が安い
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  • ・狭い空間にも対応できる

<デメリット>

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  • ・導線が長くなり、作業効率は劣る
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  • ・複数人で同時作業するには向かない

● L型キッチンの特徴

シンク、作業台、コンロを効率よく作業できるように配置されているため、作業導線が短くラクに作業を行なえます。収納を広くとれるのも特徴です。I型からL型へリフォームで変更する場合は、スペースがより必要になりますので、工事範囲が広がる可能性があります。

<メリット>

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  • ・導線がコンパクトで作業がしやすい
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  • ・収納スペースが広く確保できる

<デメリット>

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  • ・レイアウトに工夫が必要

● 対面型キッチンの特徴

リビングに向かって作業できるため、家族とコミュニケーションがとりやすいのが特徴です。特に小さいお子さんがいる家庭でニーズの高いスタイルで、ここ数年人気が高まっています。キッチンのみならずダイニング・リビング全体でひとつのリフォームと考えたほうがスムーズです。

<メリット>

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  • ・リビングの様子を見ながら作業ができる
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  • ・コミュニケーションがとりやすい

<デメリット>

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  • ・広いスペースが必要
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  • ・費用(システムキッチン代、施工費)が高くなる

キッチンのリフォーム費用と見積もり詳細

では、キッチンのリフォーム費用について、リフォーム会社が作成している見積もり書を詳しく見ることで、その工事内容を確認してみることにしましょう。まずはこちらの見積もり書をご覧ください。

この見積もりはキッチンのリフォームをしたケースのものです。まず初めに見積もり書には記載のない「共通工事」と「直接工事」について説明していきます。

● 共通工事と直接工事

共通工事とは、リフォームすべてに共通して必要な工事のことです。たとえば、マンションで建物のエントランスから玄関までの通路や階段に傷や埃がつかないようにビニールを張ったり、シートをひいたりする「養生」という作業は、すべてのリフォームに共通して必要な作業です。こうした工事を共通工事といいます。直接工事とはキッチンならキッチン、リビングならリビングそれぞれのリフォームを行うために必要な工事です。

● 仮設工事

共通工事の代表は、「仮設工事」と呼ばれるものです。仮設工事の意味は、「工事をスムーズに行なうために設ける一時的な施設や設備を組み立てる工事費用」です。具体的には先の「養生費」や「足場工事費」「クリーニング費」などがあります。大きな工事では仮設・解体工事費として、「解体工事」や「産業廃棄物処理費」を仮設工事として作成される見積もりもあります。

● 解体工事

既存の造作を取り壊すための費用です。キッチンの例では現在使っているシステムキッチンを解体する工事にかかる費用です。

● 廃棄物処理費

解体したキッチンなどは廃棄物となります。これらを処分するための費用です。会社によっては解体工事のなかに撤去費含む、とする場合もあります。

● 材料費

システムキッチンの商品そのものにかかる費用です。住宅設備機器費などとも表記されます。直接商品名が書かれている場合もあります。商品名や型番、単価に加え、定価が記載されていることがほとんどです。

● 組立施工費

システムキッチンを組み立てるための施工手間賃です。

● 給排水設備工事

システムキッチンと給排水管の接続や、切回しといった給排水の迂回ルートを確保するための工事です。

● 電気工事

レンジフードや食洗機など、キッチン回りで使用する電気の配線工事です。

● ガス工事

ガス配管の移設や接続を行なう工事です。

● 木工事

システムキッチンを置く床の工事で、「下地造作」などといって小項目が記載されることもあります。今回のケースでは材工共の記載があるので工事費用には下地造作材も含んでいることが分かります。

● キッチンパネル

コンロ周辺の壁面に取り付ける壁面パネルのことで、油汚れがつきにくく手入れが簡単なためキッチンリフォーム工事ではあわせて行なわれることがほとんどです。

● キッチンパネル貼り付け

キッチンパネルを貼り付けるための施工手間賃です。

● 床クッションフロア張替え

キッチン工事に伴い、床もリフォームする場合にかかる費用です。設備と同じ程度老朽化している場合は、この機会に一緒にリフォームされます。

● 天井クロス張替え

天井もまた汚れが溜まる場所です。新品のキッチンにあわせて、天井もきれいにリフォームする場合に発生する費用です。

● 諸経費

一般管理費と現場管理費のことで、リフォームでは諸経費としてまとめられることがほとんどです。一般管理費とは会社の維持・運用にかかる費用、現場管理費とはリフォームの現場や工事のために必要な費用(現場までの交通費や打合せのための通信費、紙代など諸々)のことです。工事費に対して一定のパーセントとする会社がほとんどです。

キッチンのリフォームで注意すべきことは見積もり書から分かる

キッチンリフォームの見積もり書は、費用だけではなくその項目を確認することが大切であることがお分かりいただけたと思います。ここではキッチンを取り替えること以外にも発生する可能性があるリフォーム費用について確認していきます。

● キッチンのリフォームはシステムキッチンの交換だけでは終わらない?

見積もりをご覧になっていて気がついたことはありませんか? 上記見積もりでは「床クッションフロアの張替え」や「天井クロス張替え」といったシステムキッチンの交換工事とは無関係な項目が入っています。床や天井はキッチンの中でも汚れが付きやすい場所です。これまで一度もリフォームをしていなければ、この機会に一緒にリフォームしたくなるのは自然な成り行きです。キッチンリフォームを考えるときは、ただ設備の交換だけでなく、キッチン全体でリフォームすべき箇所がないかをイメージしておく必要があります。

● 工事を始めてからしか分からない「追加工事費用」の有無

キッチンなど水周りの工事では、特に注意が必要なのが、予期せぬ追加工事費用です。工事を進めていくなかで、現在のキッチンを取り外したら水漏れがあり、下地となる床が腐りかけていたため、補修しなければならない、といったケースなどがあてはまります。見積もりでは、実際にかかる費用を確認することも大切ですが、追加工事の可能性があるものが何なのか、施主側が積極的にリフォーム会社へ質問していくことも重要です。

● ガス工事は「別途費用」扱いになっていることも

リフォーム費用のトラブルでは次のようなケースがあります。現場で気になる部分があったので職人さんに指摘。職人さんも気持ちよく対応を約束してくれたので、一安心と思ったら、後から追加工事費用が請求された…。まず、このトラブルを防止するには、追加で費用が発生する内容かどうかをその場で確認することです。また、工事に関する窓口は、リフォーム会社の担当者なので、現場でそういった話があったことを速やかに伝えることも大切です。現場の職人さんがリフォーム会社の社員であれば、そのあたりの伝達は比較的スムーズですが、下請けの職人さんでは難しいことも出てきます。些細なことでも原則は金額を確認してからお願いする、というスタンスでいることが間違いないです。

● 現場での追加工事に関する注意点

キッチンの見積もりでよく目にするのは、ガス工事については「ガス工事は別途管轄のガス会社になります。」と記載されているケースです。ガスはとりわけ工事の専門性が高く、リフォーム会社ではなく、ガス会社側が対応しなければならない、またはしたほうがベターなものがあります。その場合、契約は施主とガス会社が直接行なうことになるので、見積り書には記載のない別途費用になります。一般には5万円~が目安ですが、工事の規模によってはもう少しかかる可能性もあります。金額の目安はリフォーム会社にも知見がありますので、事前に聞いてみましょう。

● 概算見積もりは金額だけで決めてはいけない?

ここまでの内容で分かるとおり、キッチンリフォームの費用については、色々と細かく確認や注意をしなければならない部分があります。現地調査をせずに、工事概要だけを伝えて作成する見積もりのことを「概算見積もり」と言いますが、概算見積もりの場合、会社によって費用にするものとしないもので違いが出てきますし、工事規模の捉え方もすべての会社が同じものにはなりません。特に概算見積もりを「費用の安さ」で勝負する会社は、本来であれば想定しておいたほうが好ましい工事も記載しない概算見積もり書を作ってきます。金額だけで選んでしまうと、現地調査の段階で急に金額が膨らんでしまい、不信感が募るなど、スムーズな工事にならないこともあります。概算見積もりの場合は、金額もさることながら、記載される工事内容を確認し、どんな工事が必要になるのかを知るための材料として考えましょう。

● システムキッチンの割引率はメーカーとの親密度で変わる

見積もりに記載されているシステムキッチンの費用。定価に対して40%引き、といったものも珍しくなく、できる限り安く手に入れたいものです。複数の会社から見積もりをとると、同じ商品でもその値引率に10%近くの違いが出ることもまれではありません。リフォーム会社のなかには、特定のメーカーの商品は高い割引率で手に入れられるルートを確保しているところもあります。メーカーにこだわりがなければ、リフォーム会社から値引率も考えておすすめの商品を提案してもらう方法も検討してみてください。

● キッチン工事の項目に含まれない「キッチン工事」がある

家全体に及ぶ大規模なリフォーム工事では、キッチン工事という項目とは別に、作業内容に応じて大項目を作る場合があります。具体的には「内装工事」や「木工事」「設備工事費」といった項目で、その詳細にキッチンでの工事内容が記載されているというケースです。こうした見積もりの場合、キッチン単体でかかるリフォーム費用を出すには、項目を抜き出して自分で計算していく必要があります。複数の会社の見積もりを比較するときは、全体の金額もそうですが、工事する場所ごとの金額も比較したい、という人は、見積もりを作成してもらう前に、その旨を伝えましょう。リフォームの見積もりは専用のソフトを使って行なっている会社も多いため、必ずしも希望には添えないかもしれませんが、聞くだけなら問題はありません。

キッチンリフォームの見積もりを上手に比較するには

リフォームの見積もりは項目が多く、その記載方法も会社によって異なるため、比較することも簡単ではありません。ここでは最低限気をつけておくべきことをお伝えします。

● 概算見積もりの金額だけで会社を判断しない

前項でも記載したとおり、概算見積もりはリフォーム会社が現地調査をせずに算出しているものなので、どうしても不確定要素が残ってしまいます。また、施主側が概算見積もりで金額面ばかりを気にするようだと、リフォーム会社もいかに安い金額を提示できるか、が主目的となってしまい、工事内容に関する説明が不足してしまいます。金額はもちろん大事ですが、大半はリフォームの素人である施主に対して分かりやすい内容になっているかや、追加工事の可能性などをきちんと説明しているかなども見るようにしましょう

● 現地調査は最低3社。見積もりの漏れがないかを確認

リフォームするときは複数の会社から見積もりをとることが重要です。リフォームO-uccinoでは成約者の方の満足などから最低3社で現地調査を行なうことを推奨しています。現地調査を終えた後に提出される見積もりは、より正確なものとなっていますが、ここでも注意が必要です。A社、B社、C社の見積もりが同じ条件になっているかどうか、必ず確認してください。たとえばB社にだけ、「既存キッチン撤去費用」という項目があったら、A社とC社にその費用が見積もりに含まれているのか、含まれている場合はどの項目なのか、を確認しましょう。また、見積り書に記載されることはあまりありませんが、アフタフォローについても発注前の確認が必要です。何か問題が発生したときに速やかに対応してくれるのか、その場合の費用はかかるのかなど、工事後のお付き合いがどうなるかも、確認しておきたいポイントです。

キッチンリフォームの費用を抑える“虎の巻”

ここまでの内容を読んでいただければ、お分かりかと思いますが、複数のリフォーム会社を比較し、見積もりに漏れがないかなど確認したうえで、絞り込まれていくリフォーム会社であれば、その工事金額についても十分妥当なものになっているはずです。とはいえ、できることなら費用は抑えたい、と考えるのも自然な成り行きです。キッチンリフォームの費用を抑えるためのテクニックをいくつかご紹介します。

● システムキッチンの費用を抑える

システムキッチンに形状やグレードがあることを最初のほうでお話しました。ここで形状やグレードを下げると費用は確かに安くなるでしょうが、リフォーム後の満足度も下がってしまっては意味がないので、そこは変えずに費用を抑える方法です。それは同じ形状、同じグレードでメーカーをリフォーム会社が仕入れやすい(=値引率が高い)ものに変更することです。メーカー対してこだわりを持っている人も多いとは思いますが、一方で、同じグレードのものであればその性能にメーカー間での違いはあまりない、というのもよく言われていることです。

● 工事の時期をリフォーム会社の要望にあわせる

これは時間的に余裕のある人に限られるものですが、リフォーム会社には忙しい時期とそうでもない時期があります。自社で職人さんを抱えている会社では、忙しくない時期でも職人さんへの給料は発生するわけですから、そういう時は工事をひとつでも多くこなしたいので、費用の交渉に応じてくれる可能性があります。一般的には不動産が動く1~4月にかけて最初の繁忙期、その後しばらく落ち着いて、9月~12月にかけて再び忙しくなる傾向にあります。また、消費税の増税前は工事が集中しますので気をつけましょう。

費用にも工事に納得のリフォーム会社を見つけるには

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。一口にキッチンのリフォームと言っても、その内容は複雑で、気をつけなければいけないことも数多くあることがお分かりいただけましたでしょうか。満足度の高いリフォームを実現するには、やはり良いリフォーム会社と出会えるかどうかが、最大のポイントです。どのリフォーム会社が良い会社なのかは、街を歩いていたり、電話帳をめくっていてもなかなか分かりません。手前味噌にはなりますが、私たちが運営するリフォームO-uccinoでは、あらかじめ厳しい審査基準を設け、お客様に紹介するリフォーム会社を選定しています。最大9社まで、現地調査までは匿名での相談も可能です。リフォーム会社選びの第一歩としてぜひご利用ください。

ヨムーノ編集部

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