ZEHとは

  • 2021年03月22日更新

使用するエネルギーを住宅内で作り出すことで収支をゼロにする、そんな夢ふくらむ省エネ住宅、「ZEH」。日本政府では2020年までに実現することを経済戦略に組み込んでいます。理論上は住宅内でのエネルギーの自給自足が可能になるというZEHですが、一般の人の間ではまだあまり知られていません。ZEHとは何か?もたらすメリットとは?あらかじめ知っておきましょう。

ZEH=エネルギーを使わない住宅?

東京五輪開催が決定した2020年は、住宅業界においても転機になるとされています。現在の内閣で決定された「日本再興戦略」において「省エネ基準の義務化」が謳われており、その目標が2020年なのです。この「日本再興戦略」に記載されている「省エネ」のための重要ポイントとされる項目は「ネット・ゼロ・エネルギー化」。2010年6月に提出された「エネルギー基本計画」では、「2020年までに標準的な新築住宅で、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指す」ことが掲げられています。この「ZEH」とは何か?ZEHとは、住宅で使われるエネルギー(電気、ガス、水道)において、太陽光発電等で創出したエネルギーにより、1年間のエネルギー消費量が正味(ネット)でゼロになる住宅のことです。数式にすると、消費するエネルギー量 ≦ 創出するエネルギー量。電力会社などから供給されたエネルギーをIT技術などで適切に管理して省エネを目指す「スマートハウス」あるいは「省エネハウス」と、通称「ゼッチ」とも呼ばれるZEHの違いは、消費するエネルギーとほぼ同等のエネルギーを住宅内で創出するところ。スマートハウス同様にエネルギーの状態を適切に管理する「HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」を組み込んで省エネを実現しながら、太陽光発電などでエネルギーを創出して蓄電池に貯め、使用することで、言わば自家発電のみで住宅内のエネルギーを賄い、外部から取り込むエネルギーの使用を「ゼロ」にするのです。

ZEHがもたらすメリット

日本のみならず世界中で省エネが推進されている中、ZEHは2020年を待つことなくすでに実現しつつあります。積水化学工業株式会社住宅カンパニー(セキスイハイム)が2014年に行った「太陽光発電システム搭載住宅の電力量収支実邸調査」では、2013年1月~12月の間に入居した「セキスイハイム」3,545邸のうち、1年間の電力量収支において、17%が家電の電力込みでZEHを達成し、49%が家電抜きでZEHを達成しています。両者を合わせると、約3分の2がZEH化されているという結果が出ました。ZEHには、電力を生み出す装置とともに、外部から取り込むエネルギーの使用を抑える省エネ機能が欠かせません。そのため、ZEHは、環境だけでなく家計にも優しいことも特徴です。住宅内で創出したエネルギーは、使用しきれなかった分を「売電(契約している電力会社へ販売すること)」できるため、光熱費支出が抑えられるばかりでなく、光熱費を収益に換えられるのです。現在、売電価格は下がっていると言われますが、下がって利益が出なくなったとしても、ZEHであればそもそも電力を買う額が少ないので、理論的には状況が大きく変わらない限り、1年間の光熱費を「ゼロ」にできるのです。経済産業省では「ZEH補助金制度」もすでに設けており、ZEHの住宅建設に追い風が吹いています。2020年を待たずして、自宅をZEH化してしまうことを、検討してみてはいかがでしょうか。

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