住宅を蝕む害虫対策

  • 2021年03月22日更新

住宅は大切な住まいの場。それを傷ませる原因として、経年劣化や風水害がありますが、それ以外にも見落としがちな問題として「害虫」があげられます。住宅を蝕む害虫にはどのようなものがあり、どうすれば被害を発見できるのでしょうか。また、実際に被害にあったときの対策は?

住宅を蝕む害虫の種類

住宅に害虫が住みつくと、経年劣化によるものとは比べものにならないほど劣化が進むことがあります。住宅に住みつく害虫自体はゴキブリやハエ、ムカデ、ダニ、チョウチョウバエなど実にさまざまですが、これらは衛生面を損なったり人体に害をおよぼしたりすることはあるものの、建物を損なう恐れはありません。住宅を蝕む害虫は、何といってもシロアリです。これはご存じのとおり木材を食料としており、実はゴキブリの仲間です。住宅や木製の家具などを蝕んで強度を下げていくので、万が一被害を発見した場合は早めの対策が欠かせません。以前の日本では、「イエシロアリ」という被害の大きなシロアリの居住可能な地域が限られていましたが、近年は温暖化によって北海道の一部を除く日本全域に分布域が拡大しました。また、近年増加しつつある「イエヒメアリ」は、壁の中のあちらこちらに巣をつくり、たとえプロでも駆除が難しい種類です。家電製品に巣をつくって故障の原因となることもあります。シロアリ被害にあうと、場合によっては柱が断裂していたり、土台が浮いたりした状態になっている住宅も。そんなところに地震が起こったとしたら、耐えられず崩壊してしまう可能性も否定できません。シロアリは木材を目指して進む際、コンクリートやケーブル、畳などをかじることもあるので、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建物でも注意が必要です。

原因を取りのぞき、駆除と予防を

シロアリの好む環境にはいくつかの条件があります。風通しが悪くて暗く、湿気や木材が多い家です。逆に風通しをよくして室内を明るく保ち、湿気を減らすことで、シロアリの好みにくい環境をつくることは十分に可能です。木造住宅を鉄筋コンクリート造に変更することはできませんが、家の周りに不要な木材を置かないようにするなど、かんたんにできる対策は取り入れていきましょう。シロアリが発生しているかどうかは、素人でも自分でチェックすることができます。「家の中に羽アリがいた」「床がブカブカする」「雨戸やふすまの立てつけが最近悪い」「基礎や土台の木材にアリの通り道(蟻道:ぎどう)を発見した」「柱や床などの木材を叩くと、軽い音がする」「木材のすき間に土が詰まっている」。これらの項目にひとつでも当てはまる方は、シロアリの被害に合っている可能性が。春先はシロアリが羽を生やして新しい巣をつくるシーズンなので、あなたのおうちも目をつけられるのかもしれません。シロアリは木材の内側にある柔らかい部分が好物で、一見するとそれほど傷んで見えなくても、空洞になっていて叩くと軽い音がすることがあります。光や風が入り込まないよう、すき間があると土を詰めてふさぐそうです。シロアリを見つけたら、床下に薬剤を散布したり木部に薬剤を塗布したりするほか、土壌表面に防湿シートを敷いて地面からの湿気を防ぐなどの湿気対策が考えられます。薬剤は健康面に影響を与える心配もあるので、業者に駆除や防蟻処理を依頼する場合は、使用する薬剤の種類を確認しましょう。「社団法人日本しろあり対策協会」で認定されている薬剤を選ぶことをおすすめします。また、薬剤の効果は一定期間しか持続しないため、定期的な処理や日ごろの環境づくりが大切です。

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