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リノベで自宅にスタジオ設立 仕事も子育ても頑張る“ママ”カメラマンの野望とは

  • 2018年07月13日更新

家を考えるとき、切り離せないのがライフプラン。どんな働き方をして、誰と一緒にいるのかによって、どんな家に住むのかが決まってきます。とは言え、先の分からない将来について考えるのは難しいもの。そんなときは、人生の“一歩先”を行く先輩たちにお話を聞いてみましょう。

今回インタビューを受けてくださったのは、フリーカメラマンで4歳のお子さんのママでもある、引田早香(ひきださやか)さん。元々編集者だった引田さんですが、結婚後にカメラマンに転身。今では自宅をリノベーションし、スタジオを構えてしまったのだとか。

そんなパワフルな引田さんに、キャリアやライフスタイル、家選びのコツを聞いてみました。

プロフィール

引田早香さん
1978年、大阪府出身。30歳で編集者から東京写真学園へ入学。2009年から、コドモ×キモノのポートレート撮りをスタート。出産、育児を経てフリーランス活動を開始。キモノスタイリスト、山下悠とのユニット「いちまい」ichimai.tokyoを結成。コドモ、キモノファッション、知育、食の雑誌・書籍や「MaisonSUZU」のウエディングドレスのカタログ、Happy Outdoor Weddingの撮影など幅広く活動している。
引田早香さん
ライター

佐々木ののか
1990年生まれのライター・文筆家。「多様性」をモットーに、新しい家族や夫婦など、人と人との関係性やコミュニティ、ライフスタイルを軸に幅広く執筆活動中。Twitter:@sasakinonoka
佐々木ののか

30歳でカメラマンに転身! 結婚、出産から独立までのキャリア

佐々木ののか

引田さんは元々、編集者さんだったんですよね? どういった経緯でカメラマンになられたんですか?

引田さん

以前勤めていたのが、いわゆる“編プロ”で週3回くらいしか家に帰れないときもあって。当然体力的には辛いんですが、淡々と働けている同僚もいたので、「私、向いてないのかな」って思って……。最終的には体調を大きく崩してしまったので、半ば強制終了みたいな感じで辞めちゃったんです。30歳のときでした。

佐々木ののか

そうだったんですね……。辞めるときには、カメラマンになることは決めていたんですか?

引田さん

引田さん

全然!(笑)。でも、30歳で次の就職先も決めずに会社を辞めたら、両親が心配するじゃないですか。だから親を安心させようと思って、元々好きだった写真の学校に通うことにしたんですよね。クラスメイトにも恵まれて、毎日「あはははは」って言っていたら、あっという間に過ぎちゃった感じでした(笑)。

佐々木ののか

楽しそう(笑)。学校を卒業された後は、すぐに独立されたんですか?

引田さん

まずは、スタジオで働き始めました。でも、32歳のときに結婚して、33歳のときに出産してから独立したので、カメラマンとしては一般的なキャリアではないかもしれないです。でも前職で築いた人との繋がりもあったし、撮影などでカメラマンさんの立ち回りを見ていたことが活かされていると思います。

佐々木ののか

前職を辞められた30歳から独立までの4年間はすさまじく怒涛ですね。

引田さん

女性って30歳前後で、本当に色々あると思うんですよ。仕事がうまくいかなくなったり、今まであんまり考えてこなかった結婚について真剣に考えちゃったりとかね。でも結果として“今”が幸せなので、自分の「やりたい」に素直に従っていって良かったなって感じています。

「好きを突き詰めると仕事になる」

佐々木ののか

パワフルな引田さんも素敵ですが、そんな引田さんに理解を示してくれる旦那さんも素敵ですよね。

旦那様

引田さん

そうですね。旦那とは18歳のときからの付き合いということもあって、すごく面白がってくれていて。それから彼の仕事はデザイナーなんですが、今でも趣味で音楽もやるし、クリエイティブな分野への理解はけっこうあるかもしれません。さすがに集めた着物が100着を超えて、着物のカメラマンになっちゃったのは驚いたかもしれないですけど(笑)。

佐々木ののか

着物100着ってすごい(笑)! 着物は元々お好きだったんですか?

引田さん

多分興味はあったんじゃないかなって思うんですけどね。着物って知れば知るほど奥が深くて……。アンティークの希少な1点ものも、洋生地を着物に仕立てたものも面白いんですよ。

興味がどんどん強まって、スタイリストの友達とichimaiっていうユニットを組んで、企画展をしたこともありました。「面白い」っていう気持ちひとつで進んでいくうちに、自然と“着物”が仕事に結びついていったんですよね。

佐々木ののか

……それで、着物が100着も集まってしまった、と(笑)。

引田さん

そうそう(笑)。当時はわたしが一人暮らしをしていた三軒茶屋の1Kに家族3人で住んでいたんですが、着物を集めているうちに手狭になってきて、引っ越しを考え始めたんです。

子育ても仕事も両立したい 自宅にスタジオを作るまで

佐々木ののか

今の家に引っ越された理由は、着物の数が増えたから、ということですか?

親子

引田さん

もちろん着物のこともあるんですけど、時間を効率的に使いたかったことが大きいですね。フリーだと審査が厳しくて、認可保育園になかなか入れてもらえないんですよ。ようやく入れた保育園も送り迎えに片道1時間かかっちゃうので、1日1件以上仕事を受けられなかったんです。夫と5、6年くらい話し合って「じゃあ家にスタジオ作ったら良いんじゃない?」って話に落ち着いた感じです。

佐々木ののか

かなり前からの計画だったんですね。物件のこだわりはあったんですか?

引田さん

物件自体には特にないんですが、もともと三軒茶屋に住んでいたこともあって、世田谷エリアには思い入れがあったかもしれないです。世田谷って、駒沢公園とか世田谷公園みたいに大きい公園がたくさんあるので、意外と子育てには良いんじゃないかなって思っています。

佐々木ののか

ちなみに、このお部屋のリノベってどのくらいの費用だったんですか……?

部屋

引田さん

400万円くらいです。でも最初に大手と提携しているリノベーション会社に見積もりをお願いしたら、1,000万円って言われて驚きました。

佐々木ののか

1,000万円! 400万円と比べると、2倍以上違いますね。

引田さん

まぁ1,000万円くらいが相場みたいなんですけどね。結局、夫が好きな洋服屋さんの内装が素敵だったので、そのお店を設計した設計士さんにダメ元で見積もりをお願いしてみたんです。そしたら思いのほか低予算で、しかも納得のいく仕上がりにしてもらえたので、気になる内装を見つけたら、その設計士さんにお願いするのが良いかもしれないよって思います。

佐々木ののか

素敵なお部屋ですもんね。撮影されるときって、どんな感じで使っているんですか?

引田さん

撮影のときは奥行きが必要になるので、扉を開けて寝室とスクリーンのある部屋を連結させちゃうんです。そのときは布団を隣の部屋に入れておけばいいので、シーンに合わせてフレキシブルに対応できるんですよね。こんな感じで。

仕切り

佐々木ののか

実際、スタジオができてからのお仕事の仕方って変わりましたか?

引田さん

変わりましたね。今までは1日1組までしか撮れなかったんですけど、家にスタジオができてからは、1日に数件受けられるようになったので、仕事のほうも安定してきて良い感じです。

「着物の魅力を世界に広めたい」引田さんの野望と展望

引田さん

佐々木ののか

子育てと仕事の両立がしやすくなってきて、今後してみたいことなどってありますか?

引田さん

たくさんありますよ! まずは、子どもの着物のスタイリング本を出したいですね。大人用はあるんですが、子ども用って見たことがなくて……。七五三や節句のときの撮影にものすごく力を入れている親御さんってたくさんいるから絶対に売れると思うんですが、企画書を出しても最終会議で「類似本がない」っていう理由で却下されちゃうんです……。

佐々木ののか

ないから作りたいのに!(笑)

引田さん

そうそう(笑)。でもいつか絶対に出します!あと、来年の年始は台湾で個展を開くかもしれなくって。

佐々木ののか

すごい!

引田さん

まだ日程しか決めていないんですけどね。海外の着物ブームってすごいんですが、浅草とか観光地にスタジオがない限り、着物を着たい外国の方と繋がるのってなかなか難しくて……。

だから最初は失敗してもいいから、ノウハウの蓄積のためにもまずはやってみようと思ってます。……まぁ、夫が見切り発車である日突然「やるから」って言ってきて、「撮るの私だよ!」って感じだったんですけど(笑)。

佐々木ののか

旦那さんもノリノリですね(笑)。

引田さん

そうなんですよ(笑)。でもすごく応援してくれていて、信じてくれている感じがするし、本当にありがたいなぁって。実際、出産後から本格的にカメラマンになった女性で仕事を続けられている人ってほとんどいないんですよ。だからこそ「その第1号になってやるぞ」っていう気持ちがモチベーションになって頑張れている気がしますね。

リビング

編集後記

30歳からの転機を経て、子育てをしながらもイキイキと自分のやりたいことを少しずつ形にしていっている引田さん。今ある環境に自分を合わせるのではなく、自分の実現したいことを基準に均衡点を探っていく姿勢が、夢を叶えるためのヒントになるのかもしれません。
佐々木ののか

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