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2人に1人が、出産後の夫婦関係に変化を感じている。寝室形態の変化が夫婦関係に与える影響は?

  • 2023年06月27日更新

いまや社会現象にもなっている「産後クライシス」。「産後2年以内に夫婦の愛情が急激に冷え込む状況」のことを言います。実際、出産を経験した夫婦の関係はどのように変化するのでしょうか。

2人に1人が、出産後の夫婦関係に変化を感じている。

はじめに「出産後、夫婦関係に変化はありましたか?」という質問をしました。結果「とても良化した」と回答した人が11.8%、「どちらかというと良化した」が14.8%、「変わらず良い」が46.1%、「変わらず悪い」が4.3%、「どちらかというと悪化した」が16.5%、「とても悪化した」が6.5%でした。合わせると「良化した」という人が26.6%、「変わらない」が50.4%、「悪化した」が23.0%と、約半数の人が出産を機に夫婦関係に変化があったことが分かりました。
男女別に見ると、「良化した」という男性は28.5%、女性は24.8%、「変わらない」という男性は55.7%、女性は45.7%、「悪化した」という男性は15.8%、女性は29.5%でした。女性に比べ、男性の方が出産後の夫婦関係に鈍感なのかもしれません。
それぞれ、理由を聞きました。「良化した」という回答では「配偶者もしくは自分が協力的だった」という人が最も多く、具体的には「思いのほか子煩悩で育児にも協力してくれたから」(41歳/女性)や「子どものためにお互いに協力し合えるようになった」(27歳/女性)、「自分が子育てに積極的だったことと、子どもが非常に良い子だから」(36歳/男性)などが挙がりました。次いで「会話が増えたから」という声が多く、例えば「子どもという共通の話題ができたから」(20歳/男性)や「どんなことでも情報を共有するようになった」(49歳/男性)などが聞かれました。他には「猫を被らずにお互いラフで居られるようになった」(28歳/女性)や「家族が増え責任感が増したから」(47歳/男性)、「もともと仲が良いところに2人の楽しみがひとつ増えた」(44歳/男性)などが挙げられました。
「悪化した」と回答した人からも「配偶者もしくは自分が協力的ではなかった」という理由が最も多く挙がりました。具体的には「家事に対する不公平感が生まれた」(28歳/女性)や「自分の仕事が忙しく、帰宅が遅くなってしまい家庭に関われないことが多かったから」(49歳/男性)などの声が聞かれました。次いで「子育て方針の違い」という理由が多く、例えば「子育てに対する価値観の違いで喧嘩が多くなった」(30歳/女性)や「子どものしつけについての口論などが増えた」(34歳/男性)などが挙がりました。他には「お互いに子ども優先となり、コミュニケーションが十分とれていない」(32歳/男性)や「2人とも育児疲れやストレスが溜まり、関係悪化に繋がった」(37歳/女性)などが挙げられました。

寝室形態の変化が夫婦関係に与える影響は、大!

寝室形態の変化が夫婦関係に与える影響次に「出産前後で、夫婦形態は変わりましたか?」と聞いたところ、「出産前も出産後も同じ寝室で寝ている」という人が67.5%、「出産前は同じ寝室だったが、出産後は違う寝室で寝ている」人が20.5%、「出産前は違う寝室だったが、出産後は同じ寝室で寝ている」人が1.6%、「出産前も出産後も違う寝室で寝ている」人が10.4%でした。
「出産前後で寝室の形態は変わっていない」人の場合、出産後の夫婦関係は「変わらない」という人が54.1%なのに対し、「寝室形態が変わった」人では38.1%でした。寝室形態の変化が夫婦関係に与える影響は大きいようです。また、出産後、同じ寝室で寝ている人で関係が「悪化した」と回答した人は19.1%だったのに対し、違う寝室では32.8%でした。

出産後の恋愛感情や愛情の変化は、男女差が大きかった。

出産後の恋愛感情や愛情の変化出産後の恋愛感情や愛情の変化

次に「出産後、配偶者に対する恋愛感情や愛情に変化はありましたか?」と聞きました。結果「とても増した」と回答した人が7.7%、「どちらかというと増した」が11.3%、「変わらず多い」が36.8%、「変わらず少ない」が10.1%、「どちらかというと減った」が21.8%、「とても減った」が12.3%でした。合わせると、「増した」という人が19.0%、「変わらない」が46.9%、「減った」が34.1%でした。
男女別に見ると、「減った」と回答した男性は21.4%だったのに対し、女性は45.7%、また「変わらず多い」という男性は47.8%、女性は26.8%と、大きく差が開く結果となりました。さらに寝室の形態別で見ると、出産後同じ寝室で寝ている人で「減った」と回答した人は28.7%、違う寝室で寝ている人は45.9%でした。
「増した」と回答した人にその理由を聞いたところ、「子育てを見て」という声が最も多く、具体的には「子育てに非常に協力的なため」(29歳/女性)や「子どものことをよく考えて育てながらも、自分に対しても優しく接する姿勢に頭が下がる」(36歳/男性)などが挙がりました。次いで「『家族愛』が加わった」という声が多く、例えば「妻への愛情と自分の子の母への愛情、2つを感じるようになったから」(42歳/男性)や「一緒に子どもを育む意識が増したから」(25歳/女性)などが聞かれました。他には「出産に立ち会ったことで敬意を持つようになった」(38歳/男性)や「子どもの存在によって、また新たなキャラクターが見えてきたから」(39歳/男性)、「心から信頼できるようになった」(27歳/女性)などが挙げられた。
反対に「減った」という人からは「子ども優先、子育てで手一杯になった」という声が最も多く挙がりました。具体的には「2人きりになる時間がほとんどなく、子どもに手が掛かるので余裕がない」(38歳/女性)や「子ども優先になり、旦那にまで気が回らなくなった」(41歳/女性)などの声が聞かれました。次いで「子どもへの愛情が大きくなった」が多く、例えば「子どもに対する感情が優先されるから」(49歳/男性)や「子どもが優先され、夫に対しては、愛情もあるが恋愛感は減った」(33歳/女性)などが挙がりました。他には「恋愛的な感情よりも家族愛に変わったから」(44歳/女性)や「あまり子育てや生活面で協力が見られないから」(30歳/女性)などが挙げられました。

出産後の夫婦関係には「夫婦間コミュニケーション」や「1人の時間」が重要。さらに大切なこととは?

出産後の恋愛感情や愛情の変化

最後に「出産後、夫婦関係を維持する、もしくは良化させるには、何が大切だと思いますか?」と質問したところ、最も多く選ばれたのが「お互いを思いやる心」で41.9%でした。「夫婦間コミュニケーション」が33.0%、「1人の時間」が16.5%、「夫婦2人の時間」が15.3%、「家事の平等」が14.7%、「育児の平等」が14.3%と続きました。
家事や育児の平等について男女別に見ると、「家事の平等」と回答した男性は12.4%、女性は16.8%。「育児の平等」と回答した男性は10.3%、女性は18.0%でした。やはり女性の方が負担は大きいようです。
「お互いを思いやる心」と回答した理由を聞いたところ、最も多かったのは「相手の状況や立場を理解するべきだから」という声が最も多く、具体的には「お互いを理解しようと努力することは大切だし、それが相手への優しさに繋がると思う」(45歳/女性)や「環境が変わると感情も変わるので、それを逐一理解することが大事だと思う」(32歳/女性)などが挙がりました。次いで「気持ちを声や態度に出すべき」という声が多く、例えば「お互いに感謝と謝罪の気持ちを言葉にすることが大事だと思うから」(49歳/男性)や「ありがとうという言葉が一言あるだけで、良い関係が続くと思うから」(28歳/男性)などが聞かれました。他には「親しい人ほど忘れがちだから」(38歳/女性)や「ちょっとしたことはお互いに妥協することが大事だと思う」(27歳/女性)、「夫婦とは言え、他人同士が同じ屋根の下にいるのだから」(48歳/男性)などが挙げられました。
「夫婦間コミュニケーション」では「分かり合えないから」という理由が最も多く、具体的には「意見の違いを理解しあうことが重要と思うから」(43歳/男性)や「話し合うことで、問題を解決ないし緩和できるから」(25歳/女性)などが挙がりました。次いで「毎日少しでも会話をすることが大事」という声が多く、例えば「朝の見送りや帰ってきたときのお帰り、くだらない会話などが大切だと思う」(28歳/女性)や「その日の出来事はその日のうちに共有したいから」(39歳/女性)などが挙がりました。他には「人間関係構築維持の基本だから」(35歳/男性)や「必然的に子ども中心になるから」(39歳/女性)などが挙げられました。
「1人の時間」と回答した人からは「育児から離れる時間が必要だから」という声が多く、例えば「どんなに子どもがかわいくても、育児から離れたくなる時は誰にでもあるから」(36歳/男性)や「母でも妻でもない時間がたまにはほしい」(29歳/女性)などが挙がりました。他には「育児から離れることでリフレッシュできるから」(32歳/女性)や「1人の時間があると冷静になれるし、家族や夫の大切さを実感できるから」(40歳/女性)、「プライベートな時間があれば心に余裕ができるから」(45歳/女性)などが聞かれました。

今回の調査では、2人に1人が出産後の夫婦関係に変化があったと感じていました。出産は男性が絶対に経験できない出来事の1つ。出産前後において、夫・父親側と妻・母親側では、感じ方の差が大きいことも分かりました。

※調査概要
有効回答 子どもがいる首都圏在住の20歳~49歳既婚男女790名(学生は除く)
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2016年8月4日(木)~8月11日(木)

この記事を書いた人
編集部 池田

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