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【検証】温泉地に滞在すれば”文豪”みたいにすごい記事が書けるのか?

  • 2018年03月05日更新

仕事が進まない。

誰もが経験したことのあるこの悩みに、僕はいま直面している。締め切りは目前なのに。
ああ、僕が文豪だったら今ごろ素晴らしい原稿が仕上がっていただろうに……!

そうか、文豪になればいいのか。

京都駅のかのうしゃちょう

▲そうだ 城崎、行こう(京都駅からこんにちは)

往年の文豪たちは温泉地で素晴らしい作品を書き上げてきたらしい。
そうか、温泉に行けば文豪になれるのか。

文豪に、なろう。

かのうしゃちょう

と、いうわけで京都から電車に揺られること約3時間、「城崎温泉」に到着しました。
かのうしゃちょうです。

城崎温泉と言えば小説家・志賀直哉。
名作『城の崎にて』も、この城崎で書き上げたそう。

僕もこれから名作ならぬ名記事を書き上げるので、どうぞ期待ください。

文豪になろう

文豪と温泉

▲文豪と温泉といえば、たぶんこういう格好

改めて、文豪・かのうしゃちょうだ。
文豪で社長。なるほど、すごく良い響きだ。

さっそく窓際に腰掛け、原稿用紙と向き合ってみた。

窓から見える庭

▲窓から見える庭。とても美しい

心が洗われる

▲心が洗われる……この環境ならアイデアが浮かぶだろう

志賀直哉もこんな感じで筆を走らせていたに違いない。
そう思うとなんだか書けそうな気がしてきた。温泉すごい。

よし、今からWEB史に残る名記事を書くぞ……!

編集者登場

(ガラッ!)

「あー!こんなところにいた!!」

編集者っぽい格好

▲友人に「編集者っぽい格好をしてきて」と頼んだら、この格好で来た

編集者「先生!原稿をいただきに来ましたよ!さっさと書いてください!!」

すごい。文豪になったら編集者が押しかけてきた。

かのう「今から書こうとしていたんだ……。君のせいでやる気がふっとんでしまったよ。」

編集者「え~!」

かのう「仕方がないから付近を散策してくる。君がいると落ち着かないから、ついてくるんじゃないぞ!」

編集者「そんな~~!あんまりですよ先生~~!!」

かのうしゃちょう

ふう。無事うるさい編集から逃げることに成功した。
このまま文豪らしく、散歩をするとしよう。

柳並木

▲柳並木が美しい。きっと志賀直哉が歩いた橋だ。

編集者、電話中

▲「はい、はい。もうすぐ原稿を持ち帰りますので……はい、すみません」

柳湯

▲外湯のひとつ「柳湯」。きっと志賀直哉も、湯に浸かりながら構成を練っただろう

「先生帰ってこないなあ~」

▲「先生帰ってこないなあ~」

時折雨が降り、風情が増した

▲時折雨が降り、風情が増した。温泉地とはすごいものである

そうして散策していると、ついに志賀直哉大先生の功績を讃える石碑を発見した。

志賀直哉大先生の功績を讃える石

▲次にこの地に石碑を建てるのは僕だ

『城の崎にて』の石碑。「ここで名作が生まれた」という実感がより湧いてきた。
名作が生まれた地にいるのだから、名記事が書けないわけがない。

足湯

▲志賀直哉に思いを馳せつつ足湯を堪能する

よし、気合の入ったところで宿で缶詰めするか。

一の湯

――いい湯だった。

せっかく城崎温泉に来たのだから、『城の崎にて』にも登場する「一の湯」に浸かってきた。
とてもほっこりしたからこれで筆も進むはずだ。

さあて、宿で缶詰めするか。

食事

――食事がとても豪華だ。

腹が減っては戦はできぬ。せっかくだからお酒もいただこう。

舌鼓を打つ

▲うまい!これぞまさに「舌鼓を打つ」というやつだろう

今日もカップ麺

▲「今日もカップ麺か……」

カニ

▲志賀直哉もカニを堪能したに違いない。ちなみにこの時期の城崎はどこもかしこもカニを推しまくりだった

食事をとり、体力も万全だ。
そうだ、せっかく城崎温泉に来たからには、あの場所を見ておかねば……!

三木屋

▲燦然と輝きを放っている

ここがかの有名な旅館「三木屋」。

この旅館は志賀直哉が執筆のために滞在したらしい。
とても重厚な門構えで歴史と伝統を感じる。

今回こちらの宿に滞在しなかったのは、志賀直哉の後追いをするのではなく「文豪かのうしゃちょう」として城崎温泉で過ごすためだ。

決して予約が遅くて宿がとれなかったとか、お金がなかったとか、そういうやつではない。

さて、志賀直哉ゆかりの地も拝見できたことだし、きっとアイデアが城崎温泉の豊富な湯水のように湧いてくるだろう。

いざ執筆

僕こそが文豪

▲気合をいれる。僕こそが文豪だ

宿に戻り、今度こそ缶詰め状態を始める。

ヒゲ

▲文豪っぽくヒゲをつけた方がいいだろうか

これだけ城崎温泉に浸ったのだ。
今こそ名記事が生まれる時……!

アイデアが溢れ……

アイデアが溢れ……

驚くほど筆が進み……

驚くほど筆が進み……

この城崎温泉にあらたな歴史を刻む……

この城崎温泉にあらたな歴史を刻む……

オレこそが文豪だ……!

オレこそが文豪だ……!

…。

…。

………。

………。

文豪は眠る

何も浮かばない。

そんな時、文豪は眠るのだ。

文豪にはなれたのか

翌朝。

いつの間にか寝ていた編集者

「……はっ!いつの間に寝ていたんだ!!」

原稿ができた!?

「って先生!も、もしかして、原稿ができたんですか!?」

起きるかのうしゃちょう

立ち去るかのうしゃちょう

閉まる襖

「ちょっと先生!どこに行くんですか!原稿は完成したんですか!?」

真っ白な原稿用紙

文豪にはなれなかった

かのうしゃちょう

城崎温泉はとても素晴らしい温泉だった。
むしろ良い温泉地すぎるため多くの誘惑に負け、ただただ温泉街でスマートボールをしたり、カニを食べたりしただけのちょっとした小旅行に終わってしまった。

温泉地に滞在しながら執筆作業をしていた文豪たちは、この誘惑に打ち勝ち、どう執筆していたのだろうか。
機会があればぜひ問うてみたいものである。

書きかけの原稿用紙

かくして僕は素晴らしすぎる城崎温泉のおかげで文豪にはなれず、原稿は白いまま締め切りを迎えたのであった……。

文豪の生原稿大公開!

城崎では原稿を仕上げることができなかったが、文豪かのうしゃちょうの思索の痕である滞在時の原稿を一部特別に公開しよう。
見ているだけで硫黄の香りがしてきそうな、味わい深い原稿である。

文豪の生原稿

おわり

(かのうしゃちょう)

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