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自家製、どこまでやる? なぜか発酵食品を自家製にする

  • 2021年03月22日更新

発酵食品とは、採れたままの食材に対して、カビや酵母などの微生物を利用して発酵させた食品です。世界各地にはさまざまな発酵食品があり、有史以前からの歴史があります。身体に良く、独自の風味や美味しさといった魅力も満載。発酵に適した環境と食材があれば、自家製も可能。最近、小さなブームとなっている自家製発酵食品について紹介します。

手軽に自家製できる発酵食品

世界中のいたるところで作られてきた発酵食品。その製造方法は、地域ごとに古代からの知恵であみだされてきました。発酵に使われる微生物は、カビをはじめ、酵母菌、乳酸菌、納豆菌などが代表的です。種類は実に多岐にわたり、パンや納豆などの穀物加工品、塩辛やアンチョビなどの魚介類加工品、味噌、醤油、みりんや酢などの調味料、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、漬物類、酒類やお茶など、さまざまなものがあげられます。それぞれの味は発酵がもたらす独自の風味、コク、まろやかさ、美味しさに満ちているだけでなく、いずれも栄養価が高く身体に良いとされ、免疫力アップをはじめ、腸内環境を整えるなどの作用もあります。さらに発酵食品に含まれる酵素によって、抗酸化作用やデトックス効果など、美容面でも有効だとされています。日本では、家庭のぬか床で漬物をつくるなど古くからの習慣があるほか、最近では自家製発酵食品のための関連書籍も多く出版されていたり、作り方を紹介しているインターネットサイトなどもあり、情報収集には困らない環境が整っています。

自家製にはまる楽しさと注意点

発酵食品が完成するには、それぞれの食材に適した発酵を進めなければなりません。経過時間によって変化する工程を見守る作業には、生き物を育てるような楽しさが伴うことでしょう。完成した際には、食べて美味しく身体にも良い、と利点だらけなのが、はまってしまう人の理由なのかもしれません。その楽しさを多くの人と共有できる、発酵食品サークルなども各地でみられ、趣味の一分野として確立しているほどです。また自家製であれば、菌が生きていて良質な発酵食品ができるというメリットもあります。現代において食品は広域流通が前提なので、日持ちする食品しか流通できない状況であり、質が変化しやすい良質の発酵食品はほとんどありません。食品衛生法のもと無菌が奨励されているので、有用菌も排除されがちなのです。このような中、菌が生きた発酵食品は大変価値があるものだと言えます。しかし自家製には注意点もあります。発酵の過程は腐敗との線引きが明確でなく、人間にとって有益であれば発酵、有害であれば腐敗としているに過ぎません。増殖した微生物が病原性のものとなると、有毒物質を生じて食中毒を引き起こすこととなるので注意が必要です。発酵食品の自家製は、温度、水分などのさまざまな条件に配慮し、良好な状態で発酵が進むよう充分に気をつけながら行いましょう。

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