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家族コミュニケーション不足が招く最悪の事態とは

  • 2023年06月27日更新

毎日顔を合わせているはずなのに、会話をするとうまく思いが伝わらない、なぜかイライラしてしまうことってありませんか。
家族間のコミュニケーションは長い時間をかけて作られてきたものなので、急にガラっと変えてしまうのは難しいですよね。けれども、少しお互いに気を遣うことで、ストレスが軽減されるのであれば、コミュニケーション方法の改善に挑戦してみたい方も多いのでは。

そこで今回は、友人の精神科医さんに、「家族間のコミュニケーションを円滑にするポイント」を聞いてみました。

家族のコミュニケーション不足が招く災い

家族間のコミュニケーションが不足してしまうと、不登校やひきこもり、うつ病や離婚別居など、様々なトラブルの原因になってしまいます。

不登校やひきこもり
不登校やひきこもりは、親子間・夫婦間のコミュニケーション不足によるものが珍しくありません。
子どもの不登校や引きこもりは、親に対する「わかってほしい」というサインのひとつでもあります。

学校で何か嫌なことがあっても、子どもからは言いにくかったり、うまく言葉にできなかったりすることも多くあります。

子どもの「学校に行きたくない」という言葉を受けて、「行かなきゃダメでしょ!」と怒るだけでなく、「どうして?」と疑問を投げかけてあげてください。

「友達とけんかをしてしまった」「宿題が終わらない」など些細な問題ならそれで子どもも心のつかえがとれますし、いじめなど深刻な問題が隠れている場合もあります。

また、子どもは親が思っている以上に、夫婦関係には敏感です。
子どもの前では仲良くふるまっていても、冷戦状態であったりするとすぐに察知します。夫婦関係を何とかしたいと注目をひくために、不登校やひきこもりになる場合もあります。子どもの様子が何か違うと思ったら、親子・夫婦でしっかりと話し合う場を設けましょう。

うつ病
うつ病は、こころの病気であり、治療の基本は休養ですが、家族の理解は必要不可欠です。
また、重症化していくと回復が遅れますし、自殺につながることもありえます。初期の段階で適切な治療を行うことで、重症化を防ぐことができますが、自分では気づきにくいことも多いため、家族が変化に気づいて、声をかける必要があります。

けれども、普段からコミュニケーションが取れていないと、違和感に気が付くことができませんよね。普段から目を合わせて会話を増やすことで、表情や仕草などのちょっとした変化もわかるようになります。

そんなときに、「どうしたの?」「なにかあった?」とひとことかけてあげるだけでも、「わかってもらえた」という安心感を得られて、早期治療に結びつきやすくなります。

離婚・別居
婚姻関係を継続するためには、夫だけ・妻だけの努力ではなく、お互いに努力していくことが必要です。ひとつはきちんと言葉で伝えるということです。

「ありがとう」という感謝の気持ちを言葉でちゃんと伝えるというのは重要なポイントです。どんな些細なことであっても、お礼を言われるとうれしいものです。

当たり前の言葉ではありますが、長い間一緒にいることで、ついつい飛ばしがちになることも多いと思います。他にも付き合いが長くなると省略してしまう言葉もあると思いますが、積極的に言葉を使ってコミュニケーションをとっていきましょう。

もうひとつは「男女」としての関係も忘れないようにするということです。
そして、夫婦生活が長くなると「家族」としての関係が深くなると思います。子供が修学旅行やクラブなどでいない時間等を使って、手をつなぐ、ハグをするなどの軽いスキンシップや近所でのデートなど、昔やっていたようなコミュニケーションを取ることも長続きするポイント。

先ほどご紹介したように、夫婦のコミュニケーションの不和は子どもにも影響しますので、良好な家族関係を続けていくことにもつながります。

災いが起こる前に家族で取り組むべき4選

家族コミュニケーション

家族間のコミュニケーションを円滑にするためには、「家族で決めたルール」を作ることです。

(1)家庭のルール作り

  • ありがとうとごめんなさいを言う
  • 挨拶をする
  • 約束を守る
  • 嘘をつかない
  • 話をする時は相手の目を見る
  • 不満がある場合には直接伝える

上記のような明確なルールを家族で話し合って作りましょう。

話し合いはいつすればいいの?

夕食後の団欒や週末など家族で時間を取れるときに話し合い、明文化し、適宜修正を加えていくというプロセスがあれば、子供も大人も「一方的に決められた」という感じにくくなると思います。

(2)相手の意図を汲む

単に相手が言ったことをそのまま受け取るのではなく、ニュアンスを汲むことが大切です。相手の言葉を受け入れ、言外に含まれている意味を表情やしぐさから読み取りましょう。そのためには、相手の目を見て話すだけではなく、会話を遮らずに最後まで聞くことも重要なポイントです。

(3)質問をする

分からないことは自分で勝手に解釈せずに質問をして掘り下げていきましょう。多角的に事実を把握することで、相手の真意を汲めるようになります。

子どもは言語化が不十分なため、言いたい内容を伝えられず、親が自分の解釈で判断する場合も多くありますよね。しっかりと時間をとってあげること、適宜質問を挟みながら正しい意味をとらえてあげることで、子どもはわかってもらえた実感を得られて、言語化の練習にもなります。

(4)心を開く

会話のキャッチボールをするために一番重要なのが、「心を開く」ことです。心を閉ざしていては、中々会話を進めることができません。会話をする時はなるべく作業の手をとめ、相手と向き合って会話に集中しましょう。

おわりに

家族間のコミュニケーションでは、家族の性格や環境によってコミュニケーションの在り方が大きく変わってきます。問題が生じたら、家族でしっかりと話し合うことが大切です。深刻化させないためにも、毎日のコミュニケーションをしっかりと取り、早めに解決するように心がけましょう。

この記事を書いた人
あおみ ゆうの

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