野良犬がいなくなったのはなぜ?

  • 2018年03月05日更新

私たちが子供のころは、学校帰りなどに野良犬を目にする機会がよくありました。しかし、最近ではそのような動物を目にすることが、めっきり少なくなったように思います。野良犬はどうして減ってしまったのでしょう? そして、捨てられてしまった犬や猫たちは、どのような運命をたどるのでしょう?

野良犬が消えた理由

「野良犬」とは飼い主がいない犬を指す言葉で、野犬と呼ばれることもあります。日本では犬を飼う場合、登録や狂犬病に対する予防接種を行い、勝手に動き回らないようにつないでおかなくてはなりません。例え人間から餌をもらっていても、これらの規定が守られていなければ、野良犬だとみなされます。保健所や動物保護センターでは、狂犬病予防法第6条という法律にのっとり、野良犬を積極的に保護しています。また、近年ではペットの伝染病予防の観点などから室内飼いの形態が増えており、安易な繁殖が減っているため、捨て犬などの保護件数は減少傾向にあります。これらの理由から、町から野良犬が少なくなっているのです。しかし保護された犬たちは、保健所やセンターごとに定められた日数以内に飼い主があらわれなければ殺処分の対象となり、安楽死として炭酸ガスのガス室に送られていきます。動物愛護法第44条3項では、ペットを捨てた飼い主は50万円以下の罰金が科せられると定められており、ペットを捨てることは立派な犯罪。さらに、動物愛護法第35条には「都道府県等は、犬又はねこの引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。」という条文があります。つまり飼えなくなったときに捨てるのなら、安楽死の対象となることを承知で、都道府県に渡すべきだと定められているのです。私たち人間は、ペットを捨てるということはすなわち「死」を意味するという事実を重く受け止めなくてはなりません。責任を持って最後まで飼い続けることができる人だけが、ペットを飼う資格を持つといえるでしょう。

野良犬は減ったが野良猫はどうか

狂犬病予防の観点や「人が噛まれた」という被害防止のため、犬を飼う際には登録や予防接種が義務化されました。放し飼いも減っているため安易な繁殖が減り、捨てられる件数自体が減少傾向にあります。保健所も野良犬の保護に積極的なので、野良犬はすっかり減ってきました。しかし一方で、野良猫は一向に減少していません。猫に対しては法律が定められていないので、保健所も積極的に保護することができず、放し飼いによる安易な繁殖があとを絶たないのです。もちろん野良猫同士の繁殖もあります。きちんとした形で飼っているわけではないのに、野良猫に対して餌やりをする人がいることで栄養状態がよくなり、寿命が延びて繁殖回数が増えているという現状もあります。不幸な猫を増やさないために、猫を飼う場合は不妊手術や去勢手術を行い、室内飼いにするとよいでしょう。手術によって問題行動(雄猫のスプレー行為など)が減り、室内でも飼いやすくなりますし、猫自身のストレスも減ります。上下運動ができるよう家の中を工夫してやれば、「室内ばかりだとストレスが溜まる」などということもありません。室内飼いは感染症の予防にもなります。野良犬や野良猫を増やすのも減らすのも、私たち人間であるといえるのかもしれません。

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