金持ち優遇の解決策になる?2018年に導入予定のタワマン税とは

  • 2021年03月22日更新

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最近、よく耳にするタワーマンション(以下、タワマン)税についてご存知でしょうか?タワマンでは、上層階ほど価格が高くなるのが一般的です。しかし、今まで固定資産税や相続税は、上下階による違いがないためタワマンの高層階が税金面で優遇されていました。

ところが、平成29年度税制改正により固定資産税にメスが入れられることになったのです。

そもそも不動産購入は税金面でお得

まず、現金を不動産に換えるだけでも節税効果があります。なぜなら、不動産の評価方法は、固定資産税評価額や路線価を使用するからです。固定資産税評価額は、目安として実勢価格の6~7割であり、路線価は7~8割と現金よりも割安になります。一般的に、固定資産税の場合は土地も建物も固定資産税評価額がそのまま使われるのですが、相続税の場合は土地について路線価が使われます。

固定資産税相続税
土地の評価額固定資産税評価額路線価
建物の評価額固定資産税評価額固定資産税評価額

たとえば、相続の場合など、現金を相続するよりも不動産を相続するほうが税額は下がります。不動産の場合、特例が適用されると支払う税額が更に下がるので、節税のために不動産を購入するケースが少なくありません。

タワマン購入は税金面で更にお得

タワマンの場合、土地の評価額が更に下がります。評価額の計算方法は、敷地全体の評価額に各戸の床面積の持分を乗じて計算します。つまり、タワマンのように戸数が多いと各戸の持分が少なくなるため戸別の土地の評価額は下がるのです。

建物については、高層階ほどお得といえます。タワマンの場合、高層階は価格が高くなるのはご存知でしょう。しかし、評価額としては、上下階に差がないのです。つまり、高層階の場合、購入価格が高いにもかかわらず税金の評価額は低層階と変わりません。

固定資産税も相続税も評価額に一定の税率を乗じて計算するため、タワマンの高層階の住民は税金面でかなり優遇されることになります。

タワマンの高層階が手に入るのは、富裕層と言えるため、「金持ち優遇制度」と苦情があがることもありました。今回の税制改正は、金持ち優遇制度の解決策のひとつになると期待されています。

タワマン税の仕組みとは?

平成29年度税制改正により変更されたタワマン税が、平成30年度から新たに課税されることとなるタワーマンションに適用される予定です。今まで富裕層のみが受けてきた節税効果が薄れることになるのです。

具体的には、目安として高さ60m(20階程度)以上のマンションであれば、高層階の固定資産税と相続税が引き上げられることになります。そして、低層階は引き下げられることになるのです。

計算方法は中層階の評価額を基準にします。簡単に説明しますと、中層階から1階上るごとに約0.25%評価額が高くなり、1階下がるごとに約0.25%低くなるという仕組みです。そこで、おおよその計算をしてみましょう。

なお、相続税については、今のところ固定資産税のような見直しがされていないため影響を受けることはありません。しかし、今後の動向には注意が必要でしょう。

たとえば、30階建てのマンションであれば、中層階が15階程度になるので、目安として最上階で3.75%の値上がりになり、1階で3.75%の値下がりになります。この率が固定資産税や相続税に反映するのです。

30階建ての場合の計算

階数計算式
最上階0.25%×15階=3.75% Up
1階0.25%×15階=3.75% Down

税制改正後のタワマンは?

今までのような節税対策としての効果は見込めなくなります。節税の効果が弱まると言うことは、実益的な判断をするしかありません。つまり、高層階と低層階とで、どちらが住みやすいかということになるでしょう。

たとえば、防災面から見ると火災が起こった場合、エレベーターが止まったとすると高層階からの脱出は、なかなか手間がかかりそうです。消防のはしご車がとどく高さも10階程度。昨今の防災意識の向上を考えると10階までの低層階が無難なところでしょう。

災害大国と言われる日本では、防災意識の高い人が増えてきています。安全面を考慮すると、タワマンの人気は、だんだんと低層階へ流れていくのかもしれません。

しかし、相変わらずタワマンのステータスを求める人も少なくないはずです。高層階から見下ろす夜景に自らの成功を実感するのでしょう。今後、タワマンの高層階は税金なんて気にしない本当の富裕層のニーズに支えられるのではないでしょうか?

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