本当に住宅価格は底値!?銀座ホステスに学ぶ攻める不動産投資

  • 2018年03月05日更新

少し視点を変えるだけで、新たな戦略が生まれる-。銀座クラブホステス、会社経営者の顔を持つ個人投資家がその経験をもとに不動産に関する様々な話を披露する。

Vol.5 本当に住宅価格は底値に近づいているのか?

米国の住宅価格の落ち込みが鈍化したということで、そろそろ底値かという楽観論から、海外のREITやプロパティファンドは株式市場と同様に上昇しております。

住宅は大きな買い物ですので、価格が上がってきている時は「買い損ねて、もう手がでない」といい、下がっている時は「底が近いので、今が買い時」という人が沢山いらっしゃいます。しかし、現状では「本当に住宅価格の底値に近づいているのだろうか?」という疑問が残ります。

失業率が上昇し、個人所得が減少している不況の下では、住宅ローンあるいは家賃を払うのは大変だと思っている方が多いのか、東京都心の1LDKで賃貸料が月15万円から18万円の部屋で、礼金ゼロ、敷金1カ月、しかも最初の1カ月の家賃はフリーレントで無料のサービスをつけても、入居者がなかなか見つからないようです。この条件では1人で住むには家賃が高過ぎ、2人で住むと愛があれば楽しいでしょうが愛が熱を失えば一緒に住むには狭過ぎる事になるでしょう。

不動産業界も、物件の売買や賃貸するという、ハードウエアとしての箱を売るという発想から、住宅を核とするサービスをソフトウエアとして売るという発想に切り換えていく必要があるだろうと思います。高齢者向け介護付き施設は、不動産関連サービスの試みの1つですが、もっと工夫の余地があるだろうと思われます。

賃貸であれば引越し費用を立て替えて家賃に上乗せするなどお客さまの多様なニーズに応じたサービスを提供したら、入居者が増えるかもしれません。

かくいうわたしも、引越しでもしないと部屋が片づかず、テレビを新しく大型にしたくても設置するスペースがないので、予算に応じてきめ細かいインテリアデザインの相談を無料で行なってくれるといったサービスがついたマンションがあれば、入居を真剣に検討するかもしれません。どうせ手間をかけて引越しするのなら、太陽光発電設備がついていて電気代が安いマンションに引っ越したいものです。

そんな折、米カリフォルニア州にあるソーラーシティ社は、太陽光発電パネルをリースし設置するというビジネスモデルでこの金融危機の下でも売り上げを伸ばしています。ただクリーンエネルギー製品はまだ高価なので、購入するためのお金の工面を手伝うなどで販路を拡張するためのアイディアを一緒に考えないと、なかなか普及しないでしょう。

同じことは投資についても言えそうです。既存の環境ファンドは、環境技術を提供する企業の株式に投資するものばかりです。投資家から資金を集め、政府からの税控除がついた太陽光パネルを大量に購入し、一般家庭や企業にリースすることで得た収益を投資家に還元するファンドが、日本にあってもいいように思います。

日本にとっては幸いなことに、新興諸国はいろいろな方面で規格が曖昧なままです。日本に続いて、韓国そして中国が急速に高齢化します。これからは、規格化された不動産物件そのものを販売するのでなく、物件に付帯する多様なサービスを規格化して販売するビジネスを起こすチャンスが来ているのだと思います。

PROFILE

浅川夏樹さん
銀座クラブホステス、会社経営者の顔を持つ個人投資家。海外の資産運用情報を発信するWEBサイト「グローバル化時代の資産運用-ハッピーリタイアメントを目指して」を主宰。著書に『夜の銀座の資本論』(中公新書ラクレ)、『グローバル化時代の資産運用―ハッピーリタイアメントを目指して』(パンリーリング)がある。
ヨムーノ編集部

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