• 2018/04/04
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無駄な贈与税が発生?住宅購入時の親からの資金援助で注意すべきこと

住宅資金の一部を親から支援してもらうことは珍しいことではありません。ただし、その場合は正当な手順を踏む必要があります。これを疎かにすると、贈与扱いとなり無駄な贈与税が発生してしまう可能性もあります。ここでは住宅取得の頭金の一部を負担してもらう前提で、住宅資金の支援について考えてみます。(文:住宅ローンアドバイザー 盛田玲)

110万円の生前贈与は非課税

住宅資金を支援してもらう場合、もっともシンプルな方法は贈与税の非課税枠である110万円の贈与です。毎年110万円までの贈与であれば非課税になる制度を「暦年課税」といいます。住宅資金の頭金として110万円はインパクトがありますよね。注意すべきは贈与を受ける年にそれ以外の贈与を受けていないこと(110万円を超えると贈与税が発生します)、総額で110万円なので、両親それぞれから110万円(合計220万円)といった方法では課税対象になるということです。非課税枠の範囲内で贈与があった場合は、税務署への申告の必要はありません。

住宅取得等資金の贈与税の非課税

より多くの住宅取得資金を支援してもらう場合は、「住宅取得等資金の贈与税の非課税」を利用する方法があります。この制度では、まず贈与者が直属尊敬(実父母・実祖父母)であることが必要です。義理の父母からの贈与では非課税の対象とならない点に注意しましょう。住宅取得資金への贈与が対象となるため、対象となる住宅や、住宅によって非課税となる金額が変わります。

(図1)住宅取得等資金の贈与税の非課税制度のあらまし
●非課税限度額

※1 質の高い住宅とは 断熱性能やエネルギー消費量の等級が一定以上であることや、耐震性能、高齢者への配慮が定められた基準をクリアーしている住宅のことです。詳しくは国土交通省のホームページ等をご覧ください。
※2 個人間売買により既存住宅を取得した場合も含まれます。

●適用条件等

※詳しくは国土交通省のホームページ等をご覧ください。

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度を利用する場合は必ず税務署への申告が必要になります(贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間)。なお、住宅取得等資金の贈与税の非課税と1で説明した110万円の生前贈与の非課税は同時に利用できます。

相続時精算課税制度

さて、住宅資金の贈与について検討している場合、相続時精算課税制度という言葉を見聞きすることも多いはずです。これは生前に贈与した財産2,500万円については、贈与時に本来課される贈与税を非課税とし、贈与者が亡くなった時点で他の財産とあわせて相続税の対象とするというものです。この制度を利用する場合は、将来の相続を見越して検討する必要があります。2,500万円まで贈与税が非課税というだけで利用を選択してしまうと、毎年使える110万円の生前贈与が以降は利用できなくなります。

ほかにも相続税対策に有用な他の制度(小規模宅地の特例等)が使えなくなる可能性があるなど、考慮すべき事項が多くあります。相続時精算課税制度を選択して、住宅資金に充てる場合は、相続のことを鑑み、税理士と十分に相談したうえで判断をしてください。

FP・住宅ローンアドバイザー 盛田玲
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