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外国にも敷金・礼金・更新料ってあるの?

  • 2021年03月22日更新

敷金、礼金、更新料…賃貸契約の時に支払ったり、預けたりするお金はいろいろあり、お部屋探しをする時にはしっかりチェックしておかないといけない重要なポイント。昔から受け継がれてきた日本独自の賃貸システムっていうけど、その意味合いやお金の流れは借りる側にはなかなか理解しにくいのも事実。それなら世界の国々では、どういうシステムになってるんだろう…ということで、調査開始! 日本以外にも、敷金、礼金、更新料ってあるの?

部屋を借りよう! と思い立って、まずギモンに思うのが「敷金」や「礼金」、そして「更新料」といった日本ならではの賃貸システム。ちょっと調べてみても、立場によっていろんな考え方があったり、関東と関西でも見解が違ったりして、なんとも曖昧で日本的な「慣習」という印象…。こんな制度、外国にもあるのかな…と素朴にギモンが浮かんだので、世界の賃貸システムを実際に調べてみました。
まずは何ごとにも合理的なイメージのあるアメリカから。多様な人種が住んでるだけに、誰もが理解しやすいシステムが確立されてると思うんだけど…。ふむふむ、どうやら契約時に、借主が家主に預ける「security deposit」(セキュリティ・デポジット)というシステムがあるみたい。これは日本の「敷金」と同じような感覚の保証金のようなモノで、部屋を破損したり家賃を滞納した場合などはココから支払われる。退去時には残った金額を返却してもらえるのも日本と同じ。州や地域によっていろんなパターンがあるみたいだけど、こうした保証金制度はアメリカをはじめ、ヨーロッパ諸国などではごく一般的なシステムのようです。
でもさすがにアジア圏はひと味違った! 日本のお隣の韓国では「チョンセ」という保証金制度があり、これは入居時にまとまった金額、例えば家賃の2年間分を一気に預けてしまう。もちろん、退去時には全額返却してくれる。…え? 全部戻ってくるってことは、家賃は実質タダってこと? と思ったらなんとその通りで、家主は預かったおカネを運用して利益を得るので、賃料は徴収しないことになっているそう。でも、この方式は景気が良くて、貯蓄するだけで利子が多く得られるような経済状況じゃないと成立しないので、最近は少なくなってきているそう。なので「ウォルセ」という、最初に保証金を預けて、月々の家賃を払っていく方式が増えてきているそうです。他にも、ニュージーランドでは保証金を家主に収めるのではなく、第三者の公的機関が管理するので退去時の金銭トラブルが起こりにくいとか、ブラジルは他に不動産を所有している保証人を立てなきゃいけないとか、それぞれのお国柄というか、歴史と伝統が浮き出てくるようで、なかなか面白い結果が…(詳しくは表にまとめました。)

ちなみに「更新料」は世界的にみても日本だけのシステムのようで、「礼金」も制度化しているような国はほとんど見当たらない。うーん、やっぱり「礼」がつくお金なんて、極めて日本的な感覚なのかな…ということで、このジャパンならではのシステムをどう思うか、僕の友人でアメリカ在住のケイに電話で聞いてみた。ケイは日本に住みたい外国人のコーディネートもしてるから、そのあたりの事情にも詳しいはず…。「システム以前に、まず日本のオーヤさんは、ガイジンにはなかなか部屋を貸してくれないんだよネ。だから、ガイジン向けの不動産サイトとかで探すことが多いんだけど、それだと敷金は最初からデポジット制になってることが多いかな。レイキン? よくわからないけど、デポジットと別の権利金はKey moneyと表記されてたりするね」“Key money”とは、カギと引換えに払う権利金のことらしい。「礼金」なんて曖昧な表現をしない所は、さすがに文化の違いと言うしかないですね…。

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ヨムーノ 編集部

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