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【世代別】20〜50代まで必見!自分に合った「生命保険」の選び方とかしこい貯蓄方法をプロが解説!

  • 2023年06月23日更新

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの鈴木です。

「生命保険」には、様々な種類があります。最近では、女性専用の生命保険や、若者にターゲットを絞った商品も販売されていて、簡単に比較できるものではなくなってきています。

多種多様な保険の中から、どのように自分に合った保険を見つければ良いのでしょうか。今回は、生命保険の種類と、世代別の選び方について解説します。

たくさんある生命保険!4つに分けると覚えやすい

生命保険は、4つに分類するのが一般的です。
リスクに備える保険として、①死亡保険、②医療保険・疾病保険、③介護保険、貯蓄を目的とする保険として、④死亡保障付きの生存保険があります。 まずは、生命保険をこの4種類に分けて見てみましょう。

①死亡保険

保険の対象となる人(被保険者)が亡くなったり、高度障害状態になった場合に保険金を受け取れる保険です。残された家族が経済面で困窮しないように備えるものです。一定の期間内の死亡等に保険金が支払われる掛け捨て型の定期保険や、死亡等の保障が一生涯にわたって続く終身保険などがあります。

②医療保険・疾病保険

保険の対象となる人が、特定の病気やケガをして、手術や入院をした際の費用を保障する保険です。がん保険は、がんに特化した医療保険のひとつです。

③介護保険

 

保険の対象となる人が、特定の介護状態になったときに必要な支援が得られる保険です。支援の内容は保険ごとに異なります。特定の介護状態の基準は公的介護保険制度と連動しているものと、保険会社独自の基準によるものがあります。

④死亡保障付きの生存保険

死亡保障付きの生存保険は、生死混合保険とも呼ばれ、保険期間中に亡くなっても満了時点で生存していても、保険金を受け取れる商品です。貯蓄の手段として将来の資産づくりに用いられることが多くあります。この中には、学資保険や個人年金保険などがあります。

世代別に考える、保険加入のよきタイミングとは

ライフスタイルの様々なリスクに備える生命保険ですが、すべての保険に加入すると保険料負担が大変です。
また、備えなければならないリスクは被保険者の世代や家族構成によっても変わってきます。一般論としてですが、世代別に保険に加入するタイミングについてまとめました。

20代

20代で、まだ独身であるならば、死亡保険の重要度はあまり高くありません。リスクを考えたときに優先されるのは、病気やケガなどの医療保険でしょう。
貯蓄目的の保険に入ることは、長期間にわたりお金の自由度を失ってしまうことになるのでおすすめできません。

30代

30代で家族ができると、途端に検討すべき保険が増えてきます。死亡保険やこどもの将来に備えた学資保険は、年齢が低いときに入っておくほど保険料が少なくすむメリットがあります。

また女性は女性特有の病気リスクがあります。男性よりやや早い時期に検討を始めたほうがよいでしょう。

40代

40代は家族のライフプランも固まってくる時期で、夫婦ともに保険の加入と見直しを行っていく時期です。住宅を購入し団体信用生命保険に加入するなら、死亡保険の重複部分があるので、いずれか一方のみでまかなえるようになります。

また、40代は、医療保険も“がんへの備え”を考える時期です。これまでの保険を当たり前のものとせず、いま必要な保険が何か、検証する時期にしてください。

50代

子どもが独立しているならば、この時期に死亡保険に加入する必要性はそこまでないかもしれません。
50代は、医療保険や介護保険へのウエイトを高くするのが一般的です。

個人年金保険も、本格的に加入を検討するのはこの年代になってからでしょう。ただし、老後の資金計画の手段は保険1本ではありません。多様な金融商品のなかから、保険がベターかどうかを総合的に判断することが必要です。

このように各世代・家族構成などのライフスタイルごとに異なるリスクがあり、重要視するポイントも違います。自分が該当する年代・家族構成を参考に生命保険に入る目的をはっきりさせることが、生命保険選びではもっとも重要なことのひとつです。

預金、保険、投資。お金を貯める手段はいろいろ

前段の最後に少し触れましたが、死亡保障付きの生存保険は目的が貯蓄になっている点で、ほかの生命保険と一線を画するものです。そのため他の保険とは見方を変える必要があります。

貯蓄とは、主に金融商品を利用して資産を増やしていくことです。
死亡保障付きの生存保険の商品パンフレットには、学資保険の返戻率106%や、個人年金保険の年金受取率108%といった言葉が並んでいます。これは支払う保険料に対してどれくらお金が増えるか、貯蓄としての指標を表したものです。

貯蓄は、リスクとリターンを考えて、その“手段”を選ぶものです。リスクを抑えたいならば、銀行・郵便局への(預金保険制度の範囲内で)預貯金一択ですし、リスクをとってでもお金を増やしたいのであれば、株式や不動産など、その選択肢は大きく広がります。

保険で貯蓄をする場合、ほとんどの商品で中途解約すると、払込金額に対してマイナスが発生してしまいます。お金の流動性がないからです。

30代、40代は、いつ、どのようなお金が必要になるかハッキリしないことも多いので、自分の資金に流動性を持たせておくことはとても重要です。

保険で貯蓄する場合は、その点が大きな弱点になることもあります。貯蓄が目的であれば、保険という手段に限定せず、いろいろなお金の増やし方があることを心にとめておきましょう。

この記事を書いた人
2級ファイナンシャルプランナー
鈴木玲

出版社で5年、Webメディアで10年の勤務後に独立。独立後最初の確定申告で大きくつまづき、以後、本業のかたわら独学で社会保険、不動産、金融等の知識習得に励む。2018年、ファイナンシャルプランナーに。得意ジャンルは不動産で、実生活では中古マンションの購入、リフォーム、賃貸、売却を経験。やさしい日本語でにっぽんの制度や仕組みを説明する「やさしい にっぽん」を企画・運営。ほか執筆記事にパートだから社会保険に加入したくない。【2022年の条件は?】など。

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