【医師に聞いた】「夏マスク肌荒れ問題」今日からできる"6つの対処方法"

  • 2021年03月25日更新

こんにちは、ヨムーノ編集部です。
「新型コロナ対策でマスクをつける機会が多くなったけれど、ずれたマスクを触ってしまうことで肌がこすれる」 「涼しい時期はよかったけれど、段々と気温が上がってきたことでマスクの中が蒸れて肌が荒れやすくなった」

このような悩みをお持ちではありませんか?

実は夏場のマスク女子を悩ませているのが、蒸れや刺激などによる肌トラブル。
医師の木村好珠先生に、肌荒れの防止と改善に役立つ方法を教えてもらいました。

医師に聞く!「マスクで肌荒れ」する原因は?

マスクが肌荒れの原因となってしまうのには、大きく分けて4つの原因があります。

原因①マスクと肌が”擦れる”ことで肌がダメージを受ける

マスクをずっとつけていると、しゃべるときの口の動きや、ズレたマスクの位置を整えることが原因で、肌とマスクがどうしても擦れてしまいます。すると、その刺激で肌のバリア機能が低下します。
そのため、通常であれば刺激にならないような物質や細菌が表皮に入り込みやすくなり、その結果炎症が生じ、肌荒れを引き起こしてしまいます。

原因②マスク内の”蒸れ”が雑菌繁殖の要因に

気温が高い中でマスクをしていると、マスク内の湿度が上がり、蒸れやすくなります。特に、通気性がよくないマスクの場合は、マスクの中はより蒸れやすくなります。
高温多湿のマスクの中は雑菌が繁殖しやすい環境であるため、これも肌荒れの原因となります。

原因③マスクを外すときに水分が蒸発し乾燥の原因に

マスクをしていると、息がマスクの内に広がるため、保湿されているように感じるかもしれません。しかし、外した時につっぱり感やヒリヒリ感を感じることはありませんか?

実は、マスクを外すと肌表面の水分が一気に蒸発してしまいます。その結果、肌は乾燥気味になります。
肌が乾燥すると、肌のバリア機能は低下します。そうすると、細菌やウイルスでダメージを受けたり、外部からの刺激を受けやすくなったりします。
このような状態は、肌荒れだけでなく、湿疹、肌のざらつき、化粧ノリが悪いといった症状も引き起こします。

原因④マスクの素材や付着した花粉、ホコリも肌荒れの原因に

マスクの素材も肌荒れの原因になります。
特に、使い捨ての不織布マスクは表面がけば立っているので、肌と摩擦が起こりやすいです。また、不織布マスクは化学繊維でできています。化学繊維を含む素材は、綿などの天然素材よりも、かぶれやアレルギーを引き起こしやすいと言われます。

一般的に、花粉やウイルスを排除する機能は不織布マスクの方が優れていますが、肌が擦れてかゆみや赤みが出ている場合には、肌への優しさを優先して考え、天然素材でできた布マスクに変えるという選択肢もあります。
また、マスクに付着した花粉やホコリ、汚れによる肌への刺激も肌荒れの原因となる場合があるので注意が必要です。

【夏のマスク肌荒れ対策】6つの方法

では、どのようにマスクによる肌荒れに対処すれば良いのでしょうか。
6つの方法をお伝えします。

1.洗顔後は肌に水分を閉じ込めて乾燥対策

まずは、肌に付着した雑菌やほこりを取り除くため、しっかり顔を洗うことが大切です。

1日2回、低刺激の石鹸を使いぬるま湯で朝晩に洗顔するようにしましょう。
洗顔料を泡立てたら、まず皮脂が多いTゾーン(額、鼻)とUゾーン(頬、顎周り)に広げ、残った泡で皮膚の薄い目元・口元を洗います。ただし、1日に何度も洗顔をすることは逆に肌の乾燥の原因となり、過剰な皮脂分泌につながるので控えましょう。

また、日焼け止めクリームを使用した場合は、クレンジングと洗顔を特にていねいに行いましょう。毛穴に詰まった汚れが落とし切れていないと、さらなる肌荒れを引き起こしてしまうためです。その際は、ごしごしと肌をこすらないように注意してくださいね。

そして洗顔後は保湿です。化粧水でたっぷりの水分を補ったあと、乳液、クリームなどを塗り、肌の水分が逃げないようにしましょう 。ニキビが気になる人は、逆にベタベタしないよう、ノンコメドジェニックなどニキビ対応のローションを選ぶといいでしょう。

2.マスクのサイズは「鼻からあごまでが隠れるくらいの大きさ」が最適

マスクは、鼻からあごまでが隠れるサイズのものを選びましょう。マスクが大きいと顔が大きく見えるという考えから、あえて子ども用の小さなサイズを選ぶ女性もいらっしゃいますが、顔に対してマスクが小さすぎると、ゴムが肌を締めつけてしまいます。 また、ゴムと布地を接着している部分が頬に強く当たることも、肌への刺激となります。

マスクのサイズは、鼻からあごまでしっかり覆えるものを選びましょう。

3.状況に応じて不織布よりも布マスクを選ぶ

布マスクは、不織布マスクに比べて、目が粗く通気性がよいという特徴があります。
通気性を求めすぎるとマスクをつける意味がなくなりますが、ソーシャルディスタンスを保てる屋外では通気性のよい布マスクにする、というように、状況に応じてマスクの使い分けをするのもよいでしょう。

さらに布マスクは、不織布マスクと比べて表面が起毛していないので摩擦も軽減できますし、天然素材のものであればかぶれやアレルギーも引き起こしにくいです。
今すでに肌が荒れてしまっているという状況の場合も、不織布マスクをすると肌の状態が悪化してしまいますので、柔らかいガーゼやシルク製のマスクを選ぶと良いでしょう。

4.マスクはこまめに取り替えて常に清潔に

使い捨てマスクの場合は、1日使ったら新しいものに取り替えるようにしましょう。長時間同じものを使用していると、蒸れて雑菌が繁殖しやすくなるためです。自分の息でマスクが湿ってきたり、マスクからにおいを感じるようになったら取り換えのサインです。

また、布マスクも1日使ったら洗濯しましょう。ガーゼの繊維がほつれると肌への刺激となるので、手でやさしく押し洗いをし、お手入れしましょう。

5.症状が改善しないときは皮膚科で医師に相談

セルフケアでも改善しない場合や、肌の炎症がひどい場合は、皮膚科で医師に相談してみましょう。
主な治療は塗り薬です。塗り薬には、炎症に効く抗生物質や、毛穴のつまりを取り除く薬があります。他には、飲み薬や、体質改善のために漢方薬やビタミン剤を処方されることもあります。

6.肌荒れしにくい体質を手に入れる

「良い化粧品でスキンケアをしているのに肌荒れが治らない」 「夏のマスク荒れを予防したい」 そんな方には漢方薬を試してみるのも一つの方法です。

対症療法ではなく、体質自体の改善に働きかけるため、根本的な解決につながります。同じ症状を繰り返したくない方におすすめです。
また、時間のかかるセルフケアを毎日続けるのは苦手という場合も、医薬品として効果が認められた漢方なら、毎日飲むだけで効果を実感できるので、手間なく気軽に継続できます。

漢方は、症状を治すのではなく、その症状を引き起こしている原因そのものを改善します。

肌のマスク荒れにおすすめの漢方はこちらです。

①乾燥が気になる方:麦門冬湯(ばくもんどうとう)

通常は、喉のイガイガや風邪による咳があるときの漢方ですが、実は、肌の乾燥にも効果があります。喉や気管の乾燥にも有効なので、喉を潤して、ウイルスの侵入を妨げる意味でも今の時期には向いている漢方です。

②皮膚の乾燥が強く淡い発赤があり、湿疹が気になる方:当帰飲子(とうきいんし)

皮膚の乾燥は、東洋医学で血虚といわれる状態で、血が不足することで生じます。そこで、この漢方で血を補うのがおすすめです。元々あまり体力がなく、冷えが強い人向きの漢方で、幅広い世代でお使いいただけます。

③ある程度体力があり、肌の色・ツヤの悪さが気になる方:温清飲(うんせいいん)

温清飲は瘀血をとる作用があるので、更年期障害や婦人科疾患にお悩みがあり、かかとのひび割れなど皮膚の乾燥が顕著な方にもお使いいただけます。

漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時には漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。

自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない……という方には、インターネット上で漢方の専門家に相談できるオンラインAI漢方もおすすめですよ。
あんしん漢方

マスクによる肌トラブルを予防しよう!

夏のマスク荒れは、正しいサイズや肌に優しい素材選び、こまめなスキンケア、漢方薬による体質改善などで予防することができます。

この夏は、気温が高くてもマスクを着用せざるを得ない日が増えると思いますので、肌荒れしにくい体質を手に入れて笑顔で過ごしていきましょう。

<この記事を書いた人>

漢方医/精神科医 木村好珠
渋谷金王坂クリニック非常勤医、一般社団法人国際統合治療協会理事。医学部在学中より東洋医学を学び、精神科と東洋医学科が充実している慶應大学病院での勤務を経て、西洋薬の即効性等と漢方薬の根本的な治療をバランスよく使い分ける事を信条とする。渋谷の漢方内科で非常勤医として勤務する傍ら、テレビや雑誌、インターネットテレビ、Webメディアなどで、精神疾患、心理学、生活習慣病など様々なテーマを精神科医・漢方医の立場で解説も行う。木村好珠公式HPTwitterinstagram
漢方医/精神科医 木村好珠

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