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おとなしくて友達と仲よく遊べているか心配なわが子には「誰と遊んだの?」ではなく「何をして過ごしたの?」の問いかけが正解!

  • 2021年10月18日公開

何かを話すときにモジモジしてうまく話せない…
みんなで遊ぶときにうまく輪に入れない…

など周りの子どもたちに比べて、内気な部分があるわが子を心配してしまうことはありませんか。そんな「おとなしい子ども」への親としての接し方を横浜市の認可保育所「ちいさなたね保育園」施設長・安江文子先生に伺いました。

うちの子は友だちと仲良くやれているの・・・?

おとなしい子を見ていると、親心としては、もっとお友だちと活発に遊んで欲しいという気持ちがどうしてもありますよね。

お気持ちはとてもよくわかります。
ですが「おとなしい」のは、その子の個性です。
園でおとなしいとか内向的な様子が見られても、おうちの人と上手にコミュニケーションが取れているのであればまったく心配する必要はありませんよ。

「友だち100人できるかな」というような歌もありますが、必ずしも友だちの多さだけが園で過ごす楽しさではありません。

クラスにはいろんなタイプの子どもがいます。リーダーシップを取る子もいれば教室の隅でずっと本を読んだり、他の子が遊んでいるのをみるだけの子も…。
一人ひとりにそれぞれの楽しみ方や過ごし方があるのです。

必ずしも友だちと仲良く遊ぶ様子が見られなくても、その子なりの楽しみを保育園の中で見つけられていて「素の自分」を出せているのであれば、それはとても素敵なことですよね。
ですので、おとなしいわが子にお友だちと遊ぶことを強要しないようにしましょう。

内向的だと仲間外れにされたりしないか心配……

とはいえ、おとなしく内向的なのは性格だと理解しても、親と離れた園で上手にコミュニケーションができているのかはとっても心配ですよね。
自分から友だちの輪に加われないと、もしかしたら仲間外れにされるかも…と思うのが親心。

子どもから嫌なことがあったと聞いたりしたらさらに心配…そんな時はわが子のいう「嫌なこと」の第三者目線からの話や、園での様子を保育士さんに聞いてみましょう。

たとえば我が園でもこんなことはしょっちゅうあります。
「〇〇ちゃんが遊んでくれないの」と訴えてきた我が子を心配して、親御さんが先生に事情を聞きに来ました。
担任の先生に詳しく聞くと実は「〇〇ちゃんとお昼寝のあとに一緒に遊ぼうと言っていたのをお互いに忘れて別々で遊んでいたのに、急に片方が思い出して悲しくなってしまった」だけだったなんてことも…。

幼児期はまだ、自分中心の話しかできません。親御さんも子どもの口からだけ園の様子を聞いていると、誤解をしてしまうことも多いものです。

保育園でも、その日の出来事を写真やコメント付きで掲示するなどして工夫をしてくれています。先生ともうまくコミュニケーションしつつ、わが子の園での他の子との関わり方などを把握していけるといいですね。

一方、本当に仲間外れにされて本人が嫌な思いをしている場合も全くないわけではありません。気になることがあったら、どんなことでも担任の先生に相談するのがいいでしょう。

おとなしい子どもに対するNGワードは?

家庭で「今日は誰と遊んだの?」「誰とお話したの?」などと聞くことはよくあることですよね。
園でのことを話すのは、親子のコミュニケーションとしても大切な時間といえます。

ただ、友だちが遊ぶのを見ていたり、一人で遊んだりするのが好きな子どもに対して、あれこれと聞きすぎることはNGです。
本人にとって「お友だちと遊ばなきゃいけないんだ」とプレッシャーとなってしまったり、聞かれること自体が苦痛と感じることもあるからです。

園での生活を心配している親でなくとも、何気なくいいがちですが、「誰と遊んだの?」ではなく「何をして過ごしたの?」などと聞き方に工夫をしてみるといいですよ。

大切なのは子どもにとって安心・安全な場を作ってあげること

園での様子を聞いたときに、何も話してくれなかったり、「何も」というような素っ気ない返事が返ってくると心配は増していくものです。

我が子が保育園を楽しめてないのでは…と思ってしまいますが、逆に毎日全部が楽しくて、目に見えて成長するなんてことは実際にはありません。実際には園の中で好きな遊びを見つけられない時期もあると思います。
もし家でも全然保育園・幼稚園の話をしてくれない、楽しくなさそうといった場合もまずは「そうなんだね」としっかり話を聞いて受け止めることが大切です。

「つまらない」と子どもにいわれると親も不安になるかもしれませんが、焦らずに様子を見るようにしましょう。
様子を見るというのは親にとっても我慢のとき。でも、ありのままの自分を受け入れてくれるという安心感を覚えたときこそ、子どもは成長していきます。
親が子どもにとって安心安全な基地のような存在になれるように、口を出しすぎず見守る姿勢でいれば、わが子がまた自分なりの「好きな遊び」「楽しいこと」を見つけてひとつ成長してくれることでしょう。

***
「わが子には友だちと活発に遊んで欲しい」と親は思うものですが、「子どもはこうあるべき」というイメージを持ちすぎることには気を付けたいものです。

わが子が自分らしく保育園や幼稚園で過ごせるように、ありのままの姿を見守っていきたいですね。

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