言い訳ばかり、お友だちトラブルが多い…女の子育児の心配事を解決する「見える脳」の育て方
- 2021年12月09日公開
こんにちは。4歳と2歳の姉妹を子育て中のライター・河瀬みことです。
わが家は女の子が2人なのでよく周りから「女の子なら育てやすいでしょう~?」と言われることがあるのですが、女の子は女の子で大変…ですよね?
とくにわが家の4歳の姉はだんだん口が達者になってきて、注意しても「だって●●なんだよ」「ママもやってたでしょ!」と言いわけやへりくつのレベルが上がってきています。
今までは、「ハイハイ」と適当に流したり「そんなこと言わないの!」と叱ったりでしたが…実はこれらの言動は「女の子の脳」の育ちにはNG対応とわかり、ギクリ!!
『女の子は「脳の見る力」を育てなさい』(青春出版社刊)は、小児科専門医であり脳科学者の加藤俊徳さんが女の子の脳の特徴を解説、そして脳科学的に最もよいと思われる女の子の脳の育て方をまとめた一冊。
ポイントは、脳が成長しやすい子どもの時期に「見えない脳」を「見える脳」に変えること。
「見えない脳」ってなに?
脳の中って変えられるの?
そんな「?」を抱きつつ、ページを開き始めました。
女の子育児の困りごとの原因・「脳の“見る力”」ってなに?
- 口が達者で、言いわけや生意気な口ごたえが多い
- すぐ「できない」「無理」といい、失敗を怖がる
- 陰口や仲間はずれなど、友だちトラブルが起きがち
- ませていて、母親と女同士バトルになりがち
- 片付けや整理整頓が苦手
など、女の子育児でよくある困りごと。
これらに共通の原因――それこそが本書によると「脳の“見る力”」不足によるそう。
どういうことかというと、たとえば口ごたえや言いわけをしてくるのは、子どもの性格によるものではなく、「脳の中の“しっかり見る力”」が弱いために、見たものから状況を把握したり、その場面を思い出したり、物事の背景を想像したりすることが苦手なためなのだそう。
だから、
見た状況から「どうして注意されたのか」が理解できない
↓
「わたしは悪くない」
↓
言いわけやへりくつに…
という流れが起こるのだそう。
片付けや整理整頓が苦手なのも、親のしつけや教え方がよくないということではなく、女の子の「広くまわりを見て、想像する脳」が育っていないため。
もともとおもちゃが置いてあった場所が覚えられないことや、「ここに置いたらきれいに収まりそう」とイメージできないことが原因とのこと。
え、性格やしつけによるものではないの!?とビックリ&少し安心したものの…脳がそういうものなら変えられるの?と、気になりますよね。
脳の力は変えられる!伸ばせる!親が一緒に取り組みたい習慣・遊びや声かけ
女の子は「脳の“見る力”」は弱くても「脳の“聞く力・記憶する力”」は強いそう。確かに、うちの子たちも新しい歌も何回か聞けばすぐ覚えられて感心することがあります。
しかしその一方で、得意な「耳」で情報を集めている状況が増えれば増えるほど、「目」は働かなくなるとのこと。
脳の特徴を親が理解し、脳の働きをバランスよく伸ばす声かけや習慣・遊びをしてあげることが大切。それらを通して、「見える脳」に変えていけるのだそう。
そして、意外なことに言葉が発達した「賢い子」ほど「見えない」ことが多いという指摘も。
親でないとわが子の「見えない脳」に気づきにくいもの。だからこそ、親が子どもにふだんからしてあげたいこと、特に同性の母親だからこそ気をつけたい点を挙げています。
たとえば効率を求めるより、たとえ時間がかかっても、女の子が自分の脳を使って何かをやり切るほうが、脳は成長するとのこと!
「何でもやりすぎたり、いいすぎたりしない」という心がけはとくに気をつけねば…と心に刻みました。
他にも、女の子の「脳の“見る力”」を育てるための習慣や遊びも紹介されていて、どれも「へー!」と興味津々。
さっそく、「脳の“見る力”」を育てる習慣のひとつとして紹介されている「家族みんなの靴をそろえる」を、長女の毎日のお仕事に任命!
靴をそろえることは、「次に履きやすいように脱いだ状態と逆向きにそろえる」という視点の移動を伴うトレーニングになるそう。
さらに、「自分の靴だけでなく家族全員の分をする」ことで、玄関に気を配るようになる→「ゴミがある!捨てよう」「いつも●●の靴は脱ぎっぱなし」「濡れている。雨が降っているのかな」など、「観察する力」を伸ばせるのだそう。
そうやって、ふだんの小さな習慣や声かけの意識によって、「脳の“見る力”」は伸ばせていけるのだそう。
習慣も遊びも、意外と簡単なことが多く、これで脳を育てられるなんて!と感動しますよ♪
「考える・行動する力」をおやこで伸ばして、心配ごとから解放!
「脳の“見る力”」は、女の子の脳全体に影響を及ぼし、脳を“あと伸び”させてくれる大切な「土台」。今後の「考える力」「行動する力」の元になるそう!
また、脳のバランスが悪いとその後苦手なことは一切やらなかったり、コミュニケーションが上手に取れなかったり、自己肯定感が低いままだったりするとのこと。
伸びどきの幼児から小学生のうちに、親が意識して伸ばしてあげたいですよね。
ちなみに読みながら、筆者自身も「脳の“見る力”」が不足しているのかも…と思い当たる節がいくつか。
地図を読むのが苦手(カンやうっすらした記憶に頼りがち!)、片付けが苦手、空間図形の問題が苦手…など、まさに自分のことだなと。
わが子の脳を育てつつ、自分の脳も鍛えていかねばと心に誓いました!
本書に記載されていることがすべての女の子に当てはまるわけではありません。
しかし親目線で「どうして?」と思うことが本書の「脳の“見る力”」によるものかも!?と思えたら課題を知れたり解決策を考えたりするきっかけになるかもしれないですよね。
ぜひ本書を読んで女の子育児をもっと楽しみましょう!
『女の子は「脳の見る力」を育てなさい』
著者:加藤 俊徳
発行:青春出版社
定価:単行本ソフトカバー1,540円(税込)/Kindle版(電子書籍)1,386円(税込)
【わたし的評価】
満足度 ★★★★☆
実践度 ★★★★☆
読みやすさ ★★★★☆
わかりやすさ★★★☆☆
おやこのくふうは、3歳からの「まなぶ・ 運動・食べる」をはぐくむメディアです。心と脳、体、味覚などが急激に発達する3~6歳という大切な幼児後期に親として知っておきたい知育、運動、食育、習い事に関する専門性の高い情報を発信していきます。さらに、おやこで楽しめる動画の選び方や子どもクッキング、折り紙、工作などのアイデアも満載です。
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