【要注意】節分豆だけじゃない!子どもの食品誤嚥事故の9割は5歳以下で起きていた!!
- 2022年02月02日公開
2月3日は節分ですね。 園で製作したお面をかぶりながら「鬼は外、福は内」と声を出しておやこで豆まきをするというご家庭も多いのではないでしょうか。
豆まきでは福豆(煎り大豆)をまいて、年齢(か年齢+1つ)の数だけ豆を食べる厄除けを行うのが一般的ですが、実はこのとき注意したいのが豆の窒息・誤嚥事故!
子どもの食品誤嚥事故の9割は5歳以下!
厚生労働省の人口動態調査によると、平成26年から令和元年までの6年間に、食品を誤嚥して窒息したことにより、14歳以下の子どもが80名死亡しているとの情報があります。
驚くべきはその内訳。5歳以下が73名で9割を占めているのです。
5歳以下の子どもはまだほとんど奥歯が生え揃っておらず、噛み砕く力は弱め。また、飲み込む力が十分でない場合もあり、食べるときにのどや気管につまらせ窒息や肺炎を起こすリスクがあるのだそう。
実際に起きた事故事例
【事例】節分で大豆を食べた後に異変
節分の残りの煎り大豆を食べた後からぜいぜいし始め、夜も眠れなかったため、翌日、救急車で来院。全身麻酔の上、気管支鏡検査、気道異物除去を行った。気管支に大豆の破片が3個あったため摘出した。5日間入院。
(1歳、中等症)
【事例】ピーナッツを食べた直後にむせて異変
ピーナッツを食べた直後にむせて、強いせきが続き、顔面そう白になり、来院時は、呼吸困難な状況だった。胸部CTにより、気管支に異物を認め、気管支鏡検査を行い、ピーナッツを確認し除去した。
(3歳、重症)
【事例】砕いたアーモンドを与えた後にむせてせきと高熱
親が1歳の子どもに、砕いて小さくしたアーモンドを与えていた。兄弟と遊びながら食べていたら突然むせ込み、その後からせきと高熱が数日続いた。数日たっても状態が安定せず、気道異物が疑われ入院した。
(1歳、中等症)
【事例】ちゃぶ台に置いていた豆菓子を子どもが勝手に食べてせき込み
皿に入ったピーナッツの豆菓子をちゃぶ台に置いていたが、親が目を離した隙に豆菓子が地面にちらばっており、子どもがいじっていた。親が取り上げたが、30 分たたないうちに子どもがせき込み出した。夜、寝かせているときにぜいぜいして、気道異物の治療目的で入院。4日間入院した。
(1歳、中等症)
【事例】豆まきの後子どもが床の煎り大豆を食べて呼吸器障害
豆まきをした後に、1歳の子どもが床に落ちた煎り大豆をガリガリかじって食べて、3粒目でむせ込みぜいぜいし、呼吸器障害の症状が出た。
(1歳、中等症)
硬い豆を食べる機会の多い節分の時期に、親が意図しないところで子どもが勝手に口にしている事例も多数。
豆まきをするにしても、始まるまでは手の届くところにおかないようにする、子どもが食べないように注意深く観察することは必須といえそうです。
5歳以下の子どもに硬い豆やナッツ類等はNG!
これらの事故を踏まえて、消費者庁からは明確に「硬い豆やナッツ類等は5歳以下の子どもには食べさせないで」と注意喚起されています。
なお、窒息・誤嚥事故は節分の時期以外の様々なシーンでも起きる可能性があります。 思わぬ事故を防ぐためにも下記の内容を徹底するようにしましょう!
- 豆やナッツ類など、硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせないでください。小さく砕いた場合でも、気管に入りこんでしまうと肺炎や気管支炎になるリスクがあります。
- ミニトマトやブドウ等の球状の食品を丸ごと食べさせると、窒息するリスクがあります。乳幼児には、4等分する、調理して軟らかくするなどして、よくかんで食べさせましょう。
- 食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中させましょう。 物を口に入れたままで、走ったり、笑ったり、泣いたり、声を出したりすると、誤って吸引し、窒息・誤嚥するリスクがあります。
- 節分の豆まきは個包装されたものを使用するなど工夫して行い、子どもが拾って口に入れないように、後片付けを徹底しましょう。
***
楽しい節分の豆まきに、まさかの事故を起こさないようにするためにも、親がしっかり子どもの行動を見守ることが何より大切です。
事故に気をつけつつ、おやこで節分イベントを楽しみましょう!
おやこのくふうは、3歳からの「まなぶ・ 運動・食べる」をはぐくむメディアです。心と脳、体、味覚などが急激に発達する3~6歳という大切な幼児後期に親として知っておきたい知育、運動、食育、習い事に関する専門性の高い情報を発信していきます。さらに、おやこで楽しめる動画の選び方や子どもクッキング、折り紙、工作などのアイデアも満載です。
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