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えのきは洗う?洗わない?正しい下ごしらえの仕方を管理栄養士が解説

  • 2024年02月10日公開

えのきを調理するときに、洗うか洗わないか迷ったことはありませんか?結論からいうと、えのきは洗わずに使う食材です。この記事では、えのきを洗わなくていい理由と正しい下ごしらえの方法を管理栄養士が解説します。

えのきは洗わずに使おう!

スーパーなどで販売されているえのきは、育てるための培地を蒸気で殺菌し、雑菌が増えないよう衛生管理が徹底された環境で栽培されています。薬品なども使われていないため、市販されているえのきは洗う必要がありません。

加えて、えのきは生食できないため必ず加熱調理が必要になります。加熱することで殺菌処理ができるため、水洗いをしなくとも安心して食べられるのです。

石づき部分のおがくずなどが可食部について汚れに見えることがありますが、洗わずにキッチンペーパーや清潔な布巾で拭きとりましょう。それでも汚れがとれずにどうしても気になる場合だけ、該当部分をさっと水洗いしてください。

※参考:加藤えのき「えのきができるまで」,JA中野市きのこずかん「えのきたけができるまで」

水洗いすることによるデメリット

えのきは水洗いをすると、味や風味が損なわれるだけでなく、栄養素も失われやすくなります。ここでは、えのきを水洗いすることによるデメリットを解説します。

水っぽくなる

えのきはもととも水分量の多い食材なので、水洗いしたえのきを調理すると料理の仕上がりが水っぽくなり、風味が損なわれやすくなります。

栄養素が流出してしまう

えのきは水洗いすることで、カリウムやビタミン類などの水に溶ける栄養素が流れ出てしまいます(※)。

同様の理由で、茹で料理にえのきを使うとゆで汁に栄養素が流れ出てしまいます。そのため栄養を効率的に摂りたい場合は、茹でるよりも蒸したり炒めたりするのがおすすめです。

あるいは味噌汁などの汁物やお鍋のようにスープごと楽しむ料理であれば、えのきから流れ出た栄養素もそのまま摂取できますよ。

※参考:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

傷みやすくなる

えのきは水分に弱い食品です。水洗いすることで劣化が早くなってしまいます。えのきを長期間保存するために冷凍する場合でも、水洗いすると劣化を早めてしまうため注意しましょう。

えのきにつく白カビのようなものは「気中菌糸」

一見カビのように見える白くふわふわとしたものは「気中菌糸」と呼ばれるもので、食べても問題ありません。えのきなどのきのこ類は菌糸(糸状の菌)が集まってできており、えのきを栄養源に新しい菌糸が成長すると気中菌糸が発生します。

気中菌糸は鮮度が落ちたえのきに生えるわけではありませんが、えのきそのものを栄養源にして成長するため、気中菌糸があるえのきは鮮度が落ちている可能性があります。そのため、気中菌糸が発生した場合はなるべく早めに食べることをおすすめします。

見た目が気になる方は、清潔なキッチンペーパーや布巾でサッと拭き取りましょう。

えのきの下ごしらえ方法

えのきの下ごしらえをするときに石づきをどのくらいまで切ればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。ここでは、えのきの下ごしらえを写真付きで解説します。

1.えのきの石づきを1cm程度幅をとって切る

2.気になる汚れがあったら清潔なキッチンペーパーまたは布巾で拭き取る

3.どうしても汚れが取り切れない場合は、ボウルに水を張って部分的に水洗いする

えのきは水洗いせず、おいしさを保ったまま調理しよう

スーパーなどで売られているえのきは、私たちの手元に届くまでの間、とても衛生的な環境で生産されています。そのため、水洗いをしなくても安心して食べられる食材です。えのきは水洗いをすることで水っぽくなったり、カリウムやビタミンB群などの栄養素が失われやすくなるため、できるだけ水洗いは避けるようにしましょう。

この記事を書いた人
石川桃子

管理栄養士×健康食品ライター。歯科管理栄養士として予防医療に携わる。歯科医院での栄養指導の立ち上げに携わり、【お口の健康は全身の健康】を広めるために、栄養指導だけでなく歯科栄養のセミナー講師も務める。現在は栄養指導、セミナー講師、ライター(健康食品やヘルスケア分野など)をメインにフリーランスとして活動中。食事をより楽しんでいただける情報をお届けします。

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