機能と美観が大事!外壁材選びのコツ

外壁は火災や雨風から家を守ってくれると同時に、家の外観を形作ってくれています。従って外壁材を選ぶポイントは、耐火・耐水などの機能面と、周辺の景観と調和しているかどうかといった美観の面、二つの方向から決めていきます。

マスコットキャラクターアフタ・ビフォ・ピラミドス

高級感の湿式か低コストの乾式か

外壁の機能で、まず求められるのは火災に強いことです。建築基準法では、外壁材を含む建材の不燃性能を3ランクに分けています。「不燃材料」は加熱後20分間燃えない、有害な損傷を生じない、有害ガスを発生しないといった基準を満たすもので、コンクリートやレンガ、金属板、ガラス、モルタル、漆喰、石などがあります。加熱後10分間燃えないという基準を満たすものは「準不燃材料」で、厚さ9mm~12mmの石膏ボードなど。「難燃材料」は加熱から5分間燃えないという基準を満たす、厚さ5.5mm以上の難燃合板などです。
これらの材料をどのように施工するかで、工法は2種類に分かれます。乾式工法は、水を使用せず、ボード状の外壁材(サイディング)をボルトなどで取り付けます。工事が簡単で低コストなため、最近、よく採用されています。窯業系、金属系、セラミック系、樹脂系、木質系、ALCなどの種類があり、特に窯業系は住宅用外装材として7割以上のシェアを誇っています。一方、湿式工法は、水を加えて練り混ぜた材料を、乾燥させ定着させる工法です。日本の伝統的建築の土壁やコンクリート打ち放し、石材やレンガをモルタルで接着して積み上げるものなどは湿式です。混合する材料の配合や施工に専門的な技術を要し、乾燥に時間がかかるので高コストですが、高級感のある外壁ができます。
外壁材および工法を選ぶ際は、耐火性と併せて、外観デザインも考えながら選びましょう。周辺環境との調和や色彩の調和が大切です。

メンテナンスフリーな天然石材

外壁はずっと外部環境に晒されているので、劣化も早く、メンテナンスが大事になってきます。天然石材の外壁は、花崗岩の場合で㎡当たり5万~7万円と、樹脂系サイディングの3500~5000円/㎡に比べて大変高価ですが、接着面の劣化を除けば、石材それ自体はメンテナンスフリーです。一方、サイディングの中には、6~20年で塗り替えなければならないものもあるので、よく確認しましょう。
また、海岸に近い場所では塩気に強いことが重要など、計画地の特性をよく考えて選ぶことが大事です。雨や雪の多い地方では、吸水性のある材料は劣化が早く、耐水性の高い材料を選ぶようにしましょう。

関連するコンテンツを探す

上記の記事は、2011年7月25日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。

注目の建築家

ISSUE

新着お役立ち記事

記事一覧へ

how to use

建築家オウチーノの使い方

FAQ -よくある質問と答え-

TRUSTe

このページの先頭へ