二世帯住宅へのリフォームでは、それぞれの世帯のプライベート空間の確保、程よい距離感の実現などが課題となります。ここでは、そもそも二世帯住宅にはどのようなタイプがあり、どのようなメリットがあるのかについて解説します。また、名義や登記の方法によって異なる「税金」についても覚えておきましょう。
二世帯住宅が増えている!?
二世帯住宅とは、親とその子ども家族が同一の住居に暮らす住宅のことを指します。親と子ども、そして孫の三世代が同居するケースも多いことから、「三世代住宅」と呼ばれることもあります。
近年、景気の悪化や共働き夫婦の増加といった背景から、二世帯住宅リフォームは増加傾向にあると言われています。二世帯住宅にリフォームすることで、親世代にとっては、万一の時の安心につながり、子世代にとっては経済面、子育てのサポートをしてもらえるといったメリットがあります。また、平成31年6月までは、3世代同居のためのリフォームへの優遇措置が行われます。詳しくはこちらをご覧ください。
二世帯住宅のプランニング
二世帯住宅のリフォームでプランを決める際、最も重要になるのが、二世帯間の要望を事前に十分話し合っておくということです。さらに、リフォーム後にどのような暮らしをしたいのか、特に二世帯間の"距離感"についてはじっくり検討しておく必要があります。二世帯住宅には主に次の3つのタイプがありますので、それによってどのタイプにするかを選ぶとよいでしょう。
完全同居型
浴室やトイレ、キッチンなどの水廻りをはじめ、リビングなどの空間までも二世帯間で共有するタイプの二世帯住宅です。設備機器類が少なくて済むためコストは抑えられますが、プライバシーの確保には工夫が必要です。
部分共有型
住まいの一部分のみを共有するタイプの二世帯住宅。共有する部分は住まい手の希望によって異なります。例えば、食事だけは一緒にとりたいという場合なら、キッチンやリビングを共有して玄関などは別々に、というスタイルになります。共有する部分が多いほど、コストは抑えることができます。
完全分離型
二世帯の生活スペースが完全に分離したタイプの二世帯住宅。上階と下階や建物の右半分と左半分で世帯を分けたつくりなどがあります。それぞれに浴室やキッチンなどの設備が必要となるため、他のタイプに比べてややコストがかかるタイプでもあります。
二世帯住宅リフォームの事例を見る
リフォーム事例を検索する二世帯住宅リフォームの事例から、予算感やリフォーム後の具体的なイメージを把握しよう。
建て主家族とその父母、祖父母の三世帯が暮らす住宅のリフォーム事例です。LDKを2つ設けることで、それぞれの世帯のプライバシーを確保。それぞれを完全に仕切らず緩やかにつなげたり、天井を上げて吹き抜けにしたりすることで、広さを感じさせる空間になりました。…詳しくはこちら
子ども世帯との同居をきっかけに二世帯住宅へリフォームした事例。上下階で世帯を分け、二世帯間のプライベート空間を確保していますが、階段で自由に行き来ができるため、自然に家族みんなが顔を合わせる、理想的な二世帯住宅になっています。…詳しくはこちら
気になる二世帯住宅の名義と登記、贈与
リフォーム後の二世帯住宅の登記方法には、次の3種類があります。
1.「単独登記」= | 二世帯住宅を1つの建物とし、 親または子どちらかの単独所有とする方法。 |
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2.「共有登記」= | 二世帯住宅を1つの建物とし、 親子で共有の所持とする方法。 |
3.「区分登記」= | 二世帯住宅を2つの建物とし、 親と子それぞれで所有する方法。 |
ここで覚えておきたいのは、どの登記をするかによって課税額が変わってくるという点。例えば、子世帯の所有として単独登記を行った場合でも、親世帯がその資金を提供してれば、そこに贈与があったということになり、贈与税が課税されます。一方、共有登記にして、親世帯と子世帯の出資比率に見合った持ち分を登記すれば、贈与税は課税されないことになります。贈与税の他にも、不動産取得税や固定資産税の控除が適用できるか否かが、登記方法によって変わるケースがあります。二世帯住宅を計画する際は、間取りや住まい方だけでなく、税金についても事前に確認し、十分に話し合って最適な方法を選ぶようにしましょう。
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