動線を意識した間取りをつくろう

住まいの間取りを決める際、ベースとなるのが「ゾーニング(配置計画)」と「動線計画」です。聞き慣れない言葉かも知れませんが、間取りの善し悪しはこの2つですべてが決まると言っても過言ではありません。

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「ゾーニング」「動線計画」とは?

山口哲央さんの作品事例「シンプルモダンのコートハウス」

建て主目線で住まいをつくる建築家・山口哲央さんの作品事例シンプルモダンのコートハウス

「ゾーニング」(配置計画)とは文字通り、どこにどの部屋を配置するかを考えることです。従来は、リビングやダイニングを「パブリックゾーン」、浴室やトイレ、キッチンを「サービスゾーン」、子ども部屋や寝室を「プライベートゾーン」のように区分してプランニングするのが一般的でした。しかし、近年ではライフスタイルの変化などから、こうしたゾーンの区分をあえて曖昧にしたケースも増えています。 住まい手はこのようにゾーニングされた空間を移動しながら生活しますが、この「人の動き」を線で結んだものが「動線」です。つまり「動線計画」とは、どのように部屋や廊下を配置すればスムーズに移動ができ、快適に暮らせるかを考えることなのです。
動線にはいくつかの種類がありますが、代表的なのは「家事動線」です。掃除や洗濯、料理などの家事を行う際に人が動く線のことで、日々の家事をスムーズに、ストレスなくこなせるようにするためにとても重要なものです。その他にも、トイレや入浴など日常生活のための「プライベート動線」や、来客時に客人が移動するための経路である「来客動線」などがあります。

動線計画のポイント

山口哲央さんの作品事例「もてなしの家・和のエスプリを継ぐ家」

建て主目線で住まいをつくる建築家・山口哲央さんの作品事例もてなしの家・和のエスプリを継ぐ家

動線計画で重要なのは、とにかく「短くてシンプルな線」であることです。例えば家事動線なら、脱衣所と洗濯機、物干し場を結ぶ線が短くてシンプルなほど、使い勝手は向上します。
そしてもう1つ重要なポイントが、「それぞれの動線が交わらないようにする」ことです。家事動線と来客動線が交わってしまうと、洗濯物や汚れ物などが来客の目に入ってしまい、勝手がよくありません。
一方、住まい手ごとに理想の形が変化するのも動線計画の特徴です。例えばお子さんのいるご家庭の場合、玄関から子ども部屋までが最短距離で結ばれていると、お子さんがいつ出かけていつ帰ってきたのかが分からなくなってしまいます。そこで、子ども部屋に行くまでにリビングを通るような動線にすると、家族が顔を合わせる回数も増え、コミュニケーションも円滑になります。逆に二世帯住宅などでお年寄りがお住まいになる場合は、自分の部屋まで最短距離で、スムーズに移動できることが重要になります。
このように、動線計画には基本となるポイントがありますが、最終的には住まい手のライフスタイルによって決定するのが理想と言えるでしょう。

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上記の記事は、2015年11月27日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。

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