地下室のメリットとデメリットとは?

  • 「容積率不参入」で敷地の有効活用に最適!

    都心部など広さが限られた敷地に家を建てる場合、少しでも床面積を大きく取るために3階建てなどを検討するケースも多いことでしょう。しかし、3階建て住宅には、防火や構造、法律上の制限(斜線制限など)が多く、周辺環境や地域によっては実現が難しいケースが多いのも事実です。その点、コンクリートで地中につくる地下室なら、こうした制限をクリアしやすくなります。 もう1つ、地下室が敷地の活用に有利となる理由に、「容積率」に算入されないという特典があります。容積率とは、敷地面積に対して建築可能な床面積の制限のこと。一定の条件を満たした地下室は、この「容積率」に算入されないという緩和措置が受けられるのです。構造や防火、そして容積率の制限を受けない地下室は、まさに敷地の有効活用に最適と言えるでしょう。

  • 趣味のスペースに活かせる!

    楽器の演奏をするスペースやシアタールームなど、大きな音を出す部屋をつくる場合、その建物内はもちろん、近隣への音漏れにも配慮しなければなりません。こうした防音室にも地下室が最適です。コンクリートの壁と土で囲われた地下室は、防音効果が抜群だからです。ただしシアタールームなどでは、防音性はもちろん、壁面に吸音板や遮音板を適切に配置したり、適切な天井の高さを導き出したりすることで「音響効果」のある設計としなければなりません。プロジェクターや機器の配線ルートも大事なポイントになりますので、建築家と十分に相談する必要があります。オーディオルームやシアタールームの設計を得意とする建築家も多いので、防音室にこだわりたいならこうした建築家に依頼をするのがオススメです。そのほか、物置や貯蔵庫、ワインセラーなどとしても地下室は活躍します。ただし、食品などを保管する場合、温度や湿度の調節も必要となりますので注意が必要です。

  • 地下室をつくる際の注意点は?

    地下室をつくる場合、最初の検討課題となるのは、やはり「コスト」でしょう。地下室の工事は、重機を使って地面を掘削したり、鉄筋を配筋してコンクリートを流し込んだりするなど、時間と労力が必要な作業です。当然、その分の材料費や人件費がかかるため、コストアップにつながります。地盤の状態や敷地の形状などによって費用は異なりますので、事前に建築家と話し合い、正確な見積もりを取るようにしておきたいところです。 もう1つの課題は「湿気対策」。地下室は地面を掘ってつくるため地中の湿気がこもりやすく、また窓もつくりにくいことから、じめじめとした空間になりがちです。この場合、地下室の外側の一部を空堀りし、採光や通風を得やすくする「ドライエリア」を設けることが最大の解決策となります。もちろん、ドライエリアはただ単に掘ればよいというわけではありません。家の使い勝手やデザインを左右する重要な要素ですので、作品事例を見るなどして、好みの建築家を探して依頼することをオススメします。

  • 「半地下」という選択肢も

    完全な地下室ではないものの、下半分が地中に、上半分が地上にあるようなタイプの地下室も存在します。一般的に「半地下」と呼ばれるこうした地下室は、部屋の上部に窓を設けやすいため、明るく風通しの良い空間をつくりやすいというメリットがあります。また、1階部分が地下室に持ち上げられるようなかたちとなるため、1階が地上からやや高い場所に位置するのも、半地下の特徴です。この場合、道路から玄関まで高さがあるため、階段で上り下りする必要がありますが、1階が高くなった分、防犯性能の向上やプライバシーを確保しやすいといった利点も生まれます。

建築家による地下室のある家の事例

建築家がさまざまな工夫を凝らしデザインをした、地下室のある家の事例をラインナップしてお届けします。

  • 大田区の地下室のある住まい

    大田区の地下室のある住まい
    総工費
    4,500万円
    坪単価
    101万円
    こだわりポイント

    閑静な住宅地にあるこの住まいは、土地の有効利用を計るため地下室が設けられている。プレールームやオーディオルームとして、第2のリビングとなっている。 中庭の開放性を高めるため、空間がやや斜めに開かれており、その三角形部分は光が差し込むドライエリアとなっている。防湿のため床下には竹炭が入っており、インテリアとして一部見えるよう演出されている。

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  • 二つの庭と三つのリビング

    二つの庭と三つのリビング
    総工費
    2800万円
    坪単価
    110万円
    こだわりポイント

    家の一番大切なポイントとして、音を出しても良い20畳以上の柱の無い空間を、クライアントさんが要望されていました。建ぺい率の問題から、制限のない地下に大きなスペースをとり、同時に音の問題も解決出来ました。地上には予算内に納まるように、2階建てのコンパクトな居住空間としました。地下空間は夏は涼しく、冬も暖かいため、一年を通して快適な、2つめのリビングのような空間となっています。

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