結局、契約したのは東日本大震災直後の3月中旬であったということもあり、金額は少し値引きしてもらいました(笑)。
「部屋を見れば、残せる壁と残せない壁はわかります。2LDKの間取りを考えていたので、十分な収納を確保するために60m²くらいあればと考えていました」(Iさん)
この物件を選んだ決め手となったのは、4階南向きで日当たりが良いこと、そして管理状態の良さでした。賃貸でも貸せる状態だったといいます。「自主管理の物件はどこも荒れていたので選択から外しました」(Iさんの奥様)。
リビングに薄いオレンジ色の壁紙を使うなど、インテリアを含め、内装は南欧風にしました。洗面所やトイレ、寝室などの壁紙もそれぞれ違う色にしてアクセントをつけています。
南向きリビングの窓からの視界を遮るものは何もなく、広々と遠くまで見渡すことができます。以前は1LDK(約40m²)のメゾネットタイプの1階に住んでいたため、燦燦と太陽が照らすリビングこそが、お二人の夢だったのです。
リフォーム予算は600万円でしたが、少しオーバーしました。Iさんの奥様は「オプションを付けていくと50万円単位で予想外のお金がかかりました」と言います。キッチンとリビングを対面式にしたいという希望もあり、今後もリフォームが続きそうです。
「予算と現在のライフスタイルを考えれば中古のリフォームがベストな選択でした。おかげで思い通りの住まいを手に入れることができました」(Iさん)
まず何よりも、新築に比べて物件価格が安いのが最大の魅力です。どんな物でも高くていいのは当たり前。一般的に「不動産にお買い得は無い」と言われますが、中古物件は立地や広さの割に価格が手頃。リフォーム費用を入れても新築より安いことが多く、やり方次第でお得感の高い住宅をゲットすることが可能です。
住みたい街をピンポイントで探せるのも、大きなメリットのひとつ。エリアや沿線、学区をしぼっても、新築の何倍もの物件数から選ぶことができます。希望通りの物件が見つかったら、あとは自分好みの間取りやインテリアに自由設計!
使いたかったシステムキッチンに取り換えたり、ワックス不要のフローリングにしたり。新築物件はたとえ気に入っても高かったり、予算に合わせると部屋数が少なかったりと、希望通りの住まいになかなか出会えないもの。最初から“中古リフォーム”という選択を視野に入れて探すことで、出会いの可能性も大きく広がります。
また、中古マンションは管理状態や経年変化が“目で見てわかる”という利点があります。新築の場合は実際に住んでみたら管理が悪かったり、壁にひび割れがしたりというケースもあるので、中古の方がより安心して購入できると言えるでしょう。
中古リフォームでいちばん重要なのは、総予算の内いくらを購入費用に充て、いくらをリフォームに回すかを計画することです。物件購入とリフォーム計画は同時進行し、物件を 見学したときにリフォーム後の住まいがイメージできるのがベスト。
また、たとえば「床暖房にしたい」と思っても、中古物件によってできることとできないことがあります。現在の希望だけでなく、将来的にこうしたいという希望も含めて、どこまで改修できるかをチェックしておく必要があるでしょう。