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「50年」は街の価値となるか?再生進むニュータウンの色褪せない魅力【O-uccino(オウチーノ)】

「50年」は街の価値となるか?
再生進むニュータウンの色褪せない魅力

高度成長期に急拡大した大都市圏での住宅需要に応えるため、国策として都心近郊に整備されたのが「ニュータウン」です。その多くは街開きからすでに40~50年を迎え、住民の高齢化や建物の老朽化ほか数々の問題に直面する一方、ニュータウンならではのメリットや、今後のポテンシャルを秘めた街も多くあります。その課題と展望について考えてみましょう。

マスコットキャラクター ゲーテくん

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ニュータウンの現状

再生進むニュータウンの色褪せない魅力

日本経済が活況を呈した戦後の高度成長期、大都市圏への人口集中の受け皿として各地で整備されたニュータウンは、当時最先端の暮らしを叶えるあこがれの対象でした。ところが、働き盛りの世代がいっせいに入居したことで高齢化もいっせいに進み、跡を継ぐ子世代の転出も相次いだことでいびつな人口構成に。例えば、平成17年の近畿圏の55~74歳人口は26.4%であるのに対し、千里ニュータウン(大阪府)では同32.4%と突出。平成22年の東京都のデータでも、65歳以上人口は都平均約20%に対し、区部のニュータウンではおおむね30%超となっています。
同時に建物の老朽化も進行し、千里ニュータウンではすでに50年余りが経過。そのほかにも昭和30年代後半から40年代に各地で大量供給された住宅が、いっせいに更新時期を迎えています。これらハード面での陳腐化も人口減少に拍車をかけ、街の衰退を招く悪循環へ。日用品を販売する近隣センターはシャッター通りと化し、高齢者の“買い物難民”を生んでいるほか、タウン内のバリアフリー化も進んでいません。深刻な高齢化や人口減少は防犯・防災の面でも問題があり、今のままでは崩壊を待つだけの“オールドタウン”になってしまいます。

新たな取り組みと流れ

以上のような問題を踏まえ、近年は自治体などが中心になり、ニュータウン再生の試みが行われるようになってきました。
例えば千葉海浜ニュータウンでは、NPO法人による住宅リフォームやDIY支援、買い物代行サービスを実施。タウン内の空き店舗を活用して住民の交流拠点を提供するなど、コミュニティ形成も後押ししています。
明石舞子団地でも空き店舗や遊休施設を活用し、高齢者向けの給食・配食サービスやデイサービスセンターをはじめ、民間事業者の協力も得ながら必要なサービス機能の導入を推進。
高齢者など交通弱者の移動手段確保という課題に取り組むのが、団地内循環バスを運行する高蔵寺ニュータウンで、住人の外出機会増加によって街の活性化も期待されています。

また、そもそもニュータウンには、計画的に整備された多くの緑や充実した公共施設など、一般的な街よりも優れた部分も少なくありません。ほぼ同面積の多摩ニュータウン諏訪永山地区と調布駅周辺を比較した場合、調布駅周辺の公園は全体の2.8%、教育施設は2.5%ですが、諏訪永山地区では公園が11.4%、教育施設が13.4%と大きく上回っています。
この優れた環境を有効活用しようとする様々な動きも起きています。旧日本住宅公団(現UR都市機構)によって、1971年に建築された多摩ニュータウン諏訪2丁目住宅は、マンション建替え円滑化法を活用し、民間のマンションデベロッパーによって建て替えられました。環境の良さが幅広い世代の支持を集め、総戸数1249戸という大規模再開発にも関わらず、全11回の売り出しすべてで即日完売という人気ぶりです。
一方、UR都市機構では「団地再生」の取り組みも。防災性・バリアフリー性を高め、生活利便施設・高齢者福祉施設・子育て支援施設などを誘致するとともに、多世代交流イベントの開催など民間のアイデアも採用。観月橋団地(京都府)では、建築家によるリノベーションが話題を呼んでいます。
このようにニュータウンが再び輝きを取り戻す余地はまだまだ十分。既存の環境を活用する時代へ移行しつつある今こそ、改めてニュータウンの魅力を見直したいものです。

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上記の記事は、2013年6月20日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。

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