建築家オウチーノでご成約!着工から竣工まで現場レポートでわかる注文住宅ができるまで

建築家オウチーノで建築家と出会い、土地探しからスタートした茨城県O様邸が着工を迎えました。こちらのページでは、O様にご協力いただき、注文住宅ができるまでの様子をくまなくレポート。これから注文住宅をとお考えの方へ建築家と施工会社からのアドバイスもあります。ぜひご参考に!

私たちが家づくりをナビゲートします!

完成予想イラスト
完成予想イラスト

当初は2~3年後に家が建てば・・・、くらいのお気持ちからのプラン相談からはじまった、O様邸の家づくり。土地探しからお手伝いし、約半年後に土地を購入、当初のプラン相談から、設計監理契約まで約10ヶ月。施工会社も決まり、着工がスタート。注文住宅ができるまで、このシリーズで私たちがレポートいたします!

  • VOL1 着工編
  • VOL2 基礎工事編
  • VOL3 建て方編
  • VOL4 屋根工事編
  • VOL5 内部造作工事編
  • VOL6 外構工事~引き渡しまで

Vol.2スラブコンクリート打設~脱型

注文住宅ができるまでには、実にさまざまな工程があります。しかし、それらを実際に目にする機会は意外と少ないもの。そこでこのシリーズでは、これから家づくりを考えるあなたのために、注文住宅ができるまでをくまなくレポート!Vol.2は、基礎ができるまでの様子をお届けします。

スラブコンクリート打設

コンクリートスラブ打設
[写真]スラブコンクリートの打設作業。一番奥がポンプ車からのホース、その右がバイブレーターによる締め固めの様子。左は「タンパー」と呼ばれる道具で、コンクリートを叩きながら締め固めているところ。

ここからはいよいよ基礎コンクリートの打設です。
基礎コンクリートの工事は、平らな「スラブコンクリート(耐圧コンクリート)」と、「立ち上がりコンクリート」の順に分けて行われます(最近では両方を一体に打設する方式もあります)。 スラブコンクリートの打設では、生コンクリートを、ポンプ車を使ってホースで止め枠内に流し込みます[写真]。
ここで重要なのが、コンクリートの締め固めです。流し込まれた生コンクリートに「バイブレータ」と呼ばれる機械で振動を与え、内部の気泡を抜いて締め固めます。
この作業が不十分だと、コンクリートの強度不足などの問題が起こります。

施工会社から一言

水の配分を多くするとコンクリートは打設はしやすくなりますが、あまりに多すぎると乾く段階で収縮してクラックなどが生まれる原因にも。
注文住宅の現場ではこのような「シャブコン」と呼ばれる悪質なものはほとんどなくなりましたが、家の土台の重要な部分となるため、慎重に行っています。

型枠工事

立ち上がりコンクリート
[写真]立ち上がりコンクリートを打設するための型枠を設置した状態。鋼製のものもあるが、ここでは木製の型枠を使用している。この型枠内にコンクリートを流し込んで基礎の立ち上がりをつくる。

スラブコンクリートの打設から2~3日後には、立ち上がりコンクリートを打設します。
その間に、立ち上がりコンクリートを固定するための型枠を設置します[写真]。
コンクリートの型枠には、鋼製のものと、写真のような木製のものがあります。鋼製のものは耐久性が高い代わりに、高コストで重量が大きいといったデメリットがあります。
一方、木製の型枠は再利用が難しいという問題はありますが、軽量で安いため、住宅の型枠工事では広く使われています。
木製の型枠はベニヤで作られるケースがほとんどで、片側にコンクリートの付着を防ぐ塗料が塗られています。

施工会社から一言

型枠にはこだわりがあります。
建物の外側は、通常の型枠ではなく、コンクリート打放し用の型枠を使い、仕上がりを丁寧に行っています。
写真右は打放し用の型枠の型枠を使った、建物の外側、写真右は普通の型枠を使った建物内側です。見比べていただければ一目瞭然でしょう。

アンカーボルトの設置

アンカーボルト
[写真]型枠からところどころ飛び出しているのがアンカーボルト。立ち上がりコンクリートの打設時にずれないように固定されている。

型枠工事の直後、立ち上がりコンクリートの打設前に行われるのが、「アンカーボルト」の設置です[写真]。
アンカーボルトとは、基礎と土台を固定するための金物のこと。建物の耐震性能に大きな影響を及ぼす重要な金物で、建築基準法でその設置が義務付けられており、設置数、設置位置についても決められています。
欠陥住宅と呼ばれる建物では、しばしばこのアンカーボルトが足りなかったり適切な位置に施工されていなかったりすることがあります。こうした場合、地震による揺れで建物が基礎からずれてしまうなど、深刻な事故につながるおそれがあります。
アンカーボルトの設置が終わると、立ち上がりコンクリートの打設を行います。作業の内容は、スラブコンクリートの打設時とほぼ同じです。

脱型

脱型
[写真]脱型後の基礎(ベタ基礎)。立ち上がりの高さやアンカーボルトの位置、クラックや空洞の有無などをここでチェックする

立ち上がりコンクリートの打設後、1週間前後(夏は早め、冬は遅めに固まる)で型枠が外され(脱型)、完成した基礎が姿を現します。[写真]
脱型後は、立ち上がりの高さ、アンカーボルトの位置・本数が図面通りになっているかの確認が行われます。また、コンクリートにクラック(ひび割れ)や空洞がないかどうかもチェックのポイントです。クラックや空洞が見つかった場合は、無収縮モルタルとよばれる材料などで補修を行う必要があります。そのほか、設備配管のための貫通口がきちんと埋められているかどうかも確認のポイントです。

完成イメージ

マイルストーン

O様邸
竣工まで約75日

有限会社小宮工務店 小宮 博行さん
有限会社
小宮工務店
小宮 博行さん

いよいよ基礎工事がはじまりました。基礎工事においては、設備の埋設配管も基礎工事掘削時に同時に施工をするようにしています。
また、基礎型枠は、普通の型枠ではなく、コンクリート打ち放し用の型枠を使用し、仕上がりにこだわっています。
また、耐圧盤と立上りコンクリートの打継部に目地棒を入れ、雨水の侵入防止も兼ねています。

K+Yアトリエ一級建築士事務所 竹内国美・竹内由美子さん
設計担当
K+Yアトリエ
一級建築士事務所
竹内国美・竹内由美子さん

どれだけ意匠設計、デザインに力を入れても、構造がしっかりしていなければ意味を成しません。
特に基礎は構造の中でも要となるので、最も神経を使う部位と言えるかも知れません。基礎の仕様、土台との納まり、アンカーボルトやホールダウン金物の配置、配管や床下メンテナンス等も考慮しながら、施工者との間で何度も調整を重ね設計します。
また新築の場合は事前に必ず地盤調査をします。
今回は地盤が良好な敷地だったので地盤改良の必要はありませんでしたが、調査の結果によっては地盤改良の工事をしなければならない場合もあります。

<O様コメント>
昨年から竹内さんとお打ち合わせさせていただきましたが、何度も設計を練り直ししてもらい、家づくりの楽しさと大変さの両面を味わうことができました。
ゼロからの家づくりでしたので、決める部材の多さと家作りにかけられる費用のバランスを見ながらいかに自分のこだわりを出せるか苦労して検討しました。
実施図面を見ると家をつくる実感が湧き、身が引き締まる思いがしました。
工事が着工されるとどんな家になるのか早く出来ないか遠足前の子供のような気持ちでわくわくどきどきして、毎日妻と家の話をしています。

ここをチェック!

・アンカーボルトは住宅の耐震性能を大きく左右する。きちんと施工されているか確認しよう
・基礎コンクリートにクラックや空洞がないかどうかをチェック。気になる箇所があれば臆せずに相談してみよう

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