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中古物件購入前の耐震性能基礎知識【O-uccino(オウチーノ)】

3分でわかる「耐震性能基礎知識」

中古だから知っておきたい耐震性能の見極め方

中古物件には価格や選択肢の豊富さなど、中古ならではのメリットがありますが、メリットばかりに目がいってしまい、意外と見落としがちなのが"耐震性能"です。地震への備えは、いざという時に自分や家族の命を守る住まいの基本機能といえるものです。「中古だからしょうがない」では済まされません。中古住宅には設備・仕様に関する表立った説明がない場合も多く、中古だからこそきちんと耐震性能を見極める必要があります。

ますます強まる防災意識。耐震性能のある中古住宅は増加傾向

1995年の阪神淡路大震災、そして2011年の東日本大震災。ふたつの未曽有の大災害は、住宅購入者に防災意識の必要性を痛感させ、耐震性能への関心を高めました。
さらに、2000年の住宅品質確保促進法施行により住宅性能表示制度が始まり、住宅性能が第三者の検査による評価書で明示される仕組みが作られました。これらの規定に沿って建てられたマンションや一戸建てが、いま徐々に中古市場に出回りつつあり注目されています。

住宅の耐震化についての主な流れ

1981年 建築基準法施行令改正
(新耐震基準開始)

1995年 阪神淡路大震災

2000年 住宅品質確保促進法施行/住宅性能表示制度開始

2011年 東日本大震災

耐震構造の違い

「耐震構造」には「耐震」「免震」「制震」の3種類の工法があり、それぞれに構造上の特長を持っています。耐震改修を行う場合は後付けの手間や費用がかなりかかるため、中古マンションや中古一戸建てを選ぶ際は、耐震構造になっているかどうかをしっかりチェックしておきましょう。

  • 耐震
  • 制震
  • 免震

概要

  • 建物の構造(柱や梁)自体が地震に耐えられるような強度に造られ、地震の揺れに耐えられるよう設計された耐震構造のこと。
  • 耐震・免震に次いで実用化された耐震工法で、建物の内部にダンパーなどの制御装置を組み込み、地震時にそれが動くことで地震のエネルギーを吸収する構造になっている。大地震でも建物のひび割れなどを少なく抑えることができる。
  • 建物と地盤の間に、揺れを吸収する積層ゴムなどの装置を付け、地震の力を直接建物に伝えないように設計された耐震構造のこと。地震に強いだけでなく、揺れそのものを軽減することができる。

揺れづらさ・価格・市場での普及度

メリット

    • ・免震や制震に比べて設置コストが安い。
    • ・市場での普及率が高い。
    • ・耐震工法の建物と比べて、揺れが20~30%軽減される。
    • ・建物のひび割れや構造の損傷などを少なく抑えられる。
    • ・免震に比べてコストが安い。
    • ・耐震工法の建物と比べて、揺れが1/3~1/5に軽減される。
    • ・揺れが直接伝わらないため、構造や設備の損傷が抑えられる。
    • ・家具の転倒や照明器具の落下などを防ぐことができる。

デメリット

    • ・地震のエネルギーが直接建物に伝わってしまう。
    • ・免震や制震と比べて揺れが大きくなるため、地震時に家具などが損傷する可能性が高い。
    • ・地震のエネルギーが直接建物に伝わってしまう。
    • ・設置コストが高い。
    • ・上階ほど揺れが大きくなる「ロッキング現象」が起きる。
    • ・強風などによっても揺れる場合がある。

住まいの耐震性能を数字で表す”耐震等級”

最近は一戸建てやマンションなどの紹介で「耐震等級○(←数字)」というような表現を見る機会が多いかも知れません。これは住宅の耐震性能を、右表の基準に則して格付けしたもので、数字が多いほど性能が高く、一番性能が高いのは耐震等級3です。

耐震等級1 震度6強~7程度の地震で倒壊せず、震度5強程度の地震で損傷しない程度(建築基準法と同程度)。
耐震等級2 耐震等級1と比べて1.25倍の地震に対抗できる程度。
耐震等級3 耐震等級1と比べて1.5倍の地震に対抗できる程度。

旧耐震基準と新耐震基準

中古マンションや中古一戸建ての耐震を考えるとき、必ずチェックしたいもうひとつの要素が「新耐震基準を満たしている建物かどうか」です。日本の耐震基準は大地震のたびに見直され、1981年6月に改定された「新耐震基準」以降は、震度6程度の地震でも倒壊しないことを前提に建てられています。

  • 新・旧耐震基準の違い
  • 旧耐震基準
  • 新耐震基準

概要

  • 建築基準法改正による違いについて
  • 1981年6月より前の耐震基準を「旧耐震基準」と言い、震度5程度の地震で倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準を定めています。検討中の物件が旧耐震基準によって建てられた場合は、耐震診断などをする必要があるでしょう。
  • 1981年6月以降に改正された耐震基準を「新耐震基準」と言います。大地震を想定して、震度6度以上の地震で倒壊せず、破損しても補修することで生活が可能な構造基準を定めています。中古住宅購入は、極力この新耐震基準以降の物件を選ぶのが賢明です。

基準

  • 震度6~7程度の揺れに対する規定
  • 規定なし
  • 倒壊しない。
  • 震度5程度の揺れに対する規定
  • 倒壊しない。
  • 倒壊せず、損傷しても軽微なひび割れにとどめられる。

中古住宅を探すなら、”耐震構造”と”耐震基準”を理解してから、物件選びに臨みましょう!

このように、中古住宅の耐震性能を見極めるためには、「どのような耐震構造になっているか」「新耐震基準の建物かどうか」を、しっかりとチェックすることが大切です。
※新耐震基準の建物かどうかの判断は、"1981年6月以降に建てた建物"ではなく、"1981年6月以降に建築確認を受けた建物"なので注意が必要です。

「耐震性の低い物件しか選択肢がない」という場合は、耐震診断と耐震リフォームという方法もあります

「旧耐震基準の頃に建てられた中古物件をとても気にいってしまい、諦められない」といった場合は、「耐震診断」を受け、建物の耐震性に問題がないかどうかをチェックすることができます。そして、その結果次第では「耐震改修」などのリフォームを行います。ただし、中古マンションの場合は管理組合の許可が出ない場合や、建物全体の改修が必要になることもあり、耐震改修自体が難しいことが多いようですので注意が必要です。

耐震診断について詳しく

耐震改修時の補助金と減税措置について

耐震診断や耐震改修を行った場合に、補助金や助成金を出す自治体も数多くあります。(自治体によって助成金額の上限や助成率、条件が異なります。)また、国の政策として耐震リフォームに対する減税措置もあるので、忘れずにチェックしましょう。

補助金・減税措置について詳しく

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上記の記事は、2012年8月8日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。

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