これから建てる、まだ存在しないものを買う新築と違って、すでにあるものから選べるのが中古のメリット。建物や部屋の状況、日当たり、眺望、近隣住民の様子まで、さまざまなものを実際に目で見て確かめることができる。新生活を始めてから「こんなハズじゃなかった…」と後悔するリスクを極力避けられるというわけだ。
物件は実物を見ないとわからない情報がたくさん
実物を見てわかるもの
- ●眺望
- マンションなら階数によって変わるし、一戸建てなら隣家との位置関係を把握可能。
- ●採光・通風性
- 南向きでも日当たり良好とは限らず、北向きでも明るいことも。風通しも体感しておくと安心。
- ●騒音
- 隣接住戸からの音の響き具合のほか、外から住戸内へ聞こえる騒音レベルも想像しやすい。
- ●共用設備
- 実際の使用状況と併せて設備の良し悪しを判断でき、華やかさだけに惑わされにくい。
- ●コミュニティ
- すでに生活が営まれているので、コミュニティの様子や住民マナーなどをチェック可能。
現在の新築物件は、建物が完成する前に分譲する、いわゆる「青田売り」が主流になっている。これは、建築過程を見守り、入居までの準備にゆとりが持てるといった利点がある一方で、実物を見ないまま購入する不安もつきまとう。パンフレットやモデルルームでほとんどのチェックは可能だが、日当たりや眺望をはじめ、実際の住戸でしか確認できない要素も少なくない。中古物件の場合は、自分の目で確かめることができ、管理状況なども把握できる。不動産コンサルタントの平賀氏によると、「新築住宅の青田売りでは、営業マンの説明不足や購入者の聞き漏らしなど、未完成での契約によるトラブルが発生している」とのことで、百聞は一見にしかずという言葉もある通り、住戸内を見られることがいかに有意義かは明白だ。
「実物を見る」にはこれだけのメリットが!
建物の強さがわかる
購入時にホームインスペクションを受けることで、専門家に欠陥の有無や建物の劣化状況を評価してもらうことができる。これにより、建物の強度や状況を正しく知ることができる。
真近の金利が適用
住宅ローンは融資実行時、つまり物件引き渡し時の金利が適用される。竣工までに時間がかかると、購入契約時のシミュレーションと実際の金利に違いが出ることも。中古は引き渡しまでの時間差が少なく、そんな心配なし。
生活のイメージがわく
住戸そのものから街並みとの調和まで生活環境すべてを確認できるので、入居前から実生活をイメージしやすい。家具の配置やインテリアのアレンジもあらかじめ計画でき、引っ越し後はスムーズに新生活を始められる。
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