防音・遮音のリフォーム
近隣トラブルの原因でよく聞くのが音の問題。マンションなどの集合住宅では得に深刻です。遮音性と吸音性のバランスのとれたリフォームで、家族にとってもご近所にとっても居心地のよい住環境を目指したいものです。
防音・遮音のリフォームをする場合の費用について、事例をもとに見ていきましょう。防音・遮音リフォームの主だった施工箇所は、床・壁・窓ですが、楽器演奏のためのスタジオやシアタールームといった防音室をつくるケースもあります。防音室を作る場合、費用はその部屋の広さに影響してきますが、200万円台の後半~が工事事例ではよく見られます。防音室の場合、壁をかなり厚くしますので、その分部屋は狭くなることも覚えておきましょう。もっとも簡易な方法はインナーサッシを設置するやり方ですが、これですと数万円で済むこともあります。このように費用と施工時間は、作業内容や工法によって差が出てきます。どのような工事の内容や規模にせよ、見積りは1社ではなく、複数の会社から取るようにしましょう。
防音リフォームのなかでも、費用や施工時間の面でお手軽なのが窓。リフォームに規制の多いマンションでも、内窓設置やガラス交換は自由にできます。床や壁は工夫次第で大きな工事なしでも防音性UPが可能です。
音は10db下がると半分の音量に感じるといわれます。某メーカーのデータによると、交通量の多い道路から室内に入ってくる騒音は80db、窓を閉めると55dbになり、内窓がある場合は図書館並みの40dbまで下がります。逆に室内の音が外へ漏れる率も低くなるので、生活音がご近所へ伝わりにくくなるといえます。
階下へ音が伝わりやすいフローリングの床は、マンションなどでは特に配慮が必要。遮音フローリングへの変更は賢明ですが、カーペットを敷くだけでもかなり違い、防音マットと組み合わせると効果的です。壁の防音には、吸音材や遮音材の施工がありますが、市販の防音シートやパネル、遮音カーテンを利用する手もあります。。
防音・遮音のリフォームを行う人が、リフォーム前に疑問に思うことを集めました。知っているとリフォームがスムーズに進みます!
ともに防音には大切な性能
遮音とは音を跳ね返すこと。吸音は音を吸収して反射させないこと。どちらも防音には重要です。遮音性だけを高めると室内の音が響きすぎてしまい、吸音性が高すぎると必要な音が聞こえにくくなります。防音と快適な音環境のためには両方のバランスが大切です。
ショールームや内覧会を利用しましょう
住宅機器メーカーのショールームによっては、内窓と外窓の開閉による音量の違いを体感できるコーナーを設けているので、問い合わせてみましょう。また、リフォーム会社による、防音リフォーム後の住まいにおじゃまする内覧会に参加すると、実体験できます。
内窓設置・窓交換・ガラス交換は対象に
内窓設置・窓交換・ガラス交換はエコリフォームの対象で、ポイントが発行されます。発行ポイント数は窓の大きさによって変わり、内窓と窓交換は(8000~20000P/窓1枚あたり)、ガラス交換は(3000~8000P/ガラス1枚あたり)です。
設置型の防音ブースを採用しては
楽器メーカーや防音関係会社から提案されている設置タイプの防音ブースを視野に入れては。組み立て式なので大がかりな工事は不要。広さや防音レベルも様々なタイプがあり、価格も数十万円からと防音室をつくるより安価。なかにはリースできるものもあります。
防音・遮音のリフォームを依頼する会社を選ぶときは、こんなところをチェックすると安心度がアップします。
防音ブースを設置するだけなら、メーカーへの直接依頼が考えられますが、設置する場所と他の場所との兼ね合いや、ほかの箇所にも防音対策を希望しているときは、工務店などへ依頼するのが賢明。その場合、防音についての知識・実績が豊富な会社を選びましょう。防音ブースのメーカーとのつながりがある会社なら安心です。
床や壁を全面施工するような大きな工事では、打ち合わせも多く施工も長引くので、担当者との相性は重要。疑問や不安を感じたら思い切って担当者を変えてもらうか、別の会社にするかの判断もリフォームを成功させる大切なポイントです。会社のイベントへの参加は、担当者の対応や人柄をチェックできるチャンスです。