建築家・ナイトウタカシさんのブログ「梅雨でもカラッとした家とは?」

梅雨でもカラッとした家とは?

2025/09/05 更新

こんにちは、ナイトウタカシです。
家づくりに関わる中で、梅雨によくいただく相談があります。



「梅雨になると、家の中がジメジメして不快」
「カビやダニが気になって、子どもの健康が心配」
「エアコンをつけても、なんだかすっきりしない」



そう、湿気の悩みです。

湿気は“見えないストレス”
湿度は体感温度や空気の質に大きく影響します。


たとえば、同じ25℃でも湿度が高いと「蒸し暑い」と感じ、逆に低ければ「カラッとして快適」になります。



さらに湿気がたまると…

カビが生える

ダニが繁殖する

壁紙や家具が劣化する

つまり、見えないところで健康や住まいの寿命をむしばんでしまうんです。

日本の家は、湿気と戦ってきた
日本は四季があり、特に梅雨から夏にかけて高温多湿になります。



昔の日本家屋は、風通しを重視した「木と紙の家」でした。

障子や襖、畳といった自然素材が、呼吸するように湿気を吸ったり吐いたりしていたのです。



ところが現代の住宅は、断熱性や気密性が向上した分、湿気がこもりやすくなりました。

性能が高くなるほど、調湿の仕組みを意識的に取り入れる必要があるのです。

調湿のカギは「3つの工夫」
そこでおすすめしたいのは、以下の3つです。



1. 自然素材を上手に使う
漆喰や珪藻土、無垢材などは、余分な湿気を吸い込み、乾燥すると吐き出す「調湿性」を持っています。壁や床の仕上げ材として取り入れるだけで、空気の質がまるで変わります。



2. 換気と空気の流れをデザインする
窓の位置や換気システムを工夫することで、空気の流れをコントロールできます。風が抜けるだけで湿気は滞りにくくなり、体感もカラッとします。



3. 機械に頼るバランスを知る
除湿機やエアコンのドライ機能ももちろん有効です。ただし「機械だけ」に頼ると電気代がかさんだり、過剰乾燥で逆に不快になることも。自然の力と機械の力をバランスよく組み合わせるのが理想です。

梅雨でもカラッと暮らせる家とは
たとえば、こんな家を想像してみてください。

玄関に入った瞬間、空気がすっきりしている

梅雨の夜でも、シーツがさらりと心地よい

子どもが床で遊んでも、カビやダニの心配がない

これは特別な豪邸だけの話ではありません。


自然素材や換気計画をきちんと盛り込み、調湿の仕組みをデザインすれば、どの家でも実現できます。

まとめ
湿気対策は、ただの「不快解消」ではなく、
家族の健康を守り、住まいの価値を長持ちさせる大切な投資です。



梅雨だから仕方ない、とあきらめる必要はありません。
調湿の工夫を取り入れれば、季節に左右されない快適な暮らしが手に入ります。



あなたの家も「梅雨でもカラッとした家」に変えてみませんか?

体に優しい暮らしをしたいと考えてる方は、こちらを参考にしていただけるといいかもしれませんね。



すくわくハウス~アレルギーに強い家~

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