建築家だからここまでできた!
ここ数年、世代を問わず人気が急上昇している「平屋住宅」。人気の理由は、都市型住宅にはない、平屋ならではの贅沢で豊かな住空間にあります。最近では、平屋を新築する若い夫婦や、子どもの独立を機に2階建てから平屋に「減築」する人も増えているとか。では、なぜいま、人々は平屋に惹かれるのでしょうか。
建築家とのコラボレーションが「平屋の魅力」を最大化する!
しかし現在、都市部では人口の増加や集中が進み、2階建てはもちろん、3階建ての住宅も当たり前となっています。
そんな中、平屋住宅が幅広い世代で密かなブームとなっています。広々とした土地に悠然と佇む平屋の姿に、「いつかはこんな家に住みたい!」と憧れを抱く人も多のではないでしょうか。 もちろん、単に大きな土地に平屋を建てればよいというわけではありません。建築家とのコラボレーションで、平屋の魅力はさらに倍増するのです。
ここからは、建築家と平屋住宅をつくることのメリットをたっぷりとご紹介しましょう。
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1.家族全員がつながる、ワンフロアの間取り
敷地の狭さゆえに縦長になりがちな都市型の住宅では、上下階の移動のために階段やホームエレベーターで昇降しなければなりません。その点、階段のない平屋の間取りは、1つにつながった大きなワンフロア。バリアフリーなので老後も安心ですし、何より家族全員がいつでもつながっていられる点は大きな魅力でしょう。 一方、間仕切り壁が多くなりがちな平屋では、風や光の通り道をどうつくるかが間取りの大きなポイントになります。どの季節にどのような風が吹き、どの時間にどこに陽が差すのか——住まいのすべてを熟知する経験豊富な建築家ならそれも計算に入れ、光と風を存分に取り込む平屋の間取りを実現してくれるはずです。
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2.豊かな自然とリビングがつながる、心地よい空間
もう1つ、平屋には大きな魅力があります。それは、1階建てゆえに「庭とのつながり」が得られるという点。室内の床面積は法律によって限られていますが、そこに庭の風景を取り込むことができれば、開放感はさらに高まります。 都市部では庭のある家自体がどんどん少なくなっていますが、広さに余裕のある敷地に建つ平屋なら、自然に囲まれた贅沢な空間が手に入るのです。 フルオープンできる大きな窓や、リビングから自然につながるデッキなどで庭と室内をつなげることは、建築家が最も得意とするところ。せっかく平屋に住むなら、ぜひ建築家と一緒に「庭とつながる家」を目指してみてはいかがでしょうか。
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3.美しい大屋根に守られ、安心感と共に暮らす
平屋の豊かな住空間は、内部だけでなく外観にも現れます。平屋の特徴でもある大きな屋根は、水平にスッと通る軒先のラインがとても美しく、2階・3階建てにはない高級感のあるファサードをつくります。軒先を大きく出すことで縁側やデッキも広く取ることができ、風雨から住まい手を守ってくれる安心感もあります。 単純なようで、実は奥が深い平屋住宅。間取りや素材を工夫することで、平屋の魅力はさらに高まります。建築家ならきっと、その術を知っているはず。建築家とのコラボレーションで、あなただけの、贅沢で豊かな平屋ライフを手に入れてください。
建築家による平屋住宅事例
建築家がデザインしたこだわりの平屋住宅をラインナップしてお届けします。
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静岡のコートハウス
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
外観はシンプルな矩形に見えますが、プライバシーを重視して通りに面して閉じた表情を持つコートハウスです。中庭は南東に向かって開いているので、平面は変形したコの字型になっています。中庭からの日の光のうつろいを感じながら、自分のペースで1日を過ごすための家です。
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緑を挟む2棟でひとつの平屋住宅
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
のどかな農地の中に建つ5人家族(3世代)の為の家。雑木を身近に感じられる開放的な住まいを希望されたが、周囲に迫るマンション等からの視線を考慮し、建物をパブリック棟とプライベート棟に分け、2つの棟の間に雑木の為の空間を用意した。居間から各自専用渡り廊下を通って個室へと移動する。平行に並ぶ2棟は機能が違うため色や形、素材、空間性もまったく異なる表現とした。
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奈良帝塚山の家
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墨彩の町屋
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
駅前の古い住宅が立ち並ぶ角地であり人の往来が多く、平屋中庭プランにありがちな閉鎖的な感じを縦格子と緩やかな切妻屋根にすることで周辺環境になじむ外観とした。平面プランは昔の農村の家にある田の字プランで廊下を作らない方式をとり、天井材を杉で統一することで部屋同士を区切っても一体感が出るようにしました。北の和室があることで中庭から居間をぬける風が快適です。
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記憶を再編した家
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
平屋にして、各室を機能的配置し動線を短くし、老後の暮らしやすいものにしたうえで 既存宅の重要な部屋の位置、部屋と部屋の関係性、広さなど家の記憶に繋がる要素を再現するカタチで設計を進めました。また、既存宅にあった建具、硝子、本棚、金物、建具の音(レールや戸車)までを再現して家の記憶を再編集する作業を行いました。 ご主人が人生をかけてあつめてきた書籍を収納し、ゆっくりと読むスペースも新しく作り、そこから借景となる竹やぶに対して開いた窓を設けています。 外部にも既存宅で使用していた木製の建具や雨戸を再使用し外部と内部の関係性も再現するとともに、それらを新しく、白いフレームで守るように囲っています。そうすることで単に古いものを再現したのではなく、意識的に家族の歴史をフレーミングして再編集しているということを伝えたかったのです。
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白いウッドデッキの家
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ARAH
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
近隣ではごく一般的に見かける木造母屋の脇に立つ住宅。母屋とのヴォリュームバランス、家事動線の容易さ、周囲に閉じ過ぎることなく開放するプランニング、これらの条件を満たすために平屋の準中庭型住宅とした。
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VILLA NAKAKARUIZAWA
- 関東
- 東海
- 関西
- 九州
平屋住宅のポイント
庭と建物の密実な噛み合いをつくりたかった。石貼りとした前庭を「もとい」とみなし、そこから自然に生じるであろう「流れ」を空間構成の拠り所として作り込んでいくことを考えた。「くの字型」の構成を採用し、まずは圧倒する自然に対し呑み尽くされないようにすること、よって「自身」を敷地に対してともかくも確立すること、但しあくまで「巣ごもる」といったニュアンスにて調停そして共存を図ること、こうした筋書きを思った。
ながい一枚屋根が特徴の平屋の住宅。長手方向に諸室を並べ、それらを通路ともなる通り土間やクローゼットで繋いだだけの極めてシンプルなプランは、風通しが良く、自由で、季節や時間帯によって異なる様々な生活シーンを柔軟に受入れてくれます。使用した素材は無垢の木材や漆喰など、安全かつ美しく歳を重ねる自然素材が中心です。墨入りモルタルで仕上げた土間スペースは、夏にはヒンヤリと周囲の温度を下げることで屋外から室内へと風を促し、冬には直下に設置した低温水式床暖房の熱を蓄熱することで長時間にわたり程良い温度環境を保つなど、季節ごとにその特徴を発揮します。