建築家オウチーノでご成約!着工から竣工まで現場レポートでわかる注文住宅ができるまで

建築家オウチーノで建築家と出会い、土地探しからスタートした茨城県O様邸が着工を迎えました。こちらのページでは、O様にご協力いただき、注文住宅ができるまでの様子をくまなくレポート。これから注文住宅をとお考えの方へ建築家と施工会社からのアドバイスもあります。ぜひご参考に!

私たちが家づくりをナビゲートします!

完成予想イラスト
完成予想イラスト

当初は2~3年後に家が建てば・・・、くらいのお気持ちからのプラン相談からはじまった、O様邸の家づくり。土地探しからお手伝いし、約半年後に土地を購入、当初のプラン相談から、設計監理契約まで約10ヶ月。施工会社も決まり、着工がスタート。注文住宅ができるまで、このシリーズで私たちがレポートいたします!

  • VOL1 着工編
  • VOL2 基礎工事編
  • VOL3 建て方編
  • VOL4 屋根工事編
  • VOL5 内部造作工事編
  • VOL6 外構工事~引き渡しまで

Vol.1『地鎮祭』~『基礎配筋』

注文住宅ができるまでには、実にさまざまな工程があります。しかし、それらを実際に目にする機会は意外と少ないもの。そこでこのシリーズでは、これから家づくりを考えるあなたのために、注文住宅ができるまでをくまなくレポート!vol.1では、地盤・基礎に関連する工程をお届けしましょう。

地鎮祭(じちんさい)

地鎮祭1
[写真1]土地の中央に「斎竹(いみだけ)」と呼ばれる葉付きの青竹を立て、「神饌案(しんせんあん)」に神饌品を飾る。通常、立ち会うのは神主、建築主、工務店、設計者の4者。

地鎮祭2 [写真2]「苅初の儀」「穿初の儀」に使われる盛砂。設計者が斎鎌(いみがま)を持って草を刈る動作を行うのが「苅初の儀」、建築主が斎鍬(いみぐわ)を持って土地を掘る動作を行ったあとで、工務店が斎鋤(いみすき)を持って土をすくう動作を行うのが「穿初の儀」。

着工に先立って行われる儀式である地鎮祭は、その土地の神様に、ここに家を建てることを報告して許しを請い、工事の無事を祈るという意味を持っています。
地鎮祭には通常、神主、建築主、工務店、設計者の4者が立ち会います[写真1]。
神式が最もポピュラーな形式ですが、建築主によってはキリスト教式、仏教式などの地鎮祭が行われることもあります。また、地域によっても内容に若干の違いがあります。
地鎮祭には、正式にはいくつもの細かい工程が存在しますが、最近では「苅初の儀(かりぞめのぎ)」「穿初の儀(うがちぞめのぎ)」のみで済ませることもあります[写真2]。
地鎮祭には、各種用具に加え、御神酒や塩、米、海の幸、果物といった「神饌品(しんせんひん)」と呼ばれる供え物が必要になります。また、神主さんに手渡す謝礼として「玉串料」(または「初穂料」)が必要となります。玉串料の相場は2~3万円程度と言われていますが、神饌品の手配料も含め、事前に工務店や住宅会社に確認しておくとよいでしょう。

設計担当から一言

地鎮祭は仕事をする上で、私たちを一度クールダウンさせてくれる良い機会も与えてくれます。

遣り方~根切り

遣り方
地鎮祭の前後に行われる「遣り方」(やりかた)は、建物の位置や基礎の高さなどを決めるための作業です。この遣り方を基準にその後の工事が行われるので、とても重要な工程の1つと言えるでしょう。遣り方は、水貫(みずぬき)、水杭(みずぐい)、水糸(みずいと)などの部材を使って行われます。

工事に先立って行われる「遣り方」は、水杭や水貫、水糸と呼ばれる道具使って建物の位置を決める作業。図面どおりの基礎をつくるために、直角・水平をきちんと取りながら行う

施工会社から一言

遣り方は、わかりやすく言うと、建築家がつくった敷地配置図どおりに、実際の工事現場で建物をおさめるための重要なプロセス。完成検査時にトラブルにならないよう、しっかりと行います。

ランマーで転圧
[写真]このあと行われる「砕石地業」のため、根切り底をランマーで念入りに転圧する。

根切り
遣り方が終わると、次に「根切り」が行われます[写真]。根切りは、地下室や基礎を設けるために地盤面の下を掘削する作業のこと。根切りによってつくられた底面を「根切り底」と呼びます。根切りは、地盤の状態を確認する意味でも重要な作業です。地盤の強度のほか、ガラ(瓦礫)が大量に混じっていないかを確認します。また、基礎断面図と照らしあわせて、根切りの深さ、幅に間違いがないかどうかも確認します。

施工会社から一言

当社では地盤保障をつけているので、この根切りの工程には2~3日かけます。

地業~防湿シート施工

砕石地業の様子
[写真1]砕石地業の様子。砕石を敷き詰め、ランマーでしっかりと転圧して地盤を締め固める。

地業
根切りを終えると、今度は「地業(じぎょう)」と呼ばれる作業に移ります。地業とは、根切り底を固めて基礎コンクリート打設の準備をする作業のこと。小規模な住宅では、ほとんどが砕石を敷き詰める「砕石地業」で行われます[写真1]。これによって、建物の荷重が地盤に均一に伝わり、不同沈下によって家が傾いたりするのを防ぐことができます。

防湿シートを施工
[写真2]砕石地業を終え、防湿シートを施工。この後、シートの上から捨てコンクリートを打設する。

防湿シート施工
地業の後は、防湿シート(ポリエチレンフィルムなど)を施工します。この防湿シートは、家を建てた後に地中の水蒸気が地面から室内に侵入するのを防ぐ役割を果たします[写真2]。破れにくい厚さのシートを使い、根切り底までしっかりと敷き込むことが重要です。破れている箇所があった場合は、防湿テープなどで補強します。

捨てコン~打設基礎配筋

捨てコンクリート打設
防湿シートの上から打設される「捨てコンクリート」は、この後行われる基礎の配筋作業の下準備のようなもの。構造的な強度には影響しませんので、水平に打設されてさえいれば問題はありません(水平でない場合、建物の位置を決める「墨出し」に影響があります)。現場によっては工程の短縮等のため、捨てコンクリートを打設しないこともあります。

型枠を設置した状態
[写真]基礎配筋を終え、型枠を設置した状態。この上からスラブコンクリートが打設される。

基礎配筋
基礎配筋とは、基礎コンクリートの骨組みに当たる鉄筋のことです[写真]。主筋、腹筋、あばら筋(スターラップ)などの種類があります。基礎は、建物にかかる荷重や、地震によって水平に生じる力を地盤に逃がす役割を持っており、構造上とても重要なものです。したがって、その骨組みである配筋については、本数、太さ、位置などが細かく仕様によって決められているのです。そのため、配筋が終わると監理者によって仕様通りに配筋がなされているかをチェックする「配筋検査」が行われます。

完成イメージ

マイルストーン

O様邸
竣工まで約90日

有限会社小宮工務店 小宮 博行さん
有限会社
小宮工務店
小宮 博行さん

最近はお隣同士が密接している住宅密集地現場が多い中、O様邸現場は敷地が広く、準備や工事がしやすいので、その分資材等が煩雑にならないように気をつけるようにします。
今回の着工編では、当社では必ず地盤保障をつけているので、「根切り」時にはプレートを用いず、ランマーにて転圧を行っているのも特徴のひとつです。

K+Yアトリエ一級建築士事務所 竹内国美・竹内由美子さん
設計担当
K+Yアトリエ
一級建築士事務所
竹内国美・竹内由美子さん

土地探しからお付き合いさせて頂いたOさんご家族の家の工事が始まりました。
設計の方向性は一貫していますが、候補地に合わせながら少しずつ変化を重ねていったその姿がいよいよ実を結ぶ事になります。
気持ちを新たに身を引き締めつつ、楽しみながら今後もO様の家づくりをサポートしていきます。

<O様コメント>
仕事の都合で現在の住まいに引っ越してきましたが、住まいから近くにあった以前畑だった場所が宅地分譲されることになり現場をチェックしていました。
それと同時に竹内さんにも現場を見ていただき、ご相談させていただいた上でこの土地を購入することに決めました。
地鎮祭前日は悪天候で当日の天候が不安でしたが前日の雨が嘘のように快晴になってくれ、無事地鎮祭を執り行うことができました。
地鎮祭は私も妻も初めてでだいぶ緊張しましたが、いい経験ができたと思います。

ここをチェック!

・地鎮祭にかかる費用(玉串料)とお供え物(神饌品)については事前に工務店、
 または住宅会社に確認しておきましょう。
・根切り時にガラ(瓦礫=産業廃棄物)が大量に発生すると、その処理費用が追加で発生することも。
・ベタ基礎(底面に板状のコンクリートを打設した基礎)の場合は、捨てコンクリートが省略される場合があります。

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