建築家・ナイトウタカシさんのブログ「キッチンにアートってアリ?」

キッチンにアートってアリ?

2025/09/22 更新

アートと聞くと、リビングや玄関、寝室を思い浮かべる方が多いでしょう。


「でも、キッチンに飾るなんてアリなの?」
そんな疑問をいただくことがあります。



答えはもちろん、アリです。
むしろ、キッチンこそアートの力で日常が豊かになる場所だと、私は考えています。

1. 毎日立つ場所だからこそ
キッチンは、家族の誰かが必ず毎日立つ場所。
食材を切り、鍋をかき混ぜ、洗い物をする。
一見ルーティンの連続ですが、その時間にアートがあると、ふっと気持ちが和らぎます。



たとえば、シンクの前に小さな水彩画を飾る。
コーヒーメーカーの横に写真を立てかける。


それだけで「ただの家事の場」から「気分を整える場」へと表情が変わります。

2. 食と相性のよいアートを選ぶ
キッチンに飾るなら、食にまつわるモチーフがよく似合います。

果物や野菜を描いた静物画

パンやコーヒーをテーマにしたイラスト

世界の市場やカフェを切り取った写真

食とアートが重なると、料理をする時間そのものが一つの楽しみになります。

3. 小さなスペースを活用する
キッチンは調理器具や収納でいっぱいになりがち。
だからこそ、壁の小さな余白や、棚のちょっとしたスペースを活かすのがおすすめです。

冷蔵庫横の細長い壁

パントリー入り口の上部

調味料棚の奥の小さな壁

大きな作品でなくても、ポストカードサイズや小さな額で十分。
日常の動作の合間に目に入ることで、自然と気分が整います。

4. 素材や環境への配慮も忘れずに
キッチンは湿気や油が気になる場所でもあります。


そこで選ぶのは、ガラス入りの額装や水拭きできるポスターがおすすめです。
布や紙そのままの作品は避けた方が安心。



環境を考えて飾り方を工夫することで、長く美しくアートを楽しむことができます。

5. 香りや音とつながるアート
キッチンは、料理の香りや調理の音に満ちた場所です。
その雰囲気と響き合うアートを飾ると、五感が豊かにつながります。

たとえば――

コーヒーの香りと一緒に眺めるカフェ風ポスター

食器の音と共鳴するような抽象的なリズムを持つ絵

季節の果物のイラストで旬を感じる

アートは目で見るだけでなく、空間の感覚全体と結びつく存在になります。

まとめ
キッチンは「作業の場」だけではありません。
そこにアートを取り入れることで、料理の時間が豊かになり、暮らし全体のリズムがやさしく整っていきます。

大きな作品は必要ありません。
小さな一枚でも、そこに美しさを意識して飾るだけで、毎日の景色は変わります。

「キッチンにアートなんて」ではなく、「キッチンだからこそアートを」。
そんな発想が、日常を少し特別にしてくれるのだと思います。

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