建築家・ナイトウタカシさんのブログ「【体に優しい家】花粉を入れない動線設計」

【体に優しい家】花粉を入れない動線設計

2025/12/05 更新

春になると、あたたかな陽気とともにやってくるのが「花粉」。


窓を開ければ空気が入れ替わる一方で、
服や髪についた花粉まで家の中に持ち込んでしまうという悩みをよく聞きます。

「空気清浄機を回しても、なんだか鼻がムズムズする」
「帰宅してすぐくしゃみが出る」


それは、家の中に“花粉を入れてしまう動線”があるからかもしれません。

家の中に花粉が入る3つの経路
家の中の花粉は、主に以下の3つから侵入します。

衣類や髪に付着して持ち込まれる
 外出中に服・バッグ・髪に付着した花粉が、室内に落ちる。

窓や換気口から入り込む
 春先の換気で空気と一緒に侵入する。

ペットの毛や洗濯物を通して入る
 外干しした洗濯物や散歩帰りのペットが運んでくる。

これらを“後から除去する”のは大変です。


そこで大切なのが、「入れないための動線設計」です。

花粉を家に持ち込まない動線の考え方
① 玄関前で“花粉リセット”できるゾーンを設ける
玄関ポーチや土間に、花粉を払い落とす“プレ空間”を設けます。


壁や庇で風の通りをコントロールし、
風下に花粉が溜まらないようにするのがポイント。



コート掛けや鏡を置いて、
「帰宅したらここで上着を脱ぐ・髪を整える」習慣をつくることで、
花粉を室内へ持ち込むリスクが大きく減ります。

② 玄関→洗面→着替え→LDK というスムーズな動線
帰宅してすぐに手洗い・うがい・着替えができる間取りは、
花粉症のご家庭にとって非常に効果的です。



玄関のすぐ横に洗面台を設け、
さらにその奥にファミリークローゼットを配置すれば、
上着や服を室内に持ち込まずに済みます。



リビングや寝室に花粉を“持ち込まない”導線設計。
これこそが、花粉対策の要です。

③ 室内干しスペースを計画的に設ける
花粉の季節は、外干しがトラブルのもと。
室内干し専用のランドリールームを設け、
除湿機やサーキュレーターで空気を循環させましょう。



すくわくハウスでは、
「換気・除湿・動線」を一体で考えた“洗濯環境設計”を行っています。
これにより、花粉だけでなくカビ・ダニの発生も防げるのです。

花粉を“減らす家”から、“入れない家”へ
多くの方が空気清浄機や掃除で花粉対策をされていますが、
本当に大切なのは家の構造と動線で“入れない仕組み”をつくること。



花粉を持ち込まない家は、
アレルギーを持つお子さんにも、呼吸器の弱い方にもやさしい。


そして、春だけでなく、
梅雨や夏にも快適な空気環境を保つことができます。

まとめ
花粉対策は、「あとから掃除」ではなく「最初から設計」で決まります。


動線を整え、空気の流れをデザインすれば、
雨の日も、花粉の季節も、安心して深呼吸できる家になる。



それが、すくわくハウスの考える“空気を育てる家づくり”です。

家の性能やデザインだけではなく、
“空気の質”まで整えること。
それが、家族の健康と心を支える家づくりの原点だと、私たちは考えています。

空気から暮らしを変える家づくり、詳しくはこちらから

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