建築家・ナイトウタカシさんのブログ「【50歳の家】 家事をラクにする間取り」
【50歳の家】 家事をラクにする間取り
2025/12/10 更新
家事がラクになる家は「気合いがいらない家」
50代になると、体力や気力の使い方が少しずつ変わってきます。
「家事そのものが嫌いなわけではないのに、以前より負担に感じる…」
そんな声をよく耳にします。
実はその原因の多くは、
家のつくりが“ムダに体力を奪う”動線になっているから。
・キッチンから洗面までが遠い
・洗濯動線が複雑
・収納が散らばっている
・片付けが“元の場所に戻しにくい”
これらの“小さな不便”が積み重なると、毎日の家事は驚くほど重く感じてしまいます。
家事は「やり方」ではなく、
“間取りの仕組み”でラクになる。
これこそが、家づくりで最も大きな変化を生み出す部分です。
移動距離を短くするだけで、家事の負担は半分になる
家事がラクになる家に共通しているのは、
生活の中心をひと筆書きで動けること。
たとえば、こんな間取りが大きな効果を生みます。
● キッチン → パントリー → 洗面 → ランドリーの一直線動線
お料理・洗濯・片付けがひとつの流れで完結。
● 干す → しまう が同じ場所で完結する“洗濯一室化”
持ち運びがなくなり、洗濯のストレスが激減。
● 回遊動線のキッチン
行き止まりがなく、二人で立っても混雑しない。
● リビング横の“ただいま収納”
外出・片付けの負担が自然と軽くなる。
動線が短くなるだけで、
「家事が早く終わる」のではなく、
家事を“負担として感じない時間”が増える。
これが、間取りの魔法です。
“片付けやすい家”は生活が整いやすい家
50代になると、「物を出したら戻らない」という現象が起きがちです。
それは決してズボラではなく、物の住所が曖昧な間取りだから。
家事をラクにする収納は、量ではなく 位置 が重要です。
● 掃除道具は掃除する場所の近く
● 日用品は“使う動線の途中”に
● 服は「洗う→干す→着る」の流れ上に置く
● リビング収納は“家の中心の便利な場所”に
片付けのしやすさは、
「どこに戻すかが迷わないこと」 で決まります。
整理整頓が得意でなくても、
間取りが味方をしてくれれば、自然と家が整っていきます。
50代の家事は“無理をしないための設計”が鍵
若い頃は勢いでできていたことも、50代からは「無理をしない」工夫が大切です。
・屈まなくていい収納の高さ
・階段を使わずに済む生活動線
・立ちっぱなしにならない作業スペース
・バリアフリーを見据えた回遊性
・水回りを近接させた省エネ動線
こうした“生活の負担を減らす設計”は、
単なる便利さではなく、これからの健康を守る工夫でもあります。
家事がラクになると、時間の使い方が変わる
間取りが家事の味方になった家では、
ご夫婦からこんな声がよく届きます。
「夕方のバタバタがなくなった」
「料理が楽しくなった」
「片付けに追われなくなった」
「ふたりで過ごす時間が増えた」
家事がラクになるということは、
単に負担が減るだけではなく、
自分たちの時間が増えるということ。
その“時間の豊かさ”こそが、
50代からの家づくりで手に入れたい本当の価値かもしれません。
ナイトウタカシ建築設計事務所では、 50代・60代のご夫婦が安心して次の暮らしを描けるよう、 「建て替え or リノベーション」判断をサポートしています。
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