建築家・ナイトウタカシさんのブログ「インテリアが変わると、気持ちも変わる」
インテリアが変わると、気持ちも変わる
2025/12/17 更新
■ なぜか落ち着かない。その原因はインテリアかもしれない
「家にいるのに、気持ちが休まらない」
「なんとなくイライラすることが増えた」
「前より家が好きじゃなくなった気がする」
50代のご夫婦から、よく聞く言葉です。
多くの方は、
仕事や年齢、体力の変化のせいだと思いがちですが、
実はその原因、インテリアにあることが少なくありません。
家の中で、私たちは毎日何千回も
色・形・素材・配置を“無意識に”見ています。
インテリアは、
想像以上に、心に影響を与える存在なのです。
■ インテリアは「気分」をつくる装置
例えばこんな違いがあります。
・色数が多く、物が多い空間
→ 落ち着かない、思考が散る
・素材がバラバラな空間
→ 無意識に疲れる
・視線が遮られる配置
→ 圧迫感、閉塞感を感じる
逆に、
・色味が整っている
・素材に統一感がある
・余白があり、視線が抜ける
こうした空間では、
自然と呼吸が深くなり、気持ちが整います。
インテリアは「飾り」ではなく、
**日々の感情を左右する“環境そのもの”**なのです。
■ 50代からは「ときめき」より「安心感」
若い頃は、流行やデザインの強さに惹かれて選んだインテリアも、
50代になると、少し違って見えてきます。
・派手すぎる色が落ち着かない
・尖ったデザインが疲れる
・物が多いと掃除が億劫
その代わりに求めるのは、
・長く見ていても疲れない
・触れると心地いい
・生活の邪魔をしない
つまり、
“気持ちが穏やかでいられるインテリア”です。
これは妥協ではありません。
人生のフェーズが変わった証拠です。
■ インテリアを変えると、行動が変わる
面白いことに、
インテリアが変わると、行動も自然に変わります。
・片付けやすくなり、散らかりにくくなる
・家事動線が整い、動きがラクになる
・リビングにいる時間が増える
・夫婦の会話が増える
つまり、暮らし方そのものが、やさしく整っていくのです。
「家を変えたら、気持ちが前向きになった」
という声が多いのは、決して偶然ではありません。
■ 家具を買い替える前に見直したいこと
インテリアを変えようと思うと、
まず家具や雑貨を買い替えたくなります。
でも本当に大切なのは、
**“配置”と“バランス”**です。
・視線の先に何が見えるか
・動線を邪魔していないか
・高さやボリュームが合っているか
・空間に余白が残っているか
これらを整えるだけで、
買い替えなくても空間の印象は大きく変わります。
インテリアは、
足すことより、整えることが先なのです。
■ 心地よい家は、心地よい人生につながる
50代は、これからの人生をどう過ごすかを考える大切な時期。
だからこそ、毎日を過ごす家の“雰囲気”は、
想像以上に重要になります。
インテリアを整えることは、単なる模様替えではありません。
自分たちの気持ちを、これからの人生に合わせて整えること。
家が変わると、気持ちが変わる。
気持ちが変わると、人生の景色も変わっていきます。
家は「過去の記憶」を守る場所であり、 これからの「人生の舞台」にもなります。そろそろ、自分たちのための家に“暮らし替え”しませんか?
ナイトウタカシ建築設計事務所では、 50代・60代のご夫婦が安心して次の暮らしを描けるよう、 「建て替え or リノベーション」判断をサポートしています。
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