建築家・ナイトウタカシさんのブログ「「変えたいこと」と「変えなくていいこと」」
「変えたいこと」と「変えなくていいこと」
2026/03/16 更新
家づくりは、
変える作業のように見えます。
今の不便を変える。
今の環境を変える。
今の暮らしを変える。
けれど、
すべてを変える必要はありません。
むしろ、
変えなくていいことも
たくさんあります。
たとえば、
大切にしている時間。
家族で食卓を囲む習慣。
静かに本を読む夜。
休日のゆるやかな朝。
それは、
場所が変わっても
守りたいものかもしれない。
一方で、
本当は変えたいのに、
なんとなく
そのままにしていることもあります。
動線の無理。
片づけのストレス。
落ち着けない空間。
慣れてしまっただけで、
ずっと我慢してきたこと。
家づくりは、
新しい形をつくる前に、
仕分けの時間が必要です。
これは、
変えたいこと。
これは、
変えなくていいこと。
この整理が曖昧なまま、
設計を進めると、
守りたいものまで
手放してしまうことがあります。
変えることは、
前向きなことのように感じます。
けれど、
変えすぎると、
自分らしさが
薄れてしまうこともある。
逆に、
変えなさすぎると、
未来が窮屈になることもある。
だからこそ、
問い直してみる。
いまの暮らしの中で、
本当に残したいものは何か。
これからの時間のために、
手放したいものは何か。
答えは、
派手でなくていい。
小さな違和感。
小さな安心。
その積み重ねが、
変えるべきものと
守るべきものを
教えてくれます。
家づくりは、
ゼロからの創造ではなく、
いまの暮らしを
丁寧に引き継ぐ作業でもあります。
すべてを新しくしなくていい。
すべてを残さなくていい。
「変えたいこと」と
「変えなくていいこと」。
その境界が
少し見えてきたとき、
家は、
流行や勢いではなく、
自分たちらしい選択の積み重ねに
なっていきます。
変える勇気と、
残す覚悟。
その両方を持てたとき、
住まいは
静かに整っていくのだと
感じています。
▶ナイトウタカシ建築設計事務所の全プロジェクト一覧
設計の世界観・悩み別サポート・テーマ別の住まいなど、
すべての家づくりプロジェクトをこちらにまとめています。
→ https://lit.link/ntaa
▶ご相談・ご質問はこちらから
家づくりの不安やテーマづくりについて、気軽にお問い合わせください。
→ 公式サイト(https://www.ntas.info/)























