建築家・ナイトウタカシさんのブログ「違和感を感じたとき、設計は前に進んでいる」

違和感を感じたとき、設計は前に進んでいる

2026/04/07 更新

打ち合わせの中で、
ふとした違和感を覚えることがあります。

 

「なんとなく、違う気がする」

 

はっきりとした理由は
説明できない。

 

どこがどう違うのかも、
うまく言葉にできない。

 

それでも、
どこか引っかかる。

 

その感覚に出会うと、
少し不安になることがあります。

 

このまま進めていいのだろうか。

 

迷っているのではないか。

 

考えがまとまっていないのではないか。

 

けれど、
違和感が出てくること自体は、

 

設計が
前に進んでいる証でもあります。

 

何も見えていないとき、
違和感は生まれません。

 

形が見え始めて、
比較できるようになって、

 

はじめて、
「違う」という感覚が
立ち上がってくる。

 

それは、
感覚が
少しずつ研ぎ澄まされてきた
サインでもあります。

 

違和感は、
間違いの印ではなく、

 

気づきの入口。

 

ここは好き。
ここは少し落ち着かない。

 

その違いを
丁寧に見ていくことで、

 

本当に求めているものが
少しずつ見えてきます。

 

もし、
違和感を無視して進めてしまうと、

 

そのまま形になり、

 

あとから
理由の分からない不満として
残ることがあります。

 

だから、
立ち止まっていい。

 

言葉にできなくてもいい。

 

「なんとなく違う」

 

その感覚を、
そのまま置いてみる。

 

そして、
少しずつ
確かめていく。

 

なぜ、そう感じるのか。

 

どんな状態なら
しっくりくるのか。

 

そのやり取りの中で、
設計は
深さを増していきます。

 

違和感があるということは、

 

無関心ではいられなくなっている
ということでもあります。

 

ちゃんと向き合っているからこそ、
感じるもの。

 

設計は、
スムーズに進むことだけが
良いわけではありません。

 

ときには、
少し立ち止まりながら、

 

感覚を確かめていく時間が
必要です。

 

違和感を
急いで消そうとしなくていい。

 

その中に、
これからの暮らしを
より良くするヒントが
含まれていることがあります。

 

違和感を感じたとき、

 

設計は
止まっているのではなく、

 

静かに、
前に進んでいるのだと
感じています。

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