建築家・ナイトウタカシさんのブログ「和の空間をつくるには?」

和の空間をつくるには?

2021/02/18 更新

ご覧の通り。和室ですね。(一枚目)



こちらは、来客の多いお客様が、お客様をおもてなしするため、

しっかりとした和室が欲しいということで計画しました。



床の間があったり、仏間があったり。

しっかりと長押をまわして、カチッとした緊張感のある感じ。



柱が見える真壁納まりに、珪藻土の壁もいいですね。



派手な感じではなくて、シックな感じを目指して、

全体的に、柔らかい色合いでまとめています。



襖の枠(襖縁)に使った漆の艶のおかげで、

空間が引き締まりますね。



こういった和室をつくる時、いつも気になるのはバランスですね。

どうしても、昔に比べて、建具の高さが高くなります。



もう少し重心を落とせると、バランスがいいのですが、

機能的であることも大事なので、その辺は気にしないようにしてます。



こういった純和風な雰囲気は、最近あまり見かけなくなりましたが、

できた空間を見ると、やはりいいなと思いますね。





二枚目は、ずいぶんと簡素化した和室です。

和室というより、畳コーナーといった感じでしょうか。



こちらは、リビングの脇に隣接する部屋ということもあって、

あまり和になりすぎないようにしています。



床は畳ですが、それ以外に、和の要素はあまりありません。

建具をウォルナットにしたことで、なんとなくですが、

少し民家を思い起こさせます。



柱を見せる真壁ではなく、隠してしまう大壁なので、

より一層、和を感じさせませんね。



床に接した窓(地窓)は、畳に座ったときに、そこから眺めるのに

ちょうどよい高さなので、和室ならではの窓かもしれませんね、



天井を濃い目の色合いにしたのですが、これも和室ならでは。



天井を濃くすると、頭を抑えられたような印象になるため、

天井が低く見えてきます。



床が畳ですと、基本的に、床座なので、そもそも天井は

低く感じることが少ないですので。



三枚目は。どうでしょう。

壁や建具が、白で統一されています。



二枚目に比べても建具が違うくらいなのですが、

ずいぶんと印象が変わってませんか?



そもそもなのですが、建具の枠や手掛けの作り方として、

ミニマルなデザインを取り入れています。



ここまでくると、床が畳であっても、

和を感じさせない空間になっています。



ミニマルなデザインが、和の要素すらもそぎ落としてしまった

そんなイメージになりました。







和の空間をつくる。



どこまで、和を感じさせるのかをしっかり考えて、

構成するとよいですよ。



もちろん、パートナーとしっかいr相談しながらですよ。

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