建築家・ナイトウタカシさんのブログ「空間に柔軟性を持たせる意味」
空間に柔軟性を持たせる意味
2026/07/02 更新
打ち合わせの中で、
部屋の使い方を考えていると、
「この部屋は、
将来的にどう使えばいいでしょうか」
そんな相談を受けることがあります。
最初は、
今の暮らしをもとに
空間を考えていきます。
子どものための場所。
仕事をする場所。
家族で過ごす場所。
その時点では、
必要な使い方がはっきりしている。
けれど、
暮らしは時間とともに変わっていきます。
家族構成。
働き方。
家で過ごす時間。
その変化によって、
必要な空間の役割も変わっていく。
だからこそ、
住まいには、
少し柔軟性を持たせておくことが
大切なのかもしれません。
最初から用途を決めきりすぎると、
暮らしが変わったときに、
窮屈さが出てくることがあります。
けれど、
少し余地を残しておくことで、
その時々の暮らしに合わせて、
自然に使い方を変えていける。
たとえば、
最初は子ども部屋だった場所が、
数年後には
別の役割になることもあります。
あるいは、
用途を限定していなかった場所が、
自然と家族の居場所になることもある。
そうした変化を受け止められることが、
長く暮らす住まいには
必要なのだと思っています。
柔軟性というのは、
曖昧にすることではありません。
変化に対応できる余白を
少し残しておくこと。
それによって、
暮らしが変わったときにも、
無理なく空間との関係を
続けていきやすくなります。
設計では、
“今”を整えることはもちろん大切です。
けれど、
その先の変化にも、
少しだけ目を向けておく。
その視点があることで、
住まいは
時間とともに、
より自然に暮らしへ馴染んでいくのだと思っています。























